稚内へは高速で旭川の先まで行って、そこからR40を北上するのが一般的な様だが、ワタクシ、急ぎませんので、日本海沿いの下道で行くことにする。
2日10時、小樽を出発。R5~R337~R231、石狩へ。
オートクルーズを70キロにセットする。その位の速度なら、ノンビリ周りの風景も楽しめます。
ここからトンネルが続く。スゴク長いのもあって、その中をかなりのスピードで追い抜いて行く車もあった。アア怖ワ、しかし対向車はないしねぇ。
トンネルが途切れかけた所にPAがあって、ここでオシッコ。これは白銀の滝。
ここは、沢山のトンネル工事を伴った、R231の開通を記念して作ったPAらしい。
この辺りは雄冬と言うそうで、R231が出来るまでは陸の孤島だったとか。
更にいくつかのトンネルを抜けると増毛、その先に留萌。
この辺りは鬼鹿と言うらしい。少し手前から「ウニ丼」「イクラ丼」の看板が並んでいて、ニシン番屋が保存されている道の駅を過ぎて、最初の寿司屋に飛び込んだ。
木曜日の午後2時前、先客は5人。カウンターの中にはオジイチャンの板前さん1人。
ウニとイクラの間にお好みのサシミをのせた三色丼¥2,000.-をお願い。
「お薦めの魚は?」
「今日はヒラメです、そこの海で獲れたンですよぅ」と、若オカミがニコっと薦めてくれた。側で女の子が遊んでいる。
奥ではオバアチャンが汁モノを作っている。
このスマシ汁も美味かった。魚ダンゴにササガキゴボウとネギ、中華スープの様なコク。
そして、三色丼は当然、美味かった、スゴク美味かった。
この店の名刺の裏に「日本海おにしかに来た時は、さしみでごはんを食べて下さい。めん類や肉の入った料理は、街の専門店で食べて下さい。」と書いてあった。ナルホド。
ここから山を一つ東へ越えると、大正時代に開拓民の女性数人がヒグマに喰い殺された、獣害事故の村があるらしい。後で入ってきた若者がオジイチャンに道を訊ねていた。
この辺り、何故かダンプが多い。ゴォ~ッと走りすぎて行く。
ビジターセンターの案内板があったので寄ってみた。
ビジターセンターには観光客はいない。管理人のお爺さんが一人。当然、売店もない、イイ所です。
更にグルグルッと廻った景色。ズゥ~っと平坦地が広がっている。
サロベツ原野に沿って稚内への道は続く。
17時、稚内のホテルには迷わずに着いた。入口には「中学校卓球大会様歓迎」の看板があった。
どうやら、卓球少年少女と同宿らしい。
部屋に荷を下ろし、道産の美味いモノを喰らいに行くことにする。
ホテルフロントでエエトコありませんか、と訊くと、「フッコウ市場」と言う、温泉と土産モン屋とレストランが備わった観光設備が近くにあるとか。
しかし、観光客が集まるアミューズメントへは行きたくない。
とりあえず、ホテルでもらった観光案内を見て、まず商店街へ。
しかし、夕暮れ時でもあるし、稚内駅近くの商店街に、ほとんど人は歩いていない。
シャッターが降ろされている店も多い。とにかくサビシイ。
その続きの飲食街。しかし、まだ酔っぱらいは出没していない。
ここもサビシイ。まぁこの国の最北地ですモンね。
感じる気温は、関西の11月初め位、半袖ではかなり寒い。それでもイイ雰囲気、サビシイけどアリガタイ。
開いている店も、ナンカ1人では入り辛く、スーパーの総菜コーナーを覗いても、モノはほとんど売り切れ。
ワタクシ、この北端の地で、メシ抜きになるンでしょうか。
結局、ホテルフロントのオジイサンが教えてくれた「副港市場」へ。
そこは昔の樺太へと続く駅を復元した観光施設だった。
しかし、ここもサビシイかった。
温泉設備へ出入りしているお年寄りがチラホラ。1Fの食堂と土産モン売り場は閉まりかけている。
かろうじて開いていた2Fの和食レストランへ。
客はほとんどいない。とりあえず、ビールとサシミとトリ唐揚とイクラ丼を頼む。
ウェートレスは可愛いギャルだった。
こんなサビシイ北端の観光施設にも可愛いギャルがいる。
そして、ボタンエビとイクラ丼は美味かった、すごく美味かった。
そこそこ贅沢な最北端の夕食となった。ゴチソウサマ。