蒼ざめた馬の “一人ブラブラ、儚く、はてしなく”

山とスキー、車と旅、そして一人の生活

エルニーニョの1週間

2019-01-28 12:44:13 | 信州安曇野での出来事

1月第4週、栂池定宿は保育園の貸し切りとなり、泊まれないので、スキーはお休みとしている。車検もあるので丁度都合がイイ。

そしてこの週の予報は雪続きらしい。エルニーニョ、暖冬、雪不足なのにホントに信州らしく降るのだろうか。

 1/20の朝、サラっと降った。

 その後融けて、その深夜、またサラっと降っている。

 1/22の朝、まあまあ積もった。この程度は積もって貰わないとネ。

 その後車検で、ディーラーへ車を預け、昼に戻るともう融け始めていた。

 翌日の深夜、大分融けたがまチョコチョコ振り出した。

 1/26の朝、チョコっと積もった。

 周辺をウロウロする。雪の朝の徘徊はワタクシだけ。

 その夜、シンシン降っている。

 1/27朝、もっと積もると思っていたが、まぁこんなモンか。

 北側の庭も、一応雪に覆われた。

 屋根の雪の付き具合から見て、積雪は数センチ。

 周辺をグルっと一周する。

 稜線は真冬の形相。しかしあそこへ突っ込む元気はない。

 表の市道はまだ融けていない。

 冬の信州のイイ感じにはなっている。

 この先は行き止まりで、常住は10軒程、皆さんまだ家に閉じ籠っておられる様子。

 しかし午後、かなり融けた。

 屋根の雪も融け落ちた。

この一週間、一応雪は降り続いた。しかし陽が当たると直ぐ融けてしまう。やはり、エルニーニョ、暖冬、雪不足。

昨年はこの週、30センチ程の積雪があった。これは根雪になる、とMさんは言っていた。しかし根雪は長く残らなかった。
今年は根雪さえ積もらないのかも知れない。


緩い斜面をラクぅに楽しく

2019-01-20 13:32:03 | 山とスキーでブラブラ

エルニーニョ、暖冬、雪不足。とは言え雪は細々と降り続いている。
しかし、降った分は融けていき、ドカッと積もらない状態も続いている。

1/15、定宿の駐車場には、数年前からこの宿の常連になった、京都・Oさんの車が停まっていた。今年初登場、月曜から4泊の予定とか。 

 鐘の鳴る丘に出て、若オカミから貰ったシールを早速貼る。小谷に住み着いたオーストラリア人の作品とか。

白馬駅周辺では、明らかに旅行者ではない“地元”のハクジンが、フツーにウロウロしているのをよく見かける。このオーストラリア人も“お助け隊”(?)とかで小谷村の地元民となり、自分でデザインしたシールを宿などに配っているそうだ。
人手不足で動かせないリフトもあるらしく、その他雪下ろし、農作業等、“お助け”の作業はナンボでもあるのだろう。スキー場はガイジン客で賑わっていても、現実は過疎なのだ。
華やかさに魅かれて過密な都会に出て行くニホンジンと、サビシく地味ィな過疎の山国に住み着くハクジン、どちらがシアワセなのか。

 ゴンドラ中間駅周辺にある遊戯設備は、冬も営業しているそうだ。スキーでなくても遊べるとか、ホぉ~。

 いつも雪を積んで停まっているリフトに雪がない。つまりしばらく積雪はなかった(?)

 この日も栂の森に着いたのは12時過ぎ。

  雪不足分の約1.5mが露出している灌木。

 幹の根元とクマ笹も露出している。

この日、雪はカチカチ、斜面はガチガチ、上手い人は板がよく走る、とか言うのだろうが、とにかく疲れる。

宿の風呂でOさんと遭遇、「今年もよろしくお願いします」。明日は個人レッスンを受けられるとか。

 1/16、朝から吹雪で寒い。部屋でボォ~っとしていて、鐘の鳴る丘へ出たのは、又もや11時半。

 栂の森を見渡すが、その先の白馬の稜線は見えない。

栂の森~中間駅までを往復する。
時折り中間駅が混雑している時がある。顔見知りの係員のハナシでは、八方、岩岳の下の状態が悪いので、こっちに流れて来ているとか。「8割がガイジンですよ」、確かにニホン語がほとんど聞こえない。

ガイジンは客だけではなく、ゴンドラの係員もガイジン。今年はラテン系、いや中東系(?)のオニイチャンがいて、ブロンズのお嬢サンもいる。
そう言えば数年前にいたインド系のお嬢サンは、オメメパッチリのベッピンさん、いつも愛想よく話しかけられるのが、オッチャンは嬉しかった。ブロンズのお嬢サンとも親しくなれればアリガタイが、それを期待しヘラヘラしていると、キモぉ~と思われたりして。

個人レッスンを受けてこられたOさんは、今年もヨカッタです、との事。
弱足腰のオッチャン世代がラクぅに楽しく、あらゆる斜面を滑れるワザを教えて貰ったそうで、明日はひとりでその復習をするとか。
去年の指導員は女性で、今年は還暦過ぎのベテラン男性、どちらも定宿大女将の知己だそうで、今年のベテランは、息子さん達も有名なデモンストレーターらしい。皆さん(大女将も含め)、雪国のメッチャ上手い人達の身内。Oさんも近々そのループ入りか。 

 1/17、朝には雪は止んで昨日より1時間早く宿を出る。 

 いつも止まっているリフトは、下の方でイスの間隔が詰められてセットされている。こんな間隔では乗れないので、これは片付ける為の作業なのか。しかし数年前からこの状態だったハズ。何がしたいのだろう。まぁ余計なお世話だが、ナンカ気になる。

この日は強風で栂の森のリフトは終日停まっていたので、下の方でラクぅに楽しく滑ることにする。

キレイな一定のサインカーブで滑り続けることを目標にして、レッスンを受けていると言う同宿者もいた。それが楽しいことはよく判る。
しかし、どんな斜面でも、となるとワタクシにはムリ。丸山や鐘の鳴る丘の緩斜面でしか楽しくは出来ない。

 鐘の鳴る丘では自転車に乗るライダーもいた。極太タイヤのファットバイクとかいう自転車で、そもそも砂浜などを楽しく走る、と言うヤツだ。そしてスキー場でも楽しく走れる、ナルホド。 

 鐘の鳴る丘の緩斜面なら、自転車で登ることも出来るハズ、色んな楽しみ方があるモンです。

 1/18、雪不足とは言ってもそこそこ積もっている。

 出せるまで雪下ろし20分程、先週とよく似た状況。

 安曇野でもそこそこ積もっている、と思ったが、ほとんど残っていなかった。これも先週とよく似た状況。

エルニーニョ、暖冬、雪不足、しかしチョコチョコ降って、チョコチョコ積もってもいる。
今回は脚がツルこともなく、そろそろ登る“ズク”も、出し始めますか。


12年目の雪山通いを始める

2019-01-12 11:08:57 | 山とスキーでブラブラ

前シーズンは、11月中頃から雪はドンドン積もり始め、今まで通りの積雪量、しかし4月になるとドンドン融け始め、終わりは早かった。

“今まで通り”とは3m以上であり、それは’15年頃まで続いていた。しかしその年は、オープン時には雪不足、年末のドカ雪で何とか“今まで通り”になったそうだ。
その時、クリスマスと年末には必ず寒波がやって来て、何とか辻褄が合う様になるモノなのか、と思っていた。

しかし、その翌年は1m少なく、その翌年は更に1m少なく、前シーズンはまた“今まで通り”に戻った、と思ったが、今シーズンはエルニーニョの暖冬。12/20頃積雪はやっと1mを越えたが、その後また少なくなり年末やっと1m越えで、正月休み明けは1.5m程らしい。

これは“今まで通り”の半分。今後チョコチョコ降り続いて、“今まで通り”3mを越えてくれればアリガタイのだが、ニンゲンの経済活動が少しでもマシになって、地球の温度が下がらないと、どうしようもない、とワタクシは思う。

年々ダルく、シンドくなり、ワクワク、ウキウキすることが減って来て、安曇野に移住してもダラダラの生活ペースは改善されず、しかし折角信州に移住したのだから、ここは「ズク」出して雪山通いを始めることにする。

1/8、水道凍結対策で元栓を止め、水抜きをして小屋を出る。

小屋の周りのタンボは雪に覆われておらず、大町辺りまで来て路肩は雪まみれになり始めて、風景は今までと変わらないが、やはり雪は少ない。

雪山通いシーズンの初日は、毎年必ず忘れモノがあって、今回はデジカメを忘れていた。取りに帰っても片道1時間なのだが、それがないとエラいことになるモノでもないので、今回はナシとする。

定宿に着いて、大オカミとチナツちゃんに「お久しぶり」の挨拶をして、ゴンドラの事務所で早割予約のシーズンパスを受け取り、12時過ぎ、栂の森に上がる。

ゴンドラの板を差し込むケースが今年から新替えされ、今まで分割しないと入らない幅広の板が、今年から両板セットしたまま入るようになったとのこと。「但し今年は50台分のみ、3年かけて全替え予定です」と、顔見知りの係員が教えてくれた。

毎年栂の森で撮る、シーズン開始のショットは当然ナシ、周りの景色は今まで通り、しかしよく見るとアチコチでブッシュが目立つ。度々ナダレ事故が起きるヒヨドリ峰の斜面もヤブだらけ。

夜から雪との予報だが、日中も雪はサラサラ、シンシンと降り続き、そのせいか新雪の緩斜面では滑らない。林道はひたすら歩くハメになってしまった。
しかし同じ様な状況で、いつもは同じ様に苦労しているボードはスイスイと滑って行く。
使っているワックスは液体フッ素で、低温、乾燥の雪質では滑らないとなっている。これが滑らない原因かと思ったが、よ~く考えてみると、この板、前年5月にクリーナーで拭いて液体フッ素塗って放置後、そのまま積んで来たモノ。要はメンテ不良かも。
そしてそのクリーナーとワックスは、今回忘れて来ている。またまた忘れモノ発覚、嗚呼ナサケナイ。
場内の店で売っているワックスを買うしかないか、と思いながら、滑走面にネトッと付着した雪をそぎ落とした。

脚ツリまくり、上から下まで3往復して、初日は終了。

1/9の予報は降雪、脚は痛いし、朝食後ボォ~っとしていたら、いつの間にか寝てしまって、11時半気が付けば、外が明るくなっている。
前日同様、12時過ぎ栂の森に上がる。
上から下まで4往復して終了。
鐘の鳴る丘に戻ると、大阪の地名が付いた小学校の、少年少女のスキーレッスンがまさに終わったところらしく、リフト乗り場はワイワイガヤガヤ大混雑。

毎年、正月休み明け、我が定宿は貸し切り状態になる。しかし今年は家族連れが二組。
何年か前、若オカミに代わってから、客相が変わったとかで、まぁオヤジの貸し切り状態から、家族連れが増えて、いいことだが、この日はもう一人、小柄な老人がいた。
風呂で遭遇して、「どちらから?」と訊いてきたのはその老人。
失礼ながら、見た目ヨボヨボのこのセンセは、名古屋の齢76歳で、取りあえず80歳までガンバるとの事。
よく行くのは志賀高原らしく、奥志賀のペンションでは90歳の大センセと遭遇されたらしい。そしてこの大センセは長逗留で、天気や状態が悪いときは決してムリせず、宿で読書でもしながら優雅に過ごしているとか。

ナルホド、歳往くとスキーはそうして遊べばイイわけか。
このセンセや大センセの歳まで、ワタクシまだ10年、20年あるが、今既にダルく、シンドく、フラフラ、ヨロヨロ、今からでもそうしますか。
とは言え、このセンセ、翌朝はサッサと朝食を済ませ、板を担いでサササッと出て行かれた。ワタクシ、食堂からその矍鑠としたお姿をスゴっ!と感嘆しながら、只々眺めていた。

1/10の予報は晴だったが、10時過ぎは高曇り、あのセンセに触発された訳ではないが、ワタクシも出発する。
リフト乗り継ぎで上へ行くべく鐘の鳴る丘へ行くと、リフト乗り場の中でご婦人が一人、不安そうに突っ立っている。ワタクシが近づくとそのご婦人、英語で話しかけて来た。
どうやら一人で乗るのは不安らしく、一緒に乗って欲しい、と言っているようだ。出来ればもっと若い女性がイイのだが、この女性とてワタクシの娘世代、そして何と言っても、こちらに選り好みの権利はない。
ワタクシ英会話はほとんど出来ないが、この女性、シンガポール人らしく、スキーもリフトに乗るのもこの日が初めてらしい。息子、娘と一緒に昨日ハッポーワンに着いて、今日は栂池、子供達二人はスキーがグッドで、上へ行ったとか。HAPPO-ONEを外人はハッポーワンと読む、ナルホド。

ご婦人と鐘の鳴る丘でバイバイして、栂の森へ着き、一旦鐘の鳴る丘まで下って、またリフト乗り継ぎで栂の森へ戻り、中間駅まで下って板を外していると、現れたのは松川村の写真家Sさん。今年も会えました。

その後Sさんと栂の森を何回か往復し、中間駅まで下り、栂の森へ登り返すと、「もうアガリます、今年もよろしく」、Sさんは帰られた。
ワタクシはもう一度中間駅まで往復し、最後は鐘の鳴る丘へ下った。

鐘の鳴る丘は昨日と同じ、レッスンが終わった小学生で大混雑。どうやらケガ人が出たらしく、まさに担架から車に乗せ換えられようとしていたところだった。

1/11、脚は益々痛く、腰も痛い。一旦安曇野へ帰る日、暖冬雪不足のはずが、8日の雪が車にそこそこ積もっていて、掘り出しには10分以上掛かった。

8日の雪は安曇野でも降っていたハズで、さて小屋の周りはどれだけ残っているか。

 しかし全くと言っていいほど残っていなかった。

 エルニーニョの暖冬、今後も大した積雪はないのだろうか。 


エルニーニョの冬

2019-01-05 14:57:13 | 信州安曇野での出来事

資本主義の原動力はニンゲンの欲望だそうで、地球の気温上昇も、その原動力はニンゲンの欲望だろうと思う。
世界には想像が出来ない程の強欲な輩がいるらしく、そう言うノに、この気温上昇、このままだとドえらいことになりまっせ、と言っても、聞く耳もたず。なにしろ富のほぼ全てを占有しているので、もうやりたい放題。格差はドンドン広がり、気温はグングン上がる。

ここしばらく(?)はペルー沖の水面温度が高くなり、ニホンは暖冬だそうで、今シーズンの積雪はガマンしないといけない。

 暖冬の12/31、それでもなんとか稜線は雪に覆われた。

 周りはスッカリ葉が落ち、背伸びをすれば庭先からでも雪の稜線が眺められる、アリガタイ。

 1/1、今年も、クロマメ、ゴマメ、ニシメを炊き、昼から呑む。

 夜は雪になった。

 1/2、そこそこ積もっていた。

 ワタクシより先に足跡を付けたヤツがいる。

 ヤツは南の空き地に行ったらしい。

 積雪は10センチ程度。

 玄関には西側からの足跡。ヤツは西から我が敷地に侵入し、庭に出て南へ抜けたらしい。何か食い物にありつけたのだろうか。

 表の市道にでて、近所をウロウロする。

 この先は突き当り、轍はない。

夕方、ふと南側の空地を見ると、雪原の石の陰にコソコソ動くヤツがいる。
双眼鏡で覗くと、昨年11月庭に現れた、耳と頭が黒く、右後ろ脚のないノラだった。
あの時はフラフラ、ヨロヨロだったが、しばらくコソコソしてから、雪面を3足でピョコピョコ飛び跳ね、西側の民家の敷地に消えて行った。なにしろ雪とのコンタクトは肉球、要はハダシで冷たい。ピョコピョコ飛び跳ねるという事は、ニンゲンなら大股歩きしていることになるのか。
11月に見たときは、何となく儚い感じでそう長くないのでは、と思ったが、まだまだ元気そう、失礼しました。ノラも強い。