ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

サンタクロースの仮眠室

2010-12-30 | つれづれなるままに

皆さん、お宅にサンタさんは来ましたか?

わが家には今年も来てくれました。
毎年毎年細心の注意を払って演出を凝らしている25日の朝、11歳にしていまだにサンタクロースの存在を信じている息子の夢を一年でも長く叶えてやるべく、今年も母は頑張りました。

誕生日に欲しいものがない、と言い切った息子、相変わらずカードゲームやベイブレードという名の「ベーゴマ」はちょこちょこ欲しがるのですが、プレゼントとなると今一つ物欲がなく、今年も
「何が欲しいの」
「早く言っておかないとサンタさんにも都合があるし」

などと12月に入ってからずっとさりげなく?意向を聞いていたのですが、全く返事無し。
もう、三日前になっても何も言わないので

「もう、サンタは今年はいなかった、でいいや」

と勝手にあきらめていたら、23日の夜。

「ポータル欲しい」

と言いだすではありませんか。

ポータルとは、パズルのようなゲームで、今大人気(たぶん)。
「遅ーい!言うの遅いよ」
「でも、オンラインで買えるよ」

HPを見ると、人にプレゼントすることはできるが、プレゼントする人にもアカウントが必要、とのこと。

「サンタさんがゲームのアカウント持ってるわけなかろうがっ!」
「う~ん・・・じゃ、このゲーム買うだけのお金(ドル)現金でもらってもいい?」
「うっ、それは・・・(ダメだと言いたいがもしかしたらそれしか方法がないかも)」
「パパに電話しよ!」

TОの留守電に息子、

「あのね、パパ?サンタさんのプレゼント決まったんだけど、メールしてくれる?
ポータルっていうゲーム買うお金現金ちょうだいって」

息子は、サンタさんにプレゼントを頼むのには、サンタクロース協会という秘密組織に依頼メールを出すのだと理解しています。

そして、サンタクロースはフィンランド人なのですが、英語が喋れ、25日深夜から一晩寝ないで配達業務に励むいわば「宅急便のお爺さん」だと思っています。

そして、24日の晩は、みんながパーティーをしているのにもかかわらず、深夜からの寝ずの労働に備えて仮眠をしているのだそうです。

「サンタクロースのか・み・ん・し・つ~」

という日本語の替え唄はそれから来ているのだということです。



さて、二日前に言いだすなよ、と頭を抱えたサンタ秘密組織の受付係たるエリス中尉、
彼の就寝後インターネットを検索。
なんと、アマゾンには日本語版のソフトが売っていて、それも24日の朝9時までに申し込めば当日中に配達してくれるということがわかりました
Amazonえらいぞ。


英語版は中古で2万2千円・・・却下。
日本語版でいいや。(日本語版も英語でプレイできることが後で判明)
完璧だ!

ところが24日、ディナーを食べに出かけたのですが、留守中に宅配がきてしまいました。
必死でクロネコのナカガワさんにこっそり電話するエリス中尉。
「なんとか今夜中に持ってきていただくわけには」
ナカガワ「配達終わっちゃったんですよ」
「そこをなんとか!息子のクリスマスプレゼントなんです」
ナカガワ「・・・深夜なんとか伺います」

ああ、ありがとうクロネコナカガワさん。あなたは神だ。いやサンタだ。


そして、25日の朝、自宅ベランダいつもの場所にサンタはプレゼントを置いていってくれました(画像)!


息子
「すげー。お金じゃなかった」
「お金はサンタ協会の規則に反するそうです。
子供のお金を取り上げてパチンコ代に使う悪い親もでてくるかもしれないから。
やっぱり子供手当なんて(略)」
さりげなく民主批判を欠かさないエリス中尉。

「カードが付いてる。英語で『日本語バージョンしかなかった』って。
なんか変な英語だなあ
(ぎくっ)
「あ。ああ、サンタさんフィンランド人だからねえ英語へたなんだよきっと」

大喜びで開けたところゲームはウィンドウズ対応。
息子はゲームをマックでします。

「使えないよ」
「うーん、サンタクロース、ハズしたか」
サンタはかつて一度外したことがあり、それは息子が全く意向を示さなかったため隙を見てデパートで買ったおもちゃが全く気にいらないものだったというものなのですが、今年もまた・・

しかしその後、マック用にインストールできるパスワードが説明書に書いてあることが判明。

「サンタすげー」
「(ほっ)はずさなかったようだな今年は」


というわけで、今年も息子はサンタが実在するということを疑わず、我が家のクリスマスは無事終了。


11歳の頃、わたしはサンタクロースを信じてたっけ。
いや、もうとっくにそんなものはいないと思っていたような気がするなあ。

しかし、息子は生まれたときからインターネットが普通に存在し、わたしが子どもの頃にはありえないと思ったマジックのような通信方法が当たり前に存在する世界に生きています。

サンタクロースの存在も、あらゆることが起こりうる電子の海の中では何ら不思議と思えないのでしょう。
逆説のようですが、息子はフェアリーテールが実現する空間を全く疑っていないのです。