生かされて、今ある生命

 4月も半ば、猫の額ほどの小さなわが家の庭も、日々装いを変えます。

 

　

　最近は、季節の移り変わりを楽しむより、無常の風に虚しさを感じることが多くなりました。永遠不変のものはない、分かり切っていることです。ソメイヨシノも葉桜になり、代わって八重桜が咲き誇っています。変わりゆく様子を愛でるより、人生の儚さに苛まれている昨今です。先が見えてきた所為？

　

　4月15日は菩提寺光明寺の永代経法要。昨夜来の雨が上がり、新緑が眩い美しい一日となりました。亡くなった方々を偲び、自分自身の生きる指針を仏様の中に見出すという、浄土真宗の大切な法要のひとつです。今の私の心境に相応しいお説教でした。

　2500年前から受け継がれている釈尊の説法の中心は、「因縁生起」・縁起と言う事です。この世に起こる様々な出来事には、全て原因がある。条件が整うことによって、結果が出る。縁あって生かされている私の生命、いずれ帰るべき命の故郷へ向かって、今も歩み続けています。

　さておき、お寺で頂いた、お料理の美味しかったこと。「ごちそうさま！」　美味しさの前に、虚しさはありませんでした。今も昔も、単純勝手な私です。