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広汎性発達障害の政治的影響力

2019-11-10 22:06:40 | マスメディア
 物理学で偉大な業績を残したアインシュタインはアスペルガー症候群であったとされている(現在、アスペルガー症候群は広汎性発達障害という分類に含まれる。しかし分類は流動的である)。そして広汎性発達障害の特徴である強い「こだわり」が、独創的な研究に寄与したとも言われている。特定のものに対する強いこだわりが対象への集中や独自の見方を提供し、大きな業績へつながることは少なくないそうである。こだわりがプラスに働くというわけである。

 逆にこだわりがマイナスに働く場合もあるだろう。こだわりはたいていの場合、合理性と両立しない。例えば、思想信条や考え方が明らかに不合理となっても決してそれを変えないなど、残念なことにマイナスに働く方がずっと多いのではないだろうか。以下は私流の仮説である。しかし多少は当たっているかも知れない。

 イスラム教信者は世界に16億人といわれているが、はなはだ迷惑なイスラム過激派はその中のごく少数である。一般の人にとってイスラム過激派によるテロ行為はどう考えても理解できない。それは合理の世界ではないからであろう。一方、キリスト教過激派もいるし、政治的な極右、極左の過激なグループも存在する。同じ境遇、似た境遇の中から特定の人だけが過激になるのは何故だろう。当然、起きてもいい疑問であるが、説得力のある説明はあまり聞いたことがない。

 日本では宗教が過激化する例はあまり聞かないが、連合赤軍などの政治的な過激派なら少数ながら存在した。しかし、過激な武装闘争ではなく、言論による論争の分野には、合理的には理解できない政治思想の信奉者が多数存在する。軍艦マーチを大音量で鳴らしながら街宣活動する右翼も理解し難いが、周辺国の軍事的脅威が現実になろうとする現在、憲法9条があれば平和を守れるという左翼の主張もまた理解し難い。

 問題を深刻にしているのは彼らの主義主張が現実の変化に応じて容易に変わらないという硬直性である。そこに合理性を超える何かがあるように思う。それは広汎性発達障害に見られる「こだわり」かもしれない。広汎性発達障害といっても正常人との間に明確なラインがあるわけではない。その間にはグレーゾーンがある。そのように考えると彼らの硬直性は生来的な性格との関係で説明できそうである。

 環境が変わり、それが合理性を失っても、主義主張を変えない勢力は社会そのものの硬直化を促す。それは社会の適応能力を減少させる有害な存在である。民主制度の下では、多数であれば有害であっても強い影響力を行使することができる。多数であるためにとりわけ厄介なのは左翼であろう。彼らの担い手の多くが広汎性発達障害に見られる「こだわり」傾向の持ち主だと考えると、事態はさらに深刻である。時代は変わったよ、環境は変ったよ、と説得しても効果が期待できないからである。世代が交代し、古い世代が消滅するのを待つしかないのである。考えを変えない勢力の代表と言えば朝日、毎日、東京であろうが、数十年間不変の頑固さを続けてきた彼らに自覚を期待すること絶望的であろう。彼らは社会の硬化剤なのである。 


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