蒼ざめた馬の “一人ブラブラ、儚く、はてしなく”

山とスキー、車と旅、そして一人の生活

ワガママで協調性のない変人の、最近の心配事

2020-09-14 12:05:17 | 山とスキーでブラブラ

3月に栂池でスキー中に急に動けなくなって、10日間、人生初の入院をした。

モノゴコロつく頃から、考える前に、手足が動くニンゲンで、老若男女、誰からも「アレしてぇ、コレしてぇ」と頼まれれば、お気軽に手足を動かし、その依頼に応えていた。
それがナゼか足が動かない。痛くも痒くもないのに動かない。立てない。それはトンデモナイ状況で、とにかくキショク悪かった。ワタクシはどうなっているのか。只々心配だった。

スキー場からドクターヘリで直接、信州大病院に運ばれたが、付き添いの家族はなく、看護師のオニイサンに雪山用ウエアをはぎ取られ、紙パンツを履かされ、寝間着に着替えさせられた。
血圧が高く、とにかく血圧を下げない、と医師はワタクシの腕に数本の点滴を繋いだ。
下半身がマヒしたワタクシはされるがまま、しかしそうなるともう心配も消え失せ、翌朝には足を持ち上げることが出来た。つまり寝たきりは一晩で終わった。

ワタクシのこの異状は、頸の血管からの出血で、それが神経を圧迫したため、と説明を受け、しかし手術をしなくて済んだのが「ラッキーでした、もし手術していたら、もっと厄介なことになっていた」、と言われた。
詳しくは聞かなかったが、何とか血圧が下がって、出血していた血管の切れた箇所を、手術して縫い合わせなくても済んだ、という事らしい。

そして退院後は、血圧をケアしてもらう病院に通う事になる。
血圧は昔から高く、10年以上前、神戸にいた頃には、近所の町医者に通っていて、薬を飲んでいた。しかし良くも悪くもならず、止めてしまっていた。
医師にその旨伝えると、「ほおか~」でオワリ。フツーの人なら、良くも悪くもなければ、薬を色々替えたりするモノらしいが、そもそも人の意見を聞かない変人なので、「コイツは放っておくしかない」と、医師も判断したのだと思う。

そして血圧をケアしないままで、血管は破れた。今度は医師の言う事をマジメに聞いて、ケアしないといけない。

信州大病院からは、大町総合病院を紹介され、3月下旬、検査データ等を持参した。
担当の医師はそこそこの年配、しかし
現役の勤務医だから、ワタクシより10歳ほど若いハズだ。
そしてワタクシの写真データを見て「いやぁ、これはヤバかったですねぇ、あと少しズレていたら、エライ事になってましたよ、家ではチャンと仏壇にご先祖サン祀ってましたぁ?」と言った。
これは要するに、非常にヤバかったワタクシの情況が、それよりヤバい方向にズレなかったのは、「ご先祖サンに守られたから」、という冗談らしい。

確かに神戸・布引谷の実家にあった仏壇は安曇野に持ってきている。
オフクロはその仏壇にオヤジの位牌を祀り、浄土真宗の叔母は、祖母ともう一人の叔母の戒名を書いて祀っていた。
その後オフクロと叔母が亡くなり、ワタクシがオフクロの位牌と、叔母の戒名を書いて祀った。
つまり仏壇に祀っているご先祖サンは、数10年前にホトケさんになった人ばかり。ご先祖サンと言うほど離れてはいない。

むしろガチガチの信仰心ではないが、阿弥陀仏に委ねれば、全てを浄土に連れて行ってくれるという事なので、毎朝仏壇の水を替え、花があればその水も替え、供えるモノがあればそれを供え、念仏十念、ナムアミダブツを唱えている。

しかし阿弥陀仏はワタクシが死んだら、観音菩薩、勢至菩薩と一緒に浄土からやって来て、ワタクシを浄土へ連れて行ってくれるだけで、生きているワタクシが、よりヤバい方へズレるのを、救ってくれることはないハズだ。

いずれにせよ、「ご先祖サンに守られたから」と超非科学的な冗談を言うこの医師は、何となく信じられた。

その後4月、6月、8月と通い、この医師とチョコっとお話しし、処方箋を書いてもらい、近所の薬局へ行って、2種類の薬を飲んでいる。

今は心配事はない。

心配事を敢えて言うなら、この冬の雪の降り具合だけ。

地球の温度は上がり続け、この数年暖冬が続いていた様だが、一方的に暑くなり続けることもないハズで、この冬、一旦“休憩”して、大雪にならないモノかと期待してしまう。