pure's movie review

鑑賞した映画の感想です。

パブリック・エネミーズ

2009-12-27 22:16:59 | アメリカ映画(は行)


2009年 アメリカ作品 141分 東宝東和配給
原題:PUBLIC ENEMIES
STAFF
監督:マイケル・マン
脚本:ダンテ・スピノッティ
CAST
ジョニー・デップ クリスチャン・ベイル マリオン・コティヤール ビリー・クラダップ

ジョニー・デップとマリオン・コティヤールのカップル!
ジョニーは実在した、国民の英雄として慕われた銀行強盗役!その彼のモットーは「奪うのは汚れた金。愛したのはたった一人の女」。草食系男子という言葉が流行ってる今ではなかなかお目にかかれない男気たっぷりの男性。
それを追うのがクリスチャン・ベイルときたっ

これは今年の映画鑑賞を締めくくるのにふさわしい豪華な映画じゃ~~~ん
なんてヨダレだらだら(嘘)で劇場へ行ったのにあれれれれ???
…ところどころ寝ちゃった…


こんな豪華なキャストなのに釘付けにさせないなんて何が要因なんだろう。全体的に暗くて見づらい、長い、脚本があまいってとこかなぁ。ウトウトしてたせいもあると思うけど、途中で誰が誰だか分からなくなってしまう事も多々ありました
個人的には男の美学に溢れるジョニーよりも、それに付き添うマリオン・コティヤールことビリーに関心が向いてしまいました。「他に何がききたい?」「わかってるって言え。」「お前は俺の女だ。付いて来い。」などと言われれば、自分だったらいくらジョニーでも「あたしはあんたの人形じゃねぇーー」と怒り狂うとこですが(苦笑)、それに黙って従うビリーに何故か尊敬してしまう。男の美学よりも女の美学の方が貫くのに相当な覚悟がいるのではないかと思うのは、女性ならではの目線なのかもしれないけど、ぜひとも彼女を主役にした作品が観てみたいと思いました

【字幕翻訳:松浦美奈】

理想の女(ひと)

2009-12-26 22:14:41 | アメリカ映画(ら行)


2004年 アメリカ・イギリス・スペイン・イタリア・ルクセンブルク作品 93分 GAGA=Communications配給
原題:A GOOD WOMAN
STAFF
監督:マイク・バーカー
脚本:ハワード・ハイメルスタイン
CAST
スカーレット・ヨハンソン ヘレン・ハント トム・ウィルキンソン スティーヴン・キャンベル・ムーア


純粋無垢で人を疑う事を知らない、自分の幸せを過信している女性と、知的でしたたかで秘密に包まれた女性。果たしてどちらが理想の女なんだろうと思わず観終わった後うなってしまった作品。観る前にストーリーの概要を読んだ時は、「対照的な女性二人を描き、純粋なスカちゃんのいい女っぷりを際立たせてる作品なんだろう!」と思ってたんです。でも実際観てみれば、どちらが理想かこれは分からない。

調べてみれば、この作品のキャッチコピーは「いい女は2種類しかいない。全てを知り尽くした女と何も知らない女。」「何も知らない」と言われてしまうとあまりいい印象が抱けないけど、人を疑ったり秘密を持つことを知らない女性、感情をストレートに出す女性のほうが自分の理想であり世間一般でもそうだと思ってた。でも年齢を重ねるごとにちょっとその価値観は変わりつつある。A secret makes a woman woman(秘密めいた女はいっそう女性的)という英語のことわざがあるように、秘密や過去の傷をただ隠していつでも微笑んでいる女性の方が強くて理想的かも。うまく世渡り出来るかも。結婚して約一ヶ月の25歳、これからこんな女性目指してみようかしら?(笑)でも「結婚」は、かけひきなしのが上手く行くのかしら??日々勉強中です…。

スカちゃん、現代より昔の階級社会を背景にした役柄のが似合ってるなぁ~。ヘレン・ハントも大人の魅力満点で素敵だったけど、スカちゃんも素敵だったー

【字幕翻訳:?】

銀色の雨

2009-12-26 21:57:25 | 邦画


2009年 日本作品 113分 エスピーオー=マジックアワー配給
STAFF
監督:鈴井貴之
脚本:宇山圭子 鈴井貴之
原作:浅田次郎
CAST
賀来賢人 前田亜季 中村獅童 濱田マリ 音尾琢真


まず始めに…辛口レビューになります…。

監督とキャストを変えて作り直したらどうなるのか?観てる間こればかり考えてました。原作は未読だけど、素材はなかなかいいと思う。陸上もボクシングも独りで戦う孤独なスポーツ。陸上は鐘が鳴ったらラストスパートだけど、ボクシングは鐘が鳴ったら終了。何か良くない事に遭遇したら、雨に降られたと思えばいい。そんな所々心に響く台詞や設定があるのです。派手な出来事は一切無く、終始地味な雰囲気なのも人情ドラマには合ってる。
でもっ!でもっっ!!そのドラマに没頭させてくれるだけの力量が、キャストの演技にも編集にも足らないと思った…
ベテラン贔屓と言われてしまうかもしれないけど、中村獅童が独りでスクリーンを支えてる印象があった。そのお母さん役の佐々木すみ江さんも良かった。だから終盤の二人のシーンだけは思わずのめり込まされてしまいました。けど、あとの俳優、特に主役の和也(賀来賢人)にいたっては、「その走り方で選手?」と突っ込みを入れる事に必死で、物語に集中出来ない。
編集は、終始地味な作品と言っても、何度か山場はある。けど、上がりきらない内にシーンが突然変わって急降下ということが度々あった 山場に限らずシーンの変わり目には数度、「え!?」と思うところがありました。

人生は走り抜けるばかりではなく、ちょっと雨宿りも必要。そしてその後はまた少し強くなって再出発する。-作品のテーマはよく分かったんだけどなぁ。

タロットカード殺人事件

2009-12-20 22:31:07 | アメリカ映画(た行)



2006年 イギリス/アメリカ作品 95分 ワイズポリシー配給
原題:SCOOP
STAFF
監督・脚本:ウディ・アレン
CAST
スカーレット・ヨハンソン ヒュー・ジャックマン ウディ・アレン イアン・マクシェーン チャールズ・ダンス


世界中がアイ・ラヴ・ユー」に続いて、2作目のウディ・アレン作品鑑賞です。「プレステージ」を観たばかりで、同じヒュー・ジャックマンとスカーレット・ヨハンソンの共演で全く違うテイストの作品という点ではいいタイミングのチョイスだったんだけど、ウディ・アレンの作品はやっぱり苦手かも あのマシンガントークが耳ざわりになってきちゃいます。
サスペンス要素があるから気になって一気に観ちゃったけど、ウディ・アレンは本格的なサスペンスを描くつもりは毛頭なく、ただ自分のお気に入りの女優(スカちゃん)とお喋りをとことん楽しみたかったんだろうなぁ、と思いました このまるで金田一少年の事件簿にでも出てきそうな邦題と↑のパッケージ写真からだと本格的なサスペンスを期待しちゃうけどね~

【字幕翻訳:?】


リリィ、はちみつ色の秘密

2009-12-16 22:35:30 | アメリカ映画(ら行)



2008年 アメリカ作品 110分 20世紀FOX配給
原題:THE SECRET LIFE OF BEES
STAFF
監督・脚本:ジーナ・プリンス=バイスウッド
原作:スー・モンク・キッド『リリィ、はちみつ色の夏』
CAST
クイーン・ラティファ ダコタ・ファニング ジェニファー・ハドソン アリシア・キーズ


いつまでも「I am Sam アイ・アム・サム」のルーシーのダコタちゃんが拭えないので、成長ぶりにビックリです 役者人生もさることながら、顔つきや話し方まで安達祐実に似てると思ってしまったのは自分だけかな…。見れば見るほど安達祐実に見えてしまいました

主人公が誤って母を銃で撃ち殺してしまい、その苦悩を人とのふれあいの中で緩和させていくというストーリーを想像してたのですが、それはあながち外れてないものの、更に人種差別という重いテーマもある作品でした。これはよく映画で描かれるテーマだし、主なテーマではない作品でもひょっとした時に「黒人だから…。」という台詞が出てきたりと、アメリカでは根強い問題なのだろう。オバマ大統領誕生の際のあの興奮からもうかがえる。だから、このテーマの作品に触れた時はいつも思うことなんだけど、我々日本人の感想とアメリカの人々が観た感想は大きく異なるんだろう。なので、易々と「感動した」とも「よく分からない」とも書けなくなってしまいます。

オーガスト(クイーン・ラティファ)の役柄が好き。あんな包容力のある女性にとっても憧れるし、将来ああいうお母さんになりたいなぁ

【字幕翻訳:?】


カールじいさんの空飛ぶ家

2009-12-16 19:42:11 | 海外アニメ



2009年 アメリカ作品 103分 ディズニー配給
原題:UP
STAFF
監督:ピート・ドクター
脚本:ボブ・ピーターソン ピート・ドクター
CAST【声の出演】
エドワード・アズナー ジョーダン・ナガイ ボブ・ピーターソン クリストファー・プラマー
【日本語吹き替え】
飯塚昭三 立川大樹 松本保典 大塚芳忠 高木渉


宣伝の仕方がうまい。「愛する妻が死にました。だから私は旅に出ます。」という台詞と、大量の風船で家ごと空を飛んでいるおじいさんの画はそれだけでインパクト大で涙を誘われるのが容易に想像できる。

そんなしっとりとした作品を想像して観に行ったんだけど、ちょっとその期待は外れてたかな。最愛の奥さんとの幸せな日々を最初の10分間で台詞一切無しで見せるんだけど、そこはとてつもなく上手い。でもその後繰り広げられる冒険の内容がうーん…。顔と首の区別がつかない、のっぺりとした顔のラッセルのキャラが好きになれなかったのも大きな要因でしょうか 最後には思い出の詰まった家を手放して、また生きる希望に満ち溢れるという前向きなメッセージも好感が持てたし、カールじいさんが何も綴ってあげられなかったと思っていたエリーの冒険ノートの「わたしがやるべきこと」のページに、エリーが結婚生活の日々の写真を残していたシーンにはもうこみ上げて来るものがあった。作品の前後の人情溢れる部分には感動したけど、中盤のドキドキ、ワクワク、ハラハラの冒険にはしらけてしまったという、何とも自分は夢のない大人になってしまったもんです ディズニー、ピクサーの作品は好きなんです。でも人間避けたくても避けて通れない最愛の人の死という過酷な現実と、犬が翻訳機を通してしゃべるというあまりにも非現実的な二重構想になじめなかったのが正直な感想です。まぁ、風船で家ごと空を飛んでいる時点で覚悟するべきだったんだけど。(苦笑)

今話題の3Dバージョンを観てみたかったなぁ。そしたら冒険シーンにもう少し興奮出来たかも!?

【吹き替え翻訳:佐藤恵子】


イングロリアス・バスターズ

2009-12-13 20:54:19 | アメリカ映画(あ行)



2009年 アメリカ作品 152分 東宝東和配給
原題:INGLOURIOUS BASTERDS
STAFF
監督・脚本:クエンティン・タランティーノ
CAST
ブラッド・ピット ダイアン・クルーガー クリストフ・ヴァルツ メラニー・ロラン マイク・マイヤーズ


「シン・シティ」は観たことあるけど、あれはタランティーノはゲスト監督という形なので、初めて彼の作品に触れたことになるのかな。噂には聞いてたけど、すごいね…。常識なんていう言葉は彼の頭には無いんだろうね。世間の評価なんか関係なく好きな物を貪欲に盛り込んで盛り込んで盛り込みまくりましたっていう感じ。最初は「うわっ。やっぱついていけない!独りよがり過ぎる!!」と嫌悪感すら抱いたのですが、中盤からこの独りよがりが爽快感になっちゃってね。(笑)ここまでやっちゃうならいいんじゃん?って。映画を観ててやけっぱちになったのって初めてかも。(笑)

ブラピが主演になってるけど、ブラピよりハンス(クリストフ・ヴァルツ)の存在感のほうが圧倒的だと思った。ちょっと「プリズン・ブレイク」のティーバッグことロバート・ネッパーや、「レオン」のスタンフィールドことゲイリー・オールドマンと似た匂いを感じました。要は骨の髄までイカれて見える=悪人役が染み付いてるってことになるのかな。ここまで達すると、むしろどんなに悪役でも好きになってしまいます。(笑)

話は戻ってしまうけど、本当にびっくり箱のような作品だったな。タランティーノのおもちゃ箱と言ってもいいかも?次の展開もかかる音楽も、何もかも予想のつかないことばかり起きるんだもん。面と向かったら話が合う人だとは思えないけど(笑)、ここまで作品に自分色を濃く出せる潔さと勇気には尊敬もするし、ある意味羨ましいとすら思う。更にはとことんついていきたいとすら思えた。んまぁ、そう言いつつも、彼の作品にはあたしが苦手とする血生臭さが欠かせないので、なかなか他の作品に手を出せずにいそうだけどね 映画の感想というよりタランティーノの感想になってしまった…。(笑)それだけ度肝抜かれたってことです…。

【字幕翻訳:松浦美奈】


改訂新版 死ぬまでに観たい映画1001本 対象作品
(スティーヴン・ジェイ・シュナイダー著/ネコ パブリッシング)


プレステージ

2009-12-12 00:50:16 | アメリカ映画(は行)



2006年 アメリカ作品 130分 GAGA=Communications配給
原題:THE PRESTIGE
STAFF
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン ジョナサン・ノーラン
原作:クリストファー・プリースト『奇術師』
CAST
ヒュー・ジャックマン クリスチャン・ベイル マイケル・ケイン スカーレット・ヨハンソン


平日は夜が遅い仕事のため、当たっても行けないやと、あまり試写会に応募しないのですが、この作品はたまたま応募してたまたま当選し、会社を早退までして足を運んだにも関わらず、元々公民館(?)で映画鑑賞仕様ではない会場のため前の人の頭で字幕がまったく見えず、また薄暗い雰囲気も手伝って終始大爆睡で終わったという苦い思い出がある作品です。やっとちゃんと観ました。こりゃあ、寝ながら片手間に観て分かるわけない作品です。(苦笑)

しっかしこの作品惜しい!!惜しすぎる!!!テーマやキャストや雰囲気も完璧なのに残念になってしまったのは、やはり現実味を離れてSFなノリになってしまったからではないでしょうか?マジックと魔法は別物です。マジックは不思議に見えるものだけど、タネも仕掛けもなくちゃダメだと思う。こんな非現実的なマシンが登場してしまっては、何でもありのストーリーになってしまいます。ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベイルの騙し、騙されの心理戦が見応えたっぷりだっただけにとても残念 現実味を持たせて、もう一度作り直して欲しいくらいです。

最近、「私がクマにキレた理由(わけ)」に続いてスカちゃんの作品を鑑賞しましたが、やはり同い年とは思えないこの妖艶さ 今年最後の注目の俳優さんはスカちゃんにして、少しこの色気を学びたいと思います。(笑)というわけで、スカちゃんの出演作品探していくぞー!

【字幕翻訳:菊地浩司】


理想の彼氏

2009-12-08 22:21:21 | アメリカ映画(ら行)



2009年 アメリカ作品 95分 ワーナー・ブラザース配給
原題:THE REBOUND
STAFF
監督・脚本:バート・フレインドリッチ
CAST
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ ジャスティン・バーサ リン・ウィットフィールド ケリー・グールド


海外の俳優がなせる業なのか、それともキャサリン・ゼタ=ジョーンズが素敵過ぎるのか、とにもかくにも16歳差のカップルでもイヤらしさを感じさせない、自然な2ショットでした。こんな40歳になりたいなぁ~。

最終的な決め手は性格だとしても、やっぱり男性を見るときは最初は顔、身長、職業、年収は必ずチェックしちゃいますよね。そしてそれらのうちどれか一つでも希望から大きく外れてたらその人は(自分の身の程を棚に上げて)圏外。特に結婚となったら「職業」と「年収」は絶対に欠かせない。よくフリーターの彼氏と付き合ってる友達の話を聞くけど、いつも正直「すごいな。」と思ってしまいます。頭では、「どんなにお金持ちの人より、心から優しい人のほうがいい。」と思い、「彼の年収が足らないのであれば、自分も稼いで協力する。」ような純粋な女性でありたいと思っているのですが…。そんなあたしのようにガチガチに理想と型にハマってたら本当の幸せを自分から遠ざけるよと教えてくれるのがこの作品。とってもホッコリしました。理想をまったく持たないんじゃ、希望がないし、それじゃ諦めの窮地じゃん!と思ってたけど、理想に縛られすぎるのも自分で自分の首を絞めてるようなものだよね。最近よく思うのは、映画でも伝えてくれるように、自分の幸せは自分の気持ちが決めるんだな、ということ。周りの目や価値観なんかより、自分がどう思うかが大切なんだね。

それにしてもキャサリン・ゼタ=ジョーンズは本当に素敵だったなぁ

【字幕翻訳:戸田奈津子】