海辺のねこ

どんな日もかけがえのない一日。

拾い読みの日々

2008-03-09 | 
このところ、本を読みたいモードになっています。
といっても、読みたいな~と思う本が手元にたまっていくばかりなのですが…。

ここ最近、買ったり、座り読み(してもいい書店にて)した本は次のとおり。
(『キュア』と、『甲子園への遺言』が座り読みです)


城山三郎『そうか、もう君はいないのか』(新潮社)
田口ランディ『キュア』(朝日新聞社)
門田隆将『甲子園への遺言―伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯』(講談社)
辺見庸『辺見庸コレクション2 言葉と死』(毎日新聞社)
鷲田清一『「待つ」ということ』(角川選書)
ニキ・リンコ×藤家寛子『自閉っ子、こういう風にできてます!』(花風社)
茂木健一郎『脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」』(PHP)
山田玲司『非属の才能』(光文社新書)
田口ランディ『生きる意味を教えてください―命をめぐる対話』(バジリコ)


上から三冊は読了本。
あとは、その日読みたいと思った本を拾い読みしている、という状態の本たちです。


さて、この中から一冊だけご紹介します。
田口ランディ『生きる意味を教えてください―命をめぐる対話』(バジリコ)

一人の読者から送られてきた一つの問い、
「どうして自殺をしてはいけないのですか?」
この答えを探すべく、著者が9名の方と対話し出来上がった本です。

********************************
 この「問い」は、私が一人で抱え込み、考えるには重すぎた。もうお手上げだった。それで、私はこの「問い」を携えて、信頼する先輩たち友人たちの元を訪ねることにしたのだ。他者と議論したい。生きるってどういうことか。
(中略)
 深夜、たった一人でブログに人生の疑問を書き込んでいるたくさんの人たち。生きる意味を問う人たちといっしょに、わからないことをわからないなりに考え続けていきたい。そう思う。
 仲間はここにいます。

『生きる意味を教えてください―命をめぐる対話』』より
********************************
 

私の今までの人生の中で、一番物事を深く考えていたなぁと思うのは、学生時代でした。
“私はどこからやってきて、どこに行くのだろう”
“無意識と意識とは?”
などということを、考えていましたから・・・。
今も、考え続けています。

「わからないことをわからないなりに考え続けていきたい」
私もそう思います。
そしてランディさんの「仲間はここにいます」という言葉が、とても心強く感じました。

田口ランディさん。
ある疑問にぶつかったとき「この方だったらどう考えるだろう?」と思い浮かべる人の一人です。
(他には、池澤夏樹、藤原新也、寮美千子…等)
真摯に物事を考え、丁寧に言葉を紡ぎ、自分の意見を述べる。
もちろん共感できるものばかりではないけれど、気付かせてくださることが多いのです。

この『生きる意味を教えてください』という対話集、一人目のお相手が藤原新也さんでした。
ランディさんと藤原新也さんの対談。
それだけでも、読もう!と思いました。
(その他の方は、内田樹、西垣通、鷲田清一、竹内整一、玄田有史、森達也、宮台真司、板橋興宗、です)

この本の存在を知ったのはネットです。
表紙絵が可愛らしい鹿(だと思う)の絵だったので、最初は絵本のような感じかな?と思っていました。
が、実際の本の厚みは3cmくらいあります。
内容も“重み”のある本です。
お薦めですよ。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (こんちゃん)
2008-03-12 11:34:57
mariさん 
哲学ですね・・・

何となく その日頑張って生活の追われている私・・・

生きれるだけ 働けるだけ・・・

でも自分なりに満足できる生き方をしたい・・・

それは 終わるときしか判らないかな??

機会があったら お勧めの本 探してみます

いや~ mariさん 凄いです。
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藤原新也さん (三日月51)
2008-03-12 17:10:08
mariさんのお奨め本には写真家がよく登場します。

何度か採り上げられた藤原新也さんの名前が気になっていて、古本屋で探しました。「東京漂流」が話題を呼んだことも初めて知りました。掲載された写真を見てドキッ!としました。写真の訴える迫力に圧倒されました。

写真に惹かれるのに納得です。以前ご紹介の遍路の本も読んでみたいと思っています。
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本の効用 (mari)
2008-03-12 19:38:26
こんちゃんさま
哲学・・・、何ですかね?
私の場合、ぐちゃぐちゃ考え過ぎているんだと思います。

シンプルに、しっかり地に足をつけて、揺らがない。
そんな風に生きたいのですけれど。

今を自分らしく精一杯生きていれば、きっと最期には「あ~、楽しかった」と言えそうな気がします。

ぐちゃぐちゃ考えているときって、ストレートにガツンと言ってくれるような本が効くんですよね。
ちょっと痛いけれども。

私の読書傾向は自分でも結構偏っているかな、と思っています。
もしも興味がおありでしたら、機会があれば手にとってみてくださいね。
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写真好き、紀行・冒険物好き (mari)
2008-03-12 20:15:02
三日月51さま
>お奨め本には写真家がよく登場します。
あんまり意識したことはなかったのですが・・・。
写真好きなので、そうかもしれませんね。
(別格は、星野道夫さんです)

写真家の方って、文章も素晴らしいですよね。
もともとが旅好きなのか、被写体を求めて旅をするのか分かりませんが、旅をよくする方が多いですね。
旅して、撮って、書いて。
藤原新也さんもそうですね。

『なにも願わない手を合わせる』、いい本ですよ。
あと藤原新也さんに惹かれるものがおありならば、是非『メメント・モリ』をお薦めします。
凄く衝撃的ですが、これは避けて通れません。

現在発売中の、雑誌「Photo GRAPHICA」にて藤原新也特集が組まれています。
藤原さんご自身がHPで「小さな出版社から出されている雑誌だが、手作りの気持ちの良い雑誌だ」と紹介されている雑誌です。
今日、手に入れました。
これから拝読しようと思っています。
ちなみに!
嬉しいことに、この雑誌に石川直樹くんの写真集が付いていました!!
この方も大好きな表現者です。
(かつての七大陸最高峰登頂最年少記録保持者。
今は写真家として活躍されています。
かなり読書家でいらっしゃるようで、文章もとても巧い方です。)

長々とコメントを書いてしまいましたが、もう一つだけ。
鷲田清一『「待つ」ということ』の表紙は植田正治さんの写真です。
『「聴く」ことの力』でも植田さんの写真を使われていました。
これまた魅力的なんですよ。
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早速借りました (こんちゃん)
2008-03-13 21:49:37
今日 市の図書館へ行き mariさんの お勧めの数冊を訪ねたところ 他の図書館にあるので 取り寄せてくれるようになりました。

とりあえず「田口ランディさん」の 「できれば ムカつかずに生きたい」を借りてみました。


高校生までは よく本を読んでいた私も長く離れてしまっていました。

老眼にむち打って また読書始めようかな^^

mariさん きっかけをありがとう
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すごーーーい! (mari)
2008-03-14 18:07:22
こんちゃんさま
うわぁ。何だか感激です。
自分の読んだ本、好きな本をここで紹介して、読んでくださる方がいらっしゃるなんて。
すごく嬉しいです。

この機会にこんちゃんが手に取られた本に、何かしら心に響くものがあれば幸いです。
そのうち感想を聞かせてくださいね。

こんちゃんが高校生くらいまでに読んで感動した本の話もいつか教えてください。

こんちゃん、どうもありがとうございました♪
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メメント モリ (こんちゃん)
2008-03-15 15:27:42
南島原市にはなくて県立図書館から 借りて貰いました。 
衝撃!!

我が家に 来た中学生にも 見せました・・・

何を感じてくれたかな・・・

「転生」 読みました・・・

これまた ショック!!
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「!!」 (mari)
2008-03-15 21:23:15
こんちゃんさま
『メメント・モリ』、読まれたんですね。
まさに「衝撃」でしたでしょ?
でも。
肩の荷がスーっと降りるような感覚もあるんですよね。

こんちゃん邸を訪れた中学生も、きっと何かを感じてくれたはずです。
何かしら影響すると思いますよ。

『転生』も読まれたんですね。
私も図書館で借りてきて読みました。
ランディさんも新也さんも「!!」と感じさせてくださる表現者ですよね。
ホント、たくさん気付かせて頂いています。
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