噛みつき評論 ブログ版

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沖縄の暴行事件、少女側が告訴取下げ・・・今度は過少報道

2008-03-03 11:12:57 | Weblog
 女子中学生に対する強姦容疑で2月11日に逮捕された海兵隊員は少女側が告訴を取り下げたとして不起訴処分になり、同29日釈放されました(asahicom03/01から要約)。

 海兵隊員は一貫して容疑事実を否定していましたが、報道は強姦が事実であるかのように大きく伝えていました。もし容疑者の言うとおり「体にさわった」程度の認識なら大きい報道になり得ない筈です。

 事実はどうであったのか、知る由もありませんが、大きな報道、しかも調査段階での予断を含んだ報道に世の中が大きく影響を受ける事態を憂慮します。このパターンはイージス艦の衝突事故も同じです。この場合のマスコミは傍観者ではなく当事者です。

 数年前、韓国では米兵が起こした交通事故のために、米韓関係は大きな影響を受けました。外交関係は国の命運をも左右する重大事ですが、それが偶発的な事件のために影響を受ける事態をマスコミはどう考えているのでしょうか。

 今回の海兵隊員の不起訴処分についてのマスコミ報道は、事件が起きたときの大報道に比べ不釣合いなほど小さいもので、NHKは昼のテレビニュースで黙殺しました。報道の後始末をつける気持ちが感じられません。

 告訴取り下げは、少女側の「そっとしておいて欲しい」という理由によるものとされています。しかし3/1日付け朝日新聞には次のような記事が載ったと教えられました。

「関係者によると、米兵が釈放されたのは、米兵と少女の間で示談が成立し、少女が告訴を取り下げたためだという。米兵は少女の意思に反した行為はしたものの、それらが明確な暴行や脅迫に当たるかが微妙で、強姦罪の起訴要件を満たすかどうかは疑わしかった。米兵側と少女側の双方の弁護人が話し合い示談成立に至ったという。」

 この記事は朝日の大阪版には見つからず、他のメディアもあまり取り上げていないようです。示談成立の事情は、強姦を前提にしてきた過大な報道に疑問を突きつけます。

 告訴取り下げによって、少なくとも日米関係への影響が緩和されたという見方もできるわけで、それは小さな報道にふさわしいニュースとは思えません。報道の非対称性、無責任性の見本のような現象です。

 沖縄6団体はマスコミ報道を信じて、3月23日に抗議の県民大会を開く予定でしたが、お気の毒にも、はしごを外された形となりました。その関係者に配慮しての「控えめ報道」なのでしょうか。

 米軍や自衛隊に対する過大な報道は野党勢力を元気づけ、政争の具を提供するという効用がある反面、国会の混乱の種になり、外交や国防上で失うものがあるということをNHKはじめマスコミの方々に知っていただきたく思う次第です・・・無駄とは思いつつも。

 予断による報道の弊害が露呈した今、「そっとしておいて欲しい」のはマスコミの本音でしょうけど。
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