pure's movie review

鑑賞した映画の感想です。

それでもボクはやってない

2012-11-03 21:14:06 | 邦画

2007年 日本作品 143分 東宝配給
STAFF
監督・脚本:周防正行
CAST
加瀬亮 役所広司 小日向文世 瀬戸朝香 山本耕史 もたいまさこ 鈴木蘭々


■Story

フリーターの金子徹平は、会社の面接に向かうため通勤ラッシュの電車に乗っていた。
そして、乗換えの駅でホームに降り立った彼は女子中学生から痴漢行為を問いただされる。
そのまま駅員によって駅事務所へ連れて行かれた徹平は、やがて警察へと引き渡される。
警察署、そして検察庁での取り調べでも徹平は一貫して“何もやっていない”と訴え続けるが、そんな主張をまともに聞いてくれる者はいなかった。
そして、徹平は具体的な証拠もないまま、ついに起訴され、法廷で全面的に争うことになるのだが…。
allcinemaより)


■Review



痴漢冤罪事件と聞いて思い浮かべるのは、乃南アサ著の「死んでも忘れない」。
あれは被害者だと訴える女性が確信犯であり、まんまとハメられてしまった主人公のサラリーマンは示談金を言われるがまま払ってしまったのだっけかな?
でもそれでも周りからはあることないこと噂され、家庭も壊れそうになる…という話だったかと記憶しています。
それに比べれば、無実を信じてくれる母親や友達がいてくれて、協力者まで現れ、弁護士にも恵まれた主人公は幸せな方?


いやいやいやいや!!ブン( ̄ロ ̄= ̄ロ ̄)ブン
そもそもこんなことに巻き込まれたのが不運この上ない。
それに何なのよ!?弁護士以外の誰もがマニュアル通りの仕事っぷりは!
憎むべきは真犯人です。
この被害者は「死んでも忘れない」の女性のように、主人公をハメようとしたわけではない。
それなのに、いろいろと自分の都合のいいように解釈してしまった被害者の女子中学生、融通の利かないマニュアル通りの駅員、やっつけ仕事の刑事と検察、出世を気にする裁判官…。とにかく主人公の無実の証明を阻む者すべてが憎らしくて仕方がなかった!
こんな単純な私には、絶対に裁判官も弁護士も向かない職業だわ。( ̄∇ ̄)(←なりたくてもなれないケド。)
もし裁判員裁判で自分がこんな案件に選ばれた場合、冷静に成り行きを見られるかどうか自信ありません。
(調べたところ、裁判員裁判は殺人、強盗、誘拐など、重大な犯罪しか対象にはならないそうですが。)


痴漢に対して厳しい処罰で罰することは女性としては嬉しい限りだけれども、捜査にあたる人には冷静に対処して欲しい。無罪の人まで罰せられたんじゃ、本末転倒。
というより、もうやっつけ仕事になってしまうくらい頻繁に痴漢事件が起こることが問題なのか…。
せめて判決を下す裁判員は、公平な立場でいてもらいたい。
最後に出てくるテロップ通り。
「あなたが裁いて欲しいと思う裁き方をしてください。」


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