・・・日本古代史の本の中で今回は古墳の研究の本を読んだ。買ったのは1970年ごろです。
「上田宏範著 前方後円墳」
・・・この本は前方後円墳と云う中国国史の記述と日本書紀・古事記と云う日本国史の狭間で、文献が欠落する時代の考古学で重要な古墳についての研究内容である。
四十年前の研究成果ではあるが、今でも古くない内容で、読んで門外漢の私も研究の手法が面白かった。
・・・ポイントとしては研究のやり方である。考古学では珍しいと思う推計学の考え方を使っておられること。すなわち古墳の形状を「形式表微」と云う数値で日本の主な古墳を網羅して整理し、それに考古学的知見を加味して、古墳の歴史的発展を研究されたことで、なかなかユニークで素晴らしいと思った。
・・・日本の技術はこの時代、朝鮮半島の影響を受けていたので、大陸の古墳のデーターも加味して研究しても面白いと思いました。
また、技術の進歩は人間がやることだけに、同じストリーをたどることが多いと思うので他の古代技術との関連を研究しても面白いかも。