ぱそらぼ (ぱぁと1)

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三十而立

2009年12月13日 | 命の生き方
格差社会などと言われますが、経済的な話ばかりでなく、世の中どうも2極化が顕著です。某神経科医が「オールグッド」と「オールバッド」などと説明をされていました。あまりにも自己中心的でというか、世の中には「己の欲」しか存在しないような神経構造をしている人が、一人と言わず事件を起こします。記憶に鮮烈なオウム事件は、あまりにも世紀末のような事件でしたが、それでも松本智津夫死刑囚以外の犯人達は、ある意味で欲を断った世界でもがいていたように思えてきます。かと思えば、うつの患者さんが驚くほど増加し、校内でも職場内でも、自分の存在に疑念を抱くに至る人達の数は近年増加の一途をたどっているように思います。

思想の自由が保障されている世の中で、人の考えは千差万別だと言いながら、実は気づかないうちに、私たちはたった1つの価値観に染められているようです。達成させることにこそ値打ちがあり、結局のところ人生を「勝ち組」と「負け組」といった範疇で揶揄する価値観です。建前にはゆとりを垣間見せていても、本音は勝利の方程式にまい進している世の中だったりしますから、妄想と現実のギャップは、自分の精神を追い込むのには充分だったりしてしまいます。

前述の某神経科医は「しがみつかない生き方」というのを薦めておられるようです。「恋愛にすべてを捧げない」「自慢・自己PRをしない」「すぐに白黒つえない「老・病・死で落ち込まない」「すぐに水に流さない」「仕事に夢を求めない」「子どもにしがみつかない」「お金にしがみつかない「生まれた意味を問わない」「勝間和代を目指さない」というのだそうです。最後のくだりがイマイチ良く分かりませんが(笑)、各論的には共感を覚えるものの、本質にはうなずこうとはあまり思えません。

携帯などで四六時中、友達と繋がっていないと、不安でたまらない若者がいます。では携帯を介して繋がっている時間は、本当に繋がっているのかと言えば、そうではないから次の瞬間が不安になることに気づいていないようです。世の中に背を向けてみせる人達の多くが、死ぬほど世の中を求めている矛盾に自分自身が気づいていないように思えます。所詮世の中とは孤独で、究極のところ人は一人で生きるものだということを、昔は思春期の葛藤の中で自然に体得できたのですが、妙なセンチメンタリティが現代人の甘さの構造を作り出したかも知れません。

一人ですっくと立つこと。そうすれば、身を切るような寂しさにもだえる必要もなくなります。欲の塊に翻弄されずに済みます。多分。「吾十有五而志于学、三十而立。四十而不惑、五十而知天命。六十而耳順、七十而従心所欲不踰矩。」


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