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韓国の暴走、その3

2019-09-01 22:15:22 | マスメディア
 今、テレビでは韓国モノをやると視聴率が稼げると言う。そういう私もつい興味をそそられて見てしまう。その背景には長年にわたって、日本側から見れば理不尽とも思える要求が続いてきたという苛立ちがあるのだろう。その結果生まれた嫌韓感情が現在の同国への興味につながっているのではないか。好ましいことではないが、テレビの集中報道によって韓国に対する嫌悪感はより強くなるかもしれない。

 文在寅大統領の「一度反省を言ったので反省は終わったとか、一度合意したからといって過去の問題が、すべて過ぎ去ったのだと終わらせることはできない」という発言も各メディアで取り上げられた。これは言われているように、大統領自らが合意の無意味を宣言しているようなものである。つまり韓国との今後の合意も問題の解決になり得ないとという意味になる。合意は約束と同じで、その反故は合意がウソであったことになる。いくらウソの多い国柄だと言え、これからもウソをつきますよという宣言であり、大統領の発言としては耳を疑う。まあ、この発言だけはウソでないようだ。

 GSOMIA破棄の際には米国の理解を得ているとしていたが、実際は米国の意向を無視し、怒りを買った。理解を得ているはウソであったようだが、米国の反応も読み違えた可能性が高い。文政権は日韓の関係を決定的に悪化させ、米国との関係も危うくなっている。さらに、バカにされながらも卑屈に北朝鮮にすり寄っている。文政権は日米を信頼せず、北朝鮮や中ロを信頼しているようだ。なんとも不思議な判断である。韓国を危険な方向に導いているように見える。なぜ、こんなことが起きるのか、大変興味ある問題である。

 文在寅大統領は先を見通す能力が大きく欠けているのではないだろうか。先を見通す能力は現状を正しく認識することが基礎となる。現状認識能力が狂っていては見通しもおかしくなるのは当然である。現状認識能力を損なう最大のものは夢想、妄想であろう。それを引き起こす代表的なものはというと宗教や思想である。逆に言うと、冷徹に現状を認識できる目を持つものは宗教や思想にかぶれることは少ない。つまり宗教や思想に走る者はもともと現状を冷静に認識する能力が低いともいえる。

 文在寅大統領と鳩山元首相の類似、どちらも夢見る人だと前に述べたが、鳩山氏が夢から覚めて、まともになるとは誰も期待しないだろう。夢見る人は死ぬまで夢見る人であることが多く、転向者はごく限られる。現在、政治的な左右の対立は夢見る人と現実を見る人との対立と見ることができる。この構造が数十年変わらないのはそれぞれの支持者が固定されていることを示す。つまり夢見る人か現実を見る人かは生来の気質に関係している可能性が高い。

 このように考えると文在寅大統領が現実に即した合理的な政策を選ぶ可能性はあまりないと思われる。韓国の国益を損なう可能性の高い大統領とその周辺を国民がいつまで放置するかが焦点になる。これを左右するのはメディアであり、メディアが冷静に判断し文在寅大統領を交代させられるか、あるいは大統領と一緒に夢を見るか、注目したい。かつて圧倒的な支持をもって鳩山氏を首相にした日本と日本メディアにとっても、他人事と傍観することはできない。さらに民主主義の危うさ、不完全性も問われることになろう。


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