pure's movie review

鑑賞した映画の感想です。

武士の家計簿

2010-12-14 18:28:18 | 邦画



2010年 日本作品 129分 アスミック・エース=松竹配給
STAFF
監督:森田芳光
脚本:柏田道夫 原作:磯田道史『武士の家計簿「加賀藩御算用者」の幕末維新』
CAST
堺雅人 仲間由紀恵 松坂慶子 西村雅彦 草笛光子 中村雅俊


仕事を辞めて専業主婦になり、早二ヶ月経とうとしています。そのくせ最近になって元来の物欲がふつふつと再沸騰気味…。収入ない身でこれはまずいだろ、と自分を戒めるためにチョイスした作品だったんだけど、節約術を学べるような映画ではありませんでした でもめちゃくちゃ面白かった!&感動した!!

うちでも家計簿はつけているけど、百円単位くらいまでの帳尻が合ってればいいや~と思ってつけてる。一円単位できっちりつけてイライラして三日坊主になるより、大体が合っててちゃんと出費の度につけられている方がいいだろうと。でも猪山直之(堺雅人)はそれを絶対に許さない。小額のお金でも落として失くしてしまったと息子が言えば雨の中でも探させ、同額のお金を川で拾ったと言えばそれはたとえ深夜でも戻してこいという潔癖な教育。その潔癖な性分が不器用と評され、一時期は出世に影響をもたらすも結局それは報われる。でも息子との折り合いは悪くなり、晩年になるまで再会することなく離れた生活を送る。自分もその潔癖な性分があるので、何だか直之のプライドと歯がゆさの背中合わせの状態が痛いほど分かった。その再会した時の親子三人のやりとりが涙を誘う。時が経つこと、老いることの無常さがとても切ない。

こんなに単純に映画の喜怒哀楽に振り回されたのも珍しい。多々ある笑えるシーンでは吹き出し、切ないシーンではじーんと来てしまった。多分それは劇場の他のお客さん達の影響だと思う。平日朝一の上映にも関わらず、場内は1/2ほどの客入りで、中高年の方が多かったけどみんな素直に喜怒哀楽を出して鑑賞してた。だからつられてしまったんだと思う。

堺雅人は最近気になってた俳優だったけど、老けメイクでの演技も圧巻。同僚にお辞儀されてもオドオドしてた若い頃→白髪交じりの貫禄ある中年→息子におぶられる老人を見事に演じきってた。
仲間由紀恵も良かった。けど、仲間さんの老けメイクはあまり功を成してなかったかな どう見ても若かった…。(笑)

そろばんはずっと習っていて、未だに暗算をする時は手がそろばんの玉をはじく動作をしてしまう自分なので、見てる間何度もその動きを無意識にしてしまった。あの玉の音も懐かしかったです。



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