平城京 天平祭 2014 Vol.3

思わず、「うわぁ、お人形さんみたいだ…」と思ってしまったのは、光明皇后の命婦（みょうぶ）役、ミス奈良2013の一人、辻村奈都子さん。

手に持った翳（さしば）越しに透かして見える衣装の柄も美しく、細面の和美人によくお似合いです。

天平行列に参加の皆さんに言えるのですが、衣装、メイク、髪型、飾り物。ひとりひとりの粧いはそれぞれ大変凝っています。

行列に参列する人数は約400人。

開催時間に合わせて一気に準備を整えるのですから、演じる方はもちろんのこと、衣装・ヘアメイクさんら裏方の現場はさぞ大変なことでしょう。

そんなバタバタを乗り越えての舞台であればこその、美しい姿だと思うのです。

平城京 天平祭 2014 Vol.2

平城京　天平祭　2014。

天平行列で称徳天皇役となったのは、ミス奈良2013の一人、山口実可子さん。

艶やかな衣装に合わせて美しく映えるのが、天平のメイク。

額の中央に描かれた四つの赤い点。

“花鈿（かでん）”と呼ばれる紅のメイク。

そして口元、えくぼの近くに描かれた赤い点が“よう鈿（ようでん）”。

正倉院に収蔵されている「鳥毛立女屏風」にも描かれている、飛鳥時代より伝わるおしゃれな粧（よそお）いは、現代でもその魅力を失わない素敵なメイクです。

平城京 天平祭 2014

春真っ盛り。

奈良　平城宮跡では、本日5/3（土）から5/5（月）まで、平城京　天平祭が行われています。

本日のメインイベントは、毎年恒例の「平城京天平行列～平常遷都之詔～」。

鮮やかな天平の衣装に身を包んだ貴族や文官・武官が、大極殿まで練り歩きます。

行列のキャストは大変豪華。
元明天皇を筆頭に、歴代天皇・皇后に扮したミス奈良の皆さんが続きます。

女帝　孝謙天皇に扮した写真の女性は、昨年2013のミス奈良の一人、中島志佳さん。

しとやかな笑顔に、凝った髪結いがとてもお似合いでした。

室生寺 虚無僧と石楠花（シャクナゲ）

室生寺の五重塔で写真を撮った後、金堂、弥勒堂を通り、鎧坂を下りていく頃、どこからか尺八の音色が聞こえてきました。

余韻がよく響く澄んだ音だなぁ…、と思いながら仁王門の方を見てみると、門の前に虚無僧（こむそう）が一人。

深編笠の下から覗く尺八が、調子に合わせて上下に揺れています。

思えば、虚無僧に出会ったのは初めてのような気がします。ましてや生演奏。

満開の石楠花に包まれる境内で、一人演奏する虚無僧の表情はもちろん読み取れません。
しかし、深編笠の中から透かし編みを通して見る、色鮮やかな景色は同じはず。

その思い、一体どのような境地だったのでしょうか。