蒼ざめた馬の “一人ブラブラ、儚く、はてしなく”

山とスキー、車と旅、そして一人の生活

プリンターとゴタゴタした1週間

2020-10-30 18:19:59 | 信州安曇野での出来事

ここへ移住して4回目の夏、遂に何もすることがなくなった。

この小屋は原野にあるので、建てるのに何本もの松、クヌギを伐り斃した。工務店から、それらの木々の処理には、別途費用が掛かると言われ、「自分でシマツするから置いといて」と指示した。
小屋の引き渡しチェックを済ませて、工務店の設計者と世間話をしていたら、庭に積み上げられていた松、クヌギはどうするのか、と訊いて来た。
テキトーに解体、細断してボチボチ燃やしていく、と応えたら、「それなら薪ストーブで燃やすので、下さい」と言ってきたので、快諾。翌日彼は仲間と4Tトラックで幹と太い枝を持って帰った

そして小山程の切株が残った。テキトーに解体、細断して燃やす、と言ったものの、株とは節の塊、幹とは違ってスカンとは割れず、中々大変。結局3年掛かった。

そして庭はスッキリしたが、次にやる事がない。

やる事が無ければ、夕方前から呑み始め、メシを喰い終わると1回目のキゼツ。
深夜に生き返り、食器を洗ったらまた呑み始め、2回目のキゼツは夜明け前で、起きるのは昼前。要するに世間とは半日ズレた生活。
「まぁ誰も困らンのだから、それでエエずら」、隣人の“杣人”Мさんからそう言われると、ヘンに安心してしまう。

そして朝+昼飯を喰って椅子に横たわると、夕方までダラダラ、ウトウト。

ダラダラ、ウトウトは心地よく、動く気がしない。動く気がないから、ダラダラ、ウトウト。これの繰り返しで、いつも、ダルく、眠たい。
結局この夏は何もせず、ズッと眠っていた。そして誰も困らない。それでイイのだ。

しかし、何もしないと言う事は、モノも捨てないという事であり、モノ、つまりゴミは溜まる。殆どが郵便物。ナゼ、1回だけ通販しただけなのに、次々とDMが来るのか。
気付くとテーブルがそんな郵便物だらけ。多分、半年分。それらを捨てるだけなら、ほとんどウトウト状態でも出来るハズ。
捨てて行くと、クレジットの請求明細も出て来た。これも半年分。
支払いはほぼ全てクレジット、食料買い出しのスーパーもクレジット。コンビニは行かないし、ネット通販もホームセンターも、全てクレジットで、つまりクレジットの控えも半年分溜まっていた。
しかしこれらは個人情報が色々載っている。無自覚に捨てる訳にはいかない。クレジットの詐欺(?)、不正使用などウワサも聞く。メンドーだが、やはり今まで通り、キッチリ処理されているかチェックして保管することにする。どうせ、他にすることは何もないのだ。

まず久しぶりにプリンターを動かす。
請求明細はサイト情報をメールしてくるモノもある。取り合えずそう言うモノを印刷する、半年分。
しかし翌朝、プリンターのトレーを見ると、印刷不良が沢山出ており、インク切れのランプが点いていた。
10/20、直ぐカートリッジを入れ替える。しかしインク切れのランプは消えない。何度やっても消えない。そして遂にエラーコードが出た。

「またか」、ここ安曇野でプリンターがイカレたのは、3回目になる。
1回目は神戸から持って来たエプソン。そいつがイカレたのは17年8月。どんな不具合だったかはもう忘れたが、ヤマダ電機で最も安価なキャノンに買い替えた。ワタクシが求めるプリンターの機能は、コピィとワード、エクセルの印刷程度、手の込んだ(?)写真等の印刷は不要。なので5千程の最廉価品で充分。ナゼ、エプソンからキャノンにしたのかはよく覚えていない。
それがイカレたのが19年10月。“修理の依頼が必要なエラーが発生”との表示が出て、何も動作せず。翌日ヤマダ電機へ修理依頼。すると、修理に出すだけで2千、プリンターヘッドとレンズの掃除と交換で+4~5千、「新品が買えますよ」と言われた。

壊れて修理となると費用が本体同額ほど掛かる。従って、壊れたら新品交換、何十年も前から、そう言う使い捨て文化はあった。
欧州人は壊れたら直して使う、しかし米国人は壊れたら廃棄し新規購入、そう言うハナシは昔からよく聞くこと。そしていつの間にか、アメリカの使い捨て文化が浸透していき、プリンターも壊れたら捨てて、新規購入。
要するにプリンター本体が安すぎるのか。本体を安くして、紙、インク等のランニングコストで稼ぐ、と言うハナシもあるらしい。それが世間のシクミらしい。
いずれにせよ、そんなシクミはしまいにバチ当たる。

そうして1年前、バチ当たりのシクミに沿って新品交換したプリンターの、インク切れのランプが消えない。当然、何も動作しない。
もう修理などの試みは、ハナっからアタマになかった。まだ保証期間内でもあったが、そんなコトもどうでも良かった。故障、異常が出れば5~6千で新品を買えばイイだけ。年金生活者だが、扶養者はいないので、少々のカネには困らない。

早速、ヤマダ電機へ買いに行く。
しかしナント、売り場にプリンターがない。よく判らない機能が色々付いた高いノはあるが、ワタクシが求める安いノがない。店のハナシでは、メーカーが作っていない、発注しても、数ヶ月待っても入荷しない、との事。
店頭にモノがない、何か信じれない話だが、現実、ない。ニホンの資本主義はどうなったのか。と言うか、今までの様に、いつも溢れる程、モノがあった状態の方が、おかしかったのかも知れない。

家に戻り、ネットの通販サイトを見た。やはり納期は2~3か月となっていた。となると店に在庫のあるモノを買うしかない。しかし元々店がない地域、穂高にはヤマダしかない。大町で調べるとエディオンがあった。
翌日行って見ると、国道沿いに穂高のヤマダより小さい店舗のエディオンがあった。

ここでもプリンターは少なかった。“コロナカ”で部品が中国から入って来ないから、と売り場のオジサンは言った。当然最廉価品はなく、表示が液晶になった廉価品が1万強、オジサンは1万キッチリにします、と言った。
いずれにせよ、買えるのはそれしかない。それを買って帰るしかない。

10/23、朝からセットアップ。
ワードとエクセルは印刷できたが、サイト上にアップされているPDFが印刷できない。“プリンターと通信できない”との表示が出る。プリンターに添付されている、CD-ROMを使ってセットアップゆり直してもダメ。ナンデ?
キャノンに直接問い合わせするか、とも思ってサイトの中を探したが窓口が見つからない。

ネットを色々見ていたら、「キャノン製品のトラブル相談」と言うサイトがあった。
10/24、取り合えず、そこへ依頼してみた。費用は¥500らしい。
相談概要をチャット(?)で伝えると、担当者から回答アリ、とのメール。しかし中々連絡がない。
今のプリンターはもう、PDFが印刷できないのか。
そもそも店頭にプリンターがなく、モノが入荷しない、と店員から聞いた時点で、プリンターメーカーはもう、ヤル気がなくなったのでは、そんな気がしていた。ヤル気がなくなると、サービスは低下し、性能は劣化してくる。それでPDFは印刷できなくなった。そういう事もありうる。
世間がPDFの印刷を要求しなくなった。そういう事もあるかも。
世間が要求しなくても、アレも出来ます、コレも出来ます、と言う時代もあった。何でも出来ます、今だけ、ここだけ、あなただけ、と言う時代もあった。
いずれにせよ、今から思うとアホな時代だった、と思う。そして今は、コレしか出来ません、となったのか。

PDFが印刷出来なければ、PDFをワード、エクセルに貼り付けられないか、と思った。それが出来ればワード、エクセルとして印刷出来るハズだ。
そしてゴチャゴチャやっていたら、印刷画面の下の方に、“システムダイアログを使用して印刷”と言う表示を見つけた。
で、それを押すとナント、極フツーに印刷出来た。

一体ワタクシは何をやっていたのか。
「トラブル相談」のサイトに依頼する前に、メーカーのヤル気を疑う前に、印刷画面をもう少し落ち着いて、丁寧に見れば済んだことだった。
他者との接触なく、気まま、孤独に生きる年寄りとは、こういう愚行をするのか。まさに愚かな老人。
直ぐに「トラブル相談」のサイトへはキャンセル。実害はなく他者に迷惑もかけていない。
「まぁ誰も困らンのだから、それでエエずら」、しかしいつか大問題を起こすかも知れない。それがチョット心配だ。

翌日、クレジットの請求明細を印刷しなおし、クレジットの控えをチェック。1つ記憶にない請求元があったが、ワタクシが忘れていただけ。
要は、詐欺(?)、不正使用なども皆無。

プリンターがフツーに動くまでは、少しゴタゴタしたが、そもそも何もすることがなかったので、丁度いいヒマつぶし。まぁ平穏な一週間だった。

 

 


静かに、穏やかに、時間は過ぎて行く

2020-10-16 13:14:00 | 信州安曇野での出来事

今年は緊急事態宣言で、栂池は4月初めに閉鎖。
まぁ雪も少なかったし、3月は脊椎硬膜外血腫とか言う、事故とも言うべき病気で10日程入院もしたので、アッサリ雪山通いは止めることにした。

その後世間は、外出はダメ、集まってはダメ、という事になったそうだが、ワタクシは雪山通いが終わると、出掛ける所はないし、会う人もいない。

そもそも周りに人はいない。コロナとやらに罹ることはまずない。大体、このエリアにコロナはいるンだろうか。

10/16も、静かで穏やかな秋晴れ。燕の稜線に、雪はまだない。

先週、栂池のシーズンパスを早々割で購入した。今年は通常が55千、早々割が35千、昨年よりそれぞれ3千UPになっていた。

根拠はないが、今年は雪が早いように感じる。1ヶ月後には、また雪山通いが始まる。