静聴雨読

歴史文化を読み解く

「老人らしさ」を感ずる振舞い

2009-05-20 08:12:43 | 介護は楽しい
介護老人保健施設や特別養護老人ホームに通っているうちに、老人に特有の振舞いに気がつくようになりました。以下、アットランダムに箇条書きで記します。(母に当てはまる項目に○を付しました。)

=時々、粗暴なことばを発する(○)
=絶えず、何かを叩いて音を出す
=大声を上げる(○)
=自動発声器のように、同じことばを繰り返す

=表情が乏しくなる(○)
=痛みを訴える(○ 本当に痛い個所があるかどうかは微妙なところ)
=家に帰りたがる(○)
=生まれ育った地域のことばが甦る(○)

=自分の持ち物を盗られたと訴える(○)

=食欲が旺盛(○)
=食が細くなる(食欲が旺盛、と正反対だが、どちらかの兆候が現われるようだ)

=幻視・幻聴(○)
=夢遊状態・憑依状態(○)

これらの振舞いはすべての老人に当てはまるというわけではなく、また、どの振舞いが認知症の兆候かということもわかりません。医師・心療内科の先生・看護師・介護士のだれに聞いても確たる回答は得られません。

しかし、これらの振舞いは、介護老人保健施設や特別養護老人ホームでは経験的に多くの事例を把握しているようで、これらの施設の家族への問診票には、「このような振舞いがありますか?」と列挙されています。こうやって集積された「振舞いのパターン」を分析すれば、より良い介護と看護の指針が出来上がるように思えますが、期待のし過ぎでしょうか?  (2007/5)