蒼ざめた馬の “一人ブラブラ、儚く、はてしなく”

山とスキー、車と旅、そして一人の生活

3年振りのハチ北

2014-03-30 22:04:10 | 山とスキーでブラブラ

前週は栂池の定宿が、恒例の団体サンで泊れない週。信州へは行けないがスキーはしたい。
しかし兵庫県北部のスキー場は、春分の日あたりでシーズン終了となってしまう。

そんな中、調べてみるとハチ北はまだやっていることが判った。

と、言う事で28日、3年振りのハチ北。その前は12年振りだった

5時半出発、神戸西ICから舞鶴道、豊岡道、R9を経て、ゲレンデ駐車場着、8時過ぎ。

Imgp0716 駐車場から見上げた3月終わりのハチ北。雪解けが進んでいるのがよく判る。

Imgp0717 リフトを3つ乗り継いで鉢伏のテッペン着。真冬には見えたことのない氷ノ山が見える。

Imgp0718 北壁側は立入禁止。

Imgp0719 モーグルバーンがあちこちに見える。しかしあんなにチマチマと小廻りは出来ないワタクシ、そのコース横を少し大廻りで滑らせてもらう。

Imgp0720 ハチ側のゲレンデは既にオシマイ。

Imgp0721 雪が融け「大沼」が現れ、その側のハルニレの大木を紹介する看板。この看板、冬に気が付いた事はない。

上から下まで10往復して14時半、飽きて来たので帰ることにした。

兵庫県北部、但馬のスキーシーズンは信州に比べて2ヶ月近く短い。
3月終わりの、春が始まったシーズンオシマイのスキー場、寂しいのがイイ。荒天ばかりの真冬には、見えた事のないモノなども見えたりして。


徐々に神戸から離れて行くココロ

2014-03-30 20:20:46 | 神戸布引谷での出来事

たまらなく好きだったモノ、いやフツーに好きだったモノでも、気が付くとヘンになっていて、たまらなくキライになることがある。

ワタクシが5歳から28歳まで通園、通学、通勤していた布引谷。
新神戸から急登をあがり、最初に一服で腰を下ろす展望台横の、戦前は機能していたらしい監視小屋の石垣。
昔はそこから三ノ宮が見えた。

いつも見るのは午後の三ノ宮、日暮れの三ノ宮だったが、朝まで呑んでいて、夜明けにそこから見た三ノ宮は、ビル群に朝日が当たって幻想的だった。
早く起きて見に来たのであれば、“朝日のように爽やかに”感じたのであろうが、夜通し呑んでいた後だったので、全てがマボロシに見えた。25歳頃の大晦日の夜明けだった。

見えなくなったのは三ノ宮だけではない。至る所で遠くが見えなくなった。特に春から秋は、水の流れや貯水池の水面など、昔と比べて見えない所が多くなった。

長い時間を掛けて徐々に木々が生い茂り、通園、通学、通勤していた頃に見ていた景色を、隠してしまったのだ。

そして生い茂った木々は、地面から太陽を隠し、そのため雑草が生えなくなった。
足を踏み入れることに戸惑うほど繁っていた雑草は消え去り、多くの山の斜面は自由に歩けるようになっていた。

それは不気味にヘンになった景色だった。

蛇口を開ければ遠慮なく出て来る布引ウォーター。
それは、新神戸から箕谷へ抜けるトンネルが開通してから出なくなった。
住民の為に道路公社が給水設備を作ったが、それは昔の谷の湧水ではなく、布引谷の本流から取水したものであり、3年程前、時によっては緑がかっていることに気が付いた。
上流の堰堤工事で濁ることも度々あり、その都度、道路公社はペットボトルの水を配布しているらしい。

布引ウォーターもヘンになった。

ワタクシはオフクロが亡くなった後、遺して逝ったモノを片付け、古い建屋を改装し、40年振りに布引谷の住民になろう考えていた。
家の中をほぼ片付け、いよいよ改装工事を始めようとした時、景色と水がヘンになったことに気付いた。
小学校の20年先輩の茶店の女主人から、「街に住むトコ、あんねンから、こんなトコにワザワザお金かけて住むコトないやン」、と言われた。

そしてワタクシは布引谷・山の家に住むことを諦めた。

それでも、週に一度は戻り、庭の雑草を抜いたりしていた。

それが月一回となり、いつの間にか3ヶ月に1回になってしまった。

前回戻ったのは、12月中、もう3ヶ月以上経ってしまっている。
布引谷の景色と水が、たまらなくキライになりかけているのかも知れない。

前週は栂池の定宿が恒例の団体サンで泊れない週。信州へは行けないから、布引谷・山の家に戻ってみることにした。

Imgp0707 月曜日、雨が続いていたのか、谷の水量は多かった。

Imgp0708 布引貯水池ダムの上。今は休憩場所になっているが、40年程前までは事務所があり、水道局の職員が何人か宿直していた。彼らとは定期的に顔を会わすので、通学する我々小中学生とはトモダチだった。面白いオッチャンもいた。

Imgp0709 貯水池の色は、その頃とは明らかに違う。昔はもっと深い緑色だった。
貯水池の畔のハイキングコースの50m程上の車道からは、池を悠然と泳ぐ大きな鯉が見えた。今は生い茂った木々で湖面は見えないし、この透明度では泳いでいる鯉がいたとしても見えないと思う。

Imgp0710 冬だから雑草は少なく、庭は落ち葉のみ。取りあえず集めて燃やす。

Imgp0713 久しぶりに昼寝中のノラと遭遇。

Imgp0714 建屋のウラに溜まった落ち葉を集めて燃やしていると、昼寝を邪魔されたノラは迷惑そうにどこかへ消えた。

Imgp0715 この時期、庭に漂っている芳香の元はこのスミレ。相変わらず、穏やかな薫りだった。

しかし、相変わらず庭はイノシシが荒らし放題。次から次、掘りかえしている。

ワタクシが住まなくなってから、家にムカデ、ヤモリがいなくなった。
灯り、熱が出なくなって虫がいなくなり、それをエサにしているムカデ、ヤモリがいなくなり、その代わりにイノシシの縄張りとなった。自然になるがままに。

溜まった落ち葉はかなり多く、下の方は湿気ていて、中々燃え尽きなかった。放っておいては帰れない。気が付けば陽が傾きかけている。さっさと帰りましょ。

布引谷への行き帰りは元町駅から歩いている。垂水からのJRの切符代が、三ノ宮と較べて3割近く安い。往復で150円程、年金生活者は少しでも節約しないと。

と、言うか、元町から加納町を経て新神戸に至るルートも昔の通勤路。最初に就職した会社は元町駅の北にあった。
当然、バスの定期代は出ていたが、途中に広がるのは呑み屋街、頻繁にそんな場所に出没しながら歩いていた。

それは、元町からいくつかの坂道を登り、横切って行くことになるが、山に向かって延びて行く通りと街並みこそ、港町・神戸の景色だと思っていた。

しかし、そんな通りの両側の古いビルが、いつの間にかキレイなマンションに代わっている。ワタクシが住んでいる様な、低所得者救済マンションではない。最低3千万(?)、どなたがお住みになるのだろう。
トアロードにあった古い小学校は統合でなくなっている。ファミリーで住むとしたら子供たちはどこの小学校へ通うのか、まぁ余計なお世話ですが。

加納町から新神戸への大通り、昔、この通りに面して子供服メーカーのビルが並んでいたが、気が付けば、全てマンションに代わっている。
この日の行き帰りも、建設中のマンションを数軒見た。

そして、他によく眼に付いたのは、若く溌剌とした政治家(の候補生?)のポスター。それは、学生の頃はスポーツが出来て、生徒会長などをやっていたような感じの青年。
挫折、孤独、サウダーデなどと言う言葉を全く感じさせない甘いマスクに、多分、沢山のオバサン、オネエサンは、「アタシ、よく判ンない」とか言いながら、無意識にに投票してしまうンでしょうナ。

しかしその直ぐ側には、異次元の(?)金融緩和をして、それで株価が上がり、円が下がって、そう言う恩恵を受けない極フツーの人達にも、ナゼか人気のあるABEとか言う、ジミン党総裁でシュショウのポスター。ヒノマルをバックに、「強い日本を取り戻す」とか書いてある。
要はこのイケメン、集団的自衛権とか言う「参戦権 with USA」を、何がなんでも行使しようとしている“スマイル ミリタニズム”の一員だった。

ワタクシはお殿サマの血筋ではないし、地主、金持ちのセガレでもないし、会社を興して勝ち組になろうとも思わなかったので、選挙権を得てから一度もジミン党に投票したことは無い。
しかし、昔のジミン党の政治家たちは、コワモテのオッチャンでも、9条を標的とした憲法改悪や集団的自衛権を否定した人達が多かったそうで、コワモテのイメージは程遠い“ハト”が多かったそうだ。

それが今は優しそうなイケメンの“タカ”ばかり。そして、選挙ではそんなノが“勇ましく”選ばれる。ヤバい時代になったモンです。

そんな輩のポスターがよく眼に付く昔の通勤路。更に進めば水と風景がヘンになった通学・通勤路。

そんな神戸から徐々にココロが離れて行くような気がする。


栂池冬景色’14年その10、雲上の白馬乗鞍

2014-03-23 15:06:29 | 山とスキーでブラブラ

17日、信州・小谷までの路面、路肩にあった、前週の雪は完全に溶け去り、栂池の積雪量は2.9mとの事。

これまでは火曜~金曜に訪れていたが、この週の後半、定宿は団体サンで埋まるらしく、一日前倒しして、今回は月曜~木曜。
当初の天気予報では、二日目の火曜が晴れ、上の登るためには月曜からの方が都合がイイ。

Imgp0641 しかし予報は外れ、晴天は初日だけらしい。

Imgp0642 晴天の鐘の鳴る丘。

Imgp0649 ハンノ木コースの上部まで来ると、晴天の白馬乗鞍が見えた。 

Imgp0650 晴天の栂の森。

Imgp0652 前週から馬ノ背の凸凹がなくなっている。圧雪車がここまで来て均すのはムリだろうから、雨が降ったりして自然に溶けたのか。

上から下まで6往復して、初日はオワリ。

Imgp0653 18日、予報は午後から雨。早目に出て登れるトコまで登ることにする。

しかし、鐘の鳴る丘でリフトに乗ると、直ぐポツリ、ポツリ。

上へ行くに従って、雨は徐々に増え、栂の森では雪がシンシンと。

Imgp0654 栂の森ではヒットパーク造成中。最上のリフトを降りて、斜面を横切って林道へは出れない。オレンジのフェンスで上から下までキッチリと分断されている。

上へ登るならロープウェイか、林道を栂の森から歩け、との貼り紙が、ゴンドラの駅に掲示されていた。

Imgp0655 しかしロープウェイは運休。

そう言えば昨日、ゴンドラで下ってくるスノーシューと思われるグループをいくつも見た。スノーシューは中高年ハイカーなどに益々流行りそうな感じ。
そんなノがこの悪天の中、ロープウェイで自然園に上がりウロウロされると大変、運休は当然でしょう。

Imgp0659 9:20、取りあえず自然園まで行くことにしてシールを貼る。

「天狗原へ行くンですか?」、ロープウェイ運休中の貼り紙を見ていた、テレマークのご夫婦が声を掛けてきた。こんな天気だから自然園までです、と答え、林道へショートカットする方向等をお話しした。

Imgp0660 シラビソの森を抜け、谷筋を登って行くとブナとダケカンパの森。

林道へ上がり、次のショートカットを登っていたらポーダーが2人下って来た。モノ好きは他にもいた。

Imgp0662 ロープウェイの駅にナゼかスノーモービルが駐車されていた。

Imgp0663 10:30、自然園着。

Imgp0665 小屋の軒を借りて暫し“雪”宿り。

Imgp0666 雪シンシンと降る中、30分程ボォ~ッとしていたが、何も悟れなかったので下ることにした。

Imgp0667 南俣の谷を下る。

Imgp0668 視界が悪く、急に斜面がなくなったり、表れたりで、2度ひっくり返った。

11:20、ゲレンデに戻ったが宿へ帰るのには早すぎる。しかしハンノ木コースを少し下ると、雨がポツポツなので、雪がシンシンの栂の森を4往復したが、この雪も直ぐに溶けてウェアはボトボトになった。

宿へ戻って、ボトボトのウェアを干す。
そしてザックもボトボト、中のツェルト、シュラフカバーもボトボト、部屋の中に細引きを張って、ザックの中身を全て干した。

Imgp0671 19日、天気は午後から回復とのことなので、遅めに宿を出る。

しかし、ホントによくなるのだろうか。早速、ヘリスキー中止との場内アナウンスが流れている。

Imgp0673 昨日の雨が夜に雪になったのか、上に行くに従って樹氷が増えてきた。

Imgp0674 前後のリフトには同じウェアの若者が載っている。あれはスキースクールのインストラクター?

栂の森へ着くと、インストラクター集団がロープウェイの駅の方へ向かって行った。

Imgp0675 10:30、昨日と同じ辺りでシールを貼る。周りのシラビソも樹氷になっている。

歩き始めて直ぐ、頭上をロープウェイが追い越して行った。

林道へ上がるといくつかのスノーシューとスキーの跡、そして急に晴れあがり、真っ白な乗鞍が見えた。

Imgp0677 11:15、成城大小屋着。下は雲海の様だ。

Imgp0706 雲海の中へ下って行くロープウェイが見えた。

Imgp0701 天狗原への斜面を登っているのはインストラクター集団?

Imgp0682 雲海を見下ろす。

Imgp0683 12:30、天狗原着。

乗鞍への斜面には6~7人見える。別々にかなり離れた所を登っている。インストラクター集団はどこかへ行った様だ。
いずれにせよ、雪面はガチガチなのでトレースに続くメリットはない。前回、前々回と同じ状況、どこを登ってもズズズッと滑り落ちてしまうので、ガシッガシッとエッジを刻み込ませて登るしかない。

頂上台地に上がってオドロいた。前回、前々回はあった、強風が作った溝が無くなっていた。鐘の鳴る丘のゲレンデの様だった。

Imgp0684 13:40、頂上ケルン着。

今まで露出していた岩やハイ松が、この日は雪に覆われおり、ここで下る準備をする。

風が弱いのでシールもスムーズに畳んで、いつもの様に涙と鼻水拭いて、ゼリー飲料を飲んで、板と靴を滑降モードにして出発。

この日は東よりの斜面を下ることにした。

鐘の鳴る丘ゲレンデの様な緩斜面が終わると、ガリガリの急斜面になって、正直、コワイ。板を開いて先落とししてザァ~っと廻って、少しずつ降りるしかない。
ターンの度に面を削り取った氷の粒が、ザザザッと追いかけて来て、更にコワイ。

Imgp0688 しかし直ぐ下からは締まった滑りやすい斜面になって、チョー快適。

Imgp0689 自然園への斜面も快適。

Imgp0691 斜面が荒れてきた。雪崩の跡の様だ。

Imgp0692_2 その右隣に、キレイで快適な斜面があった。

そのまま真っ直ぐ、重力に任せると、自然園を横切り、端近くで止まった。

Imgp0693 振り返ると、そこそこ大きい雪崩の跡が見えた。

Imgp0694 誰もいない南俣へ下る。

Imgp0698 ワタクシ一人、快適な滑りが続く。

Imgp0696 14:30、天気は下り坂で既に高曇り。雲上の晴天はたった4時間弱だった。

ここからも楽に滑って5分程でハンノ木ゲレンデ着。

20日、予報通り朝から雨。

定宿は団体サンの準備でバタバタしていた。その団体サンが帰ると、毎年恒例の団体サンが来るので、もう3月は泊ることが出来ない。
そして定宿の営業は4月第1週まで、それで今年の栂池通いは終了となる。

今年最後の予約をして、雨の中、帰る。神戸へ帰っても、なにもする事は無いけれど。





栂池冬景色’14年その9、暴風の白馬乗鞍

2014-03-16 16:03:42 | 山とスキーでブラブラ

11日、名神は滋賀に入ると、周りがウッスラとした雪景色になり、多賀SAのあちこちには雪の小山、多くの車が雑然と停められていた。
安曇野ICから先の、道の周囲の雪も、前週より大分増えた様子。大町辺りから路上もワダチ以外は白くなり、やっと冬らしい信州までの道とその景色になった。

Imgp0616 前週末、栂池は吹雪続きだったそうで、この日の積雪量は3.2mとか。

Imgp0617 動いているのをほとんど見たことがないリフト。跳ねあげられた座面のウラに、吹雪いた雪が付着している。今まではそれが成長して、背面の高さまで積み上がっていた。
これが今年は一度も積み上がっていない。やはり絶対的に積雪量が少ない為だろうか。今まではこの時期4m近く積もっていたし。
それとも、ワタクシがいない週末には動かしているんだろうか。

Imgp0619 ゲレンデ最上部から眺める鹿島槍、五竜、唐松が少し霞んでいる。

中間駅から乗ったゴンドラには年配紳士の先客が一人。
片方ずつ外のケースに、しかも斜めに差し込んだワタクシのファットの板を見て、「あれは深雪用のスキーですか」と訊ねられた。
深雪用ですけど、安定性もよいので、もうフツーの細い板でよう滑れませんねン、とお応えした後、色々とオシャベリした。
ワタクシより13歳先輩の、労山所属の百名山登頂者とか、しかも大阪の役所での下水道設備の設計が、長年のお仕事だったそうだ。
そして、ワタクシが7年前まで勤めていた特殊機械メーカーの製品も、下水道設備に沢山使われていた。
その商品名を言うと、「よく知っています」と、その特殊機械の一般名称を答えられた。工場へ製品完成検査にも来られたとの事。
7年前なら「いつもお世話になってます」と、ゴアイサツすべきお客サマ、世の中、狭いモンです。

この日も上から下まで5回往復してオシマイ。

Imgp0620 12日中は、なんとか晴れが続きそうなので、乗鞍方面へ行けるトコまで行くことにする。

しかし最上部のリフトはまだ動いていなかった。上の方で作業員がリフト下の除雪をしている。係りのオネエチャンに訊くと、後30分程かかるとの事。

30分あればシールで林道まで上がれる。
仕方ない、リフト小屋の横でスキーにシールを貼って、さぁ登ろ、としたら、「リフト運転します、どうぞお乗り下さい」、とのアナウンス。あ~ァ。
シールを仕舞ってリフトに乗る。「30分かかるて言うてたから、シール貼って登ろとしてたのにィ」と、係のオネエチャンに言ったが、彼女は「このオッサン、なに言ってんの?」と、言った感じだった。まぁカワイイオネエチャンだったから、イイですけど。

Imgp0621 9時30分、林道着。だれもいない。ロープウェイも動きだし、ヘリも飛んでいる。林道を歩くバカはワタクシ以外にはいないのか。
イヤ、よく見るとスノーシューの跡が2人分。更に栂の森からショートカットして林道に登り上がったスキー跡が一本。ヤリますなぁ。

Imgp0630 10時20分、成城大小屋着。ロープウェイの駅から大勢が登ってくる。自然園から駅へ向かって滑り下りてくる集団も見える。

天狗原の斜面には見事なサインカープのシュプール。そう言えば林道でパトロール一人と挨拶した。
ヘリスキーが営業できるかどうかの事前チェックの様だ。しきりに無線でナンヤカンヤ連絡を取っていた。

大きなトレースが、ナゼか尾根沿いではなく北方向に付いている。滑降コースを示す赤旗沿いに登っている為なのか、それとも親沢か山ノ神へ行く為のモノなのか。
ワタクシ、いつも通り尾根沿いに行く。トレースは無いが締まった雪なのでラッセルにもならない。

天狗原への斜面には、ボードの2人組とスキーの2人組が見える。

Imgp0624 11時30分、天狗原着。風はかなり強い。しかしこれは毎度の強さ。今年やっとこの強風になった。

乗鞍への先行者はスキーヤーが二人。別々の所を登っている。登り始めたボーダーが一組。

ワタクシ、いつも登っているルートに近いトレースを登らせてもらう。

しかし、風が強いのでそのトレースは直ぐ消えてしまう。そして度々シールが効かない箇所が現れる。ググッと踏みつけて板を刻みこまないと登れない。そして風はますます強くなり、時々ブォ~っと地吹雪いて来る。吹き飛ばされた去年の最悪の日を思い出す。

ズズ、ズズッと滑り落ちながら、なんとか斜面を登り切り、台地上へ到達。しかし強風が形成した溝が、前回より大きくなって歩きづらい。

Imgp0625 12時40分、頂上ケルンへ到着。風が強いので、板を立て掛けて記念写真が撮れない。

雪面が続く場所までまたシールで戻り、下る準備をするが、とにかく風が強いのでサッサとシールが畳めない。
ザックに無理やり押し込み、ゼリー飲料を飲み、鼻水と涙を拭いて、板と靴を滑降モードにして、長居は無用。風も「オマエ、早よ帰れ!」と叫んでいる。

風、益々強くなり、と言うか吹いている時間が益々長くなって、ブォ~ッと吹くと地吹雪でしばらくホワイトアウト状態になる。風が掘った凸凹にはまってコケない様、少しずつ斜め横滑りで下る。

風が止み、ふと下を見るとボーダーが二人、更に下にスキーヤーが一人。

Imgp0628 そこからはターンが出来た。

Imgp0629 天狗原を下って振り返る。天気は既に下り坂。

その後林道へ出て、直ぐ谷に下りて栂の森のカフェテリア着13時50分。ああシンド。ビール一缶呑んで1時間ほどボォ~っとした。

Imgp0631 13日は予報通り雨。しかし元気な若者は、朝からゲレンデに出ている。

Imgp0632 雨の中、ヒットパーク再造成中。

Imgp0633 栂の森ではミゾレ混じり。

Imgp0634 ミゾレ混じりのヘンな雪が積もった雪面は、急にブレーキがかかった様になったりして、滑りにくい。

Imgp0635 下の方ではヘンな雪が積もっていないので滑りやすいが、リフトに乗っている時はズッと雨をポツポツと受ける。

Imgp0639 鉛色の雲が途切れて八方尾根が見えた。

上から下まで2往復した後、滑りやすい斜面のリフトを10回乗って、ビショビショになり、もうヤメることにした。

最後に最上部まで行くと、リフトには誰も乗っていなかった。

Imgp0640 この林の中はスキー場管理外、滑りたいのなら自己責任でどうぞ、と言うエリアで、よくガイジンやボーダーが侵入しているが、当然この時は誰もいなかった。

冬を感じず、春も感じない、ヘンなゲレンデ、そしてビショビショ、ボトボトの一日だった。


栂池冬景色’14年その8、教育大の学生サンとアスリート達

2014-03-08 22:08:00 | 山とスキーでブラブラ

Imgp0563 4日の積雪量は3.1mとのこと。

サイコーの好天はこの日までだそうで、今週はゲレンデでオトナシク遊んでおくしかありません。

Imgp0564 風さわやかで、陽がポカポカ。朝3時起きのなので、寝ながらリフトに乗れてアリガタイ。

Imgp0566 木々を透かして乗鞍~小蓮華の稜線が見える。

Imgp0567 馬ノ背コースは何故か閉鎖されていた。

Imgp0568 午前中は晴れたゲレンデ。

鐘の鳴る丘まで下ると、リフトの前に京都教育大の学生さん達がズラ~っと並んでいる。ワタクシもその列に並ぶ。

以前も京都教育大のゼッケンを見た記憶があるが、今回は40人程で来ているとか。スキーの授業は体育科の必須とかで、夜は座学もあるそうだ。

「夜までお勉強?春休みやのに」
「ワタシ達、まだ一回生なので、夜、お酒呑んで騒ぐなんて出来ません」と、4人乗りリフトに同乗した大阪と京都出身の女学生は言っていた。明るくハキハキした、マジメそうな女の子だった。卒業後は体育か小学校の先生になるらしい。
彼女達も強制的に、“ヒノマル”の下で“キミガヨ”を歌わされるンだろうか。

Imgp0569 14時半、空は既に高曇り。予報通り、好天はこの日までらしい。栂森~ハンノ木~鐘鳴丘を往復して5回目、これで終わりにする。

この好天に上へ登った人達が丁度降りて来る時間、栂森カフェテリアを通過する時にフト中を見ると、ガラス越しには見覚えのあるウェア、Sさんだった。

この日は天狗原方面へは行かず、自然園で雷鳥を撮られていたそうだ。
シラビソの林の中の、10羽程の真っ白い雷鳥の画像を見せて頂いた。かなり近付いて撮られたそうだが、雷鳥は音で闖入者を認識するそうで、カメラを構えるため、ストックを「ザッ」と雪面に刺す音で今回は気付かれたとか。
しかし、白い世界の中の動物の白さは、以前見たウサギ同様、素晴らしく美しい白さだった。

Imgp0574 5日、予報は雨だったが、鐘の鳴る丘は何とか雪。

Imgp0576 上に行くほど雪は大きくなる。

Imgp0577 馬ノ背コースも当然閉鎖。

Imgp0578 ケガ等でSOSの人達は、携帯で居所番号を連絡すればパトロールが駆けつけてくれるらしい。

栂森~ハンノ木~鐘鳴丘を2往復したら飽きてきた。湿ったた雪で服も手袋もボトボト。もう帰りますか。

帰る前に白樺ゲレンデを4往復。ついでにチャンピオンゲレンデを5往復。

Imgp0579 チャンピオンゲレンデのはずれにあるシャンツェ。これを使ってジャンプ競技をしたのは、いつのことだったンだろう。

Imgp0589 6日も悪天。強風で中間駅から上のゴンドラは運休とのアナウンス。

いつも通りハンノ木沿いのリフトを乗り継いで、行けるトコまで上に行く。どうせ途中で止まっているとは思うけど。

Imgp0590 しかし、ゴンドラ上の駅まで行けた。

Imgp0591 その上のリフトはやはり休止。

一旦、鐘の鳴る丘まで降りて登り返すと、止まっていた一番上のリフトは動いていた。

Imgp0592 馬ノ背コースは当然閉鎖。

Imgp0594 栂の森ゲレンデはスゴイ地吹雪。未圧雪のゾーンは吹き溜まりでまともに滑れない。

圧雪ゾーンを滑りなおして、鐘の鳴る丘まで下って、登り返そうとした途中、ハンノ木のリフトが強風で運休とのアナウンス。要はもう、上半分ではスキー出来ません。

Imgp0596 白樺ゲレンデ下、ゴンドラ中間駅のそばにはヘリポートが出来ていた。いよいよヘリスキーシーズン到来ッ。

白樺ゲレンデを6往復して飽きて来たので、チャンピオンゲレンデへ。

するとレストハウスの前にはATMICの板がズラ~っと。それはワタクシが使っているフリータイプとか言うのではなく、デモとかレースとかのタイプ。
またリフト乗り場の横には、OGASAKAの板がズラリ。
よく見ると周りには「アスリート」、と言った感じの若者がウヨウヨ。これはナニかのイベント?

Imgp0598 南寄りの未圧雪斜面にはモーグルバーンが出来ていて、次々と若い「アスリート」が滑り降り、下でウォッチしている人達が評価、助言している。

ワタクシ、その横を大きなターンで下ります。
しかし、あんな未圧雪斜面を小廻りで滑り重ね、モーグルバーンを作るて、アイツら、どんな脚、しとんねン、ホンマに。

フト、北寄りの圧雪斜面を見ると、連続小廻りターンで真っすぐキレイに、次々と滑り降りる「アスリート」グループもいる。

この辺は他の栂池と、チョット雰囲気が違う様な気がした。しかし、「アスリート」の雰囲気、それは悪くはない。

ン?、前のリフトに乗ろうとしている女性「アスリート」、ナント、ストックをおマタに挟んで座った。後ろから見ると大きなお尻からストックの先が見える。隣の男子「アスリート」も同じコトをしていた。これはナニ?何かのオマジナイ?

そんな雰囲気の中、チャンピオンゲレンデを5往復してこの日はオシマイ。

Imgp0612 駐車場まで下ると除雪作業中。一旦集めた雪をまたダンプに積んで、どこかへ捨てに行くのだろうか。

Imgp0614 7日朝、一日半降った雪に埋まった車を、30分以上かけて掘りだした。

Imgp0615 今回、車に積んでいた雪山用のアルミのスコップを初めて使った。

触れてキズが付かない様、当然ボディには気を付けていた。しかし、ウインドウはガラスだし少々擦っても大丈夫だと思っていたが、白い筋がウッスラ数ヶ所。
ナ、ナンデ?ガラスはアルミより弱いノ?
まぁ見た目、実運転には支障がないからエエけど。