前週末の関東甲信の豪雪のせいか、中央道は恵那あたりから路肩に雪の壁が続くようになったが、路面には雪はなく、いつものペースで安曇野IC着。
しかし、その先のオリンピックロードの除雪がギリギリで、前を走っている空荷のトレーナーが大型トラックや観光バスとすれ違うたびに減速、一旦停止。
後続はノロノロ付いて行くしかない。
木崎湖入口のR148への合流信号で停止。横のコンビニ駐車場を素通りしてR148へ出ると、信号停止中のトレーラーをパスすることは出来るが、それはチトおギョウギ悪い。
そう思って追従して止まったら、後のSUV他数台がアッと言う間にドドドっと、おギョウギ悪くパスして行った。
しかしその先からは完璧に除雪されていて、トレーラーが減速、一旦停止する事はなくなった。
佐野坂トンネルを出て右折、R148から外れ、前にはトレーラー等なくなってスーッと走っていたら、更にスーッと追い抜く車あり。
それは屋根にスキー板を積んだトヨタのビックセダン、路面に雪は無いが、多分100キロ近い速度だったと思う。
その車はその先の信号で、ナント左折レーンを通って数台をドドドっと抜いて、みそら野の方へ走って行った。都会でもよく見かけるビッグセダンのおギョウギの悪い行為。
先程のSUVといい、この日はおギョウギの悪い運転によく遭遇する日だった。
いつもの時間に定宿に着くと、若オカミが「アレっ?、フツーに着いたンですねェ」
前週末の豪雪、白馬、小谷には何の被害もなかったが、途中の道、鉄道、全て止まり"フツー"に着けないお客が続出。キャンセルも続出して宿もスキー場もサッパリだったそうだ。
白馬、小谷には多少の豪雪でも対応できる機器、装備はバッチリだが、普段は雪が少ない"途中"のエリア、と言うか大町辺りでさえ豪雪への体勢は充分ではないらしい。オリンピックロードのあのギリギリの除雪状況を見ると、ナルホドと思う。
この週も北陸の大学、京都の教育大、神戸のKN女子大、愛媛の高校、そして体育大がスキー教室をやっていた。
この日は上から下まで5往復してオシマイ。
19日、定宿の周りは陽が射しているが、上は曇り空。朝食後部屋でボォ~ッとしていたが、天狗原辺りまで行くことにする。
板を履いてリフトに乗ろうとしたら、「あのぉスイマセン、シャッター押してもらえますか」、とカマボコの板状のモノを差し出された。「ドコ押したらエエのン?」
一応チャンと写っていたらしく、「ありがとうございますッ」
スキー、ボード、自前、レンタル入り乱れた7人程のボーイ&ガール。しかし皆さん、とても礼儀がイイ。
こんな若者たちは、前日のSUVやビックセダンの様な、おギョウギの悪い運転は絶対しないだろう、絶対。
林道スタート11時前。さすがに誰もいない。
前夜、少し積もった様子。
見上げると、枝に付着した雪が満開のコブシの様に見えた。
ここは雪崩の通過点。林道は埋まっていた。
その先のトレースは早大小屋から林道ショートカットするモノのみ。
ワタクシ、谷沿いをショートカットするのが習慣なので、久しぶりにチョットだけラッセルする。
成城大小屋、11時40分過ぎ着。
7人程が天狗原への斜面を登っている。
13時、天狗原着。
ほぼ無風。下界は雲に覆われている。
乗鞍への斜面に取り付いているのは一人だけ。しかしワタクシは登らず下ります。
北寄りの斜面に出て滑る。
林道に降りて谷へ下ると、これはカモシカちゃんの足跡? 昨年偶々遭遇し、にらまれたヤツかも知れない。
13時40分過ぎ、栂の森のカフェテリアに着くと、松川のSサンが休憩中だった。
スタートするのが遅かったので、この日は登らずゲレンデを滑っておられたそうだ。先週の豪雪は松川あたりでも凄くて、ご近所みなさん協力して除雪されたとか。雪国生活はやはり大変です。
20日、前日と同じ様な天気。
前日同様、部屋でボォ~ッとしてから天狗原まで登ることにする。
林道10時45分。ニホンジンのオッチャンが2人バックカントリーの準備中。
ワタクシも直ぐ続く。
数年前から、歩き始めて10分程経って、フウフウヒイヒイなり始めた頃、何故か胸が痛くなる、ククク~ッと。
それは失恋の痛みではない。
オフクロはズッと高血圧で、結局は急性心筋梗塞で死んだ。86歳と7ヶ月だった。死ぬ数日前の日記には、「心臓の具合が悪い」との記述が続いていた。
ワタクシも10年以上前から高血圧だ。そしてオフクロの「心臓の具合が悪い」と言うのは、この胸の痛みかも知れない、と最近思う。
オヤジは62歳と4ヶ月で死んだ。肝臓ガンだった。しかし今、どう考えても肝臓でイッてしまうとは思えない。
多分逝くのはオフクロ同様、この胸の痛みではないかと思う。しかしあと何年後?まぁどうでもイイけど。
天狗原への急登をのぼり切った所で、長身のイケメンがスゴイ勢いで追い付いてきた。
「コンニチワ、どちらまで?」
「テングッパラまで、こんな時間から更に上へ登ったらアカンでぇ」
「でも乗鞍まで後40分程でしょう」
「それはキミらのペースや、ボク、そんな速よ登れヘン」