Velo-city

"It never gets easier, you just go faster."

あがりは晴れ!浜名湖~秋葉街道 & 野尻湖~草津

2009年07月20日 | 超級山岳
3連休の記録


一日目:200km


二日目:110km


たくさん走りました。


目的地その① 南アルプス縦走,憧れの秋葉街道


目的地その② 雲海の九十九折集落。日本のチロル、下栗の郷


目的地その③ 野尻湖で自然と共生するホテル、エル・ボスコ ナラの森の中でお昼寝 Zzzz...


目的その④ 家族会 タイマーの時間設定を誤る義弟


目的地その⑤ 渋峠


目的その⑥ 財布の恩人さまへの一年越しの感謝

~~~旅の記録~~~

既にご存知の通り,三連休を使って川崎~直江津 C2Cを計画していました。しかし当日の予報は一日中雨。天気予報をみると東海地方の予報はまだましなので,計画をばっさり変更。秋葉街道にいくことにしました。


一行は珍幹線にのり浜松へ。夜11時。


遠州名物ウナギ犬のお出迎え♪


走り出す。豪雨♪今回のツーリングに自転車人としての覚醒をかけたFuka氏を容赦なく雨が濡らす。

天気予報では午前1時に雨はあがるとのこと。が,大はずれ。結局朝9時くらいまで降っていたな。

威勢だけはよく弁天島で太平洋の水を汲み,ムダに30km追加してから豪雨の国道一号線を爆走。ここで林道太郎氏いきなりスッテンコロリ落車!波乱の予感が・・・

豪雨,深夜,トラック爆走,考えられる限りの悪コンディションでツーリングはスタートした。天竜川を越え河川敷にエスケープ。

・・・真っ暗。何もみえね。

秋葉街道のスタート地点,天竜二股まではやたらモチベーションが下がる旅であった。『はよ雨やまんかね~』『夜あけろ~』


湖のほとりに,なにやら怪しく光る青い看板が。

このあと,月面探査してきました。


ケツから謎の白い物質を分泌する林道太郎氏。


中に分岐がある謎のトンネルを右に折れると・・・


秋葉ダム。夜が明けた。


心拍があがる地名だなー

この後水窪(みさくぼ)の町で小休止し,最初の山越えにそなえます。しかし,眠いし,寒いし,びしょぬれだし,おなかもすいてきました。

それにしても,初めての道はなにもかも新鮮。地名も読めないし。カーブを曲がるたびに発見があり,歓声があがる。それがたとえ雨中行軍でも。


このログハウスの隣の商店が、浜松以来初めての食料店。このお店がなかったら,6時間補給なしだったかもしれない。正に日本のチベットだ・・・


店主の手づくりログハウスの中で,1時間ほど全員爆睡。サバイバルツーリングらしくなってきました。


最初のピークは,兵越(ヒョーこし)峠
伝承によると武田信玄が三河の国を攻める際に使った道だとか,なんとか。
ヤビツにしろ犬越路にしろ,信玄ゆかりの峠はやたらと多いですね。どこまで本当なのだろう?

ちなみに本当は隣の青崩峠が正規の街道なのですが,峠の頂上がちょうど地盤の緩い日本構造線の真上に位置し,日本の土木技術がこの地では敗退,通行止めになっております。ちなみに,峠マニアの聖地らしいです。林道太郎さん,次回はぜひ完走を!

ちょっとした峠だと思いましたが,1100m級の超級でした。森の中の直登がえんえんと続き,カーブをまがる度に裏切られます。


先を行く3人がどんどん小さくなっていき,最後は一人旅。痛む膝をかばいながら,頂上に到着。峠の標識はおいしそうな日本酒のラベルのようでした。そんな名前の日本酒があったら買いますね。
純米大吟醸
『兵越峠』
いいなぁ。

峠の向こう側はウェット。1100mの高みから大パノラマをそろり,ソロリソロリと下山します。この峠を越えるともう南アルプスのど真ん中。360度山だらけ。イヒヒ。

次の目的地は日本秘境100選にも選ばれた,秘境遠山郷の中のさらに秘境,下栗の郷です。
ここにたどり着くにはまたも1100mのヒルクライムです。しらびそ高原ヒルクライムも一部同じコースをたどります。


天上の楽園、下栗。急峻な斜面にへばりつくように集う集落。1000mの標高、周りを2000m級の南アルプスが囲む。


腸脛靭帯炎用のテーピングをして臨む・・・
この日は靭帯を補強するようにX字にテーピングをした。筋肉が補強され,いい感じ。痛くはなったが最後まで持った。


fukaさんご満悦。やっと路面が乾いてきた!

いよいよ下栗の核心部分の2km区間に入る。集落の中を九十九折がうねり,その一つ一つがかなりの急勾配。もうシッティングでは登れない。この集落をレースで走るんだと。俺も走りてぇ!


チロルシフト①


最初はそんなに登らないとたかをくくっていたが,1000m越えてしまった。どうりできついわけだ。


走り始めからず~っと路面はウェットだったが,やっと乾いてきた。これだけけでもかなり小躍りしたくなる。しかし,いくら晴れたとはいえ、靴の中はびちょびちょ、靴下は超絶クサイ。
蕎麦屋の床に足形をつける。


自転車世界遺産決定ですねこれは


チロルシフト②


さて、これからどうやって帰るか。
北(地蔵峠)へいっても1000m級、北西に逃げても1000m級、北東にはしらびそ高原1600m級。
いずれも地獄なので、来た道を戻りつつ、天竜川沿いに。平岡駅で撤収。

この後一行は鈍行列車で岡谷へ。東京に帰る3人はそこから中央本線に乗り換え。私はさくぞう先生にソースカツ丼情報を頂戴し,駒ヶ根に宿泊(するつもりだった)。しかし,手ごろな値段の宿がない。しょうがないので,伊那北に宿泊。ちなみに,ニャロメのおかんの田舎である。小学生までは毎年夏休み伊那に帰省していた。
懐かしや ボットン便所の ばばの家

ホテルに着いたとたん,ソースかつ丼への情熱は薄れてしまった。何よりもしなければならないのは
そう,
洗濯。

グローブと,靴が死ぬほどクサーイ。
バイキン君が寄生したらしく,洗濯しても靴と手袋だけ匂いがとれない。匂いと格闘していたら夕食の時間を逃してしまった。トホホ。というわけでソースかつ丼はリベンジねたに。翌日の家族会@野尻湖にそなえ,さっさと寝て翌日に備えるのであった。

二日目

同じ長野県なのに,伊那から野尻湖は遠い。電車で3時間半かかる。


朝6時半に伊那北を出発、10時前に古間に到着。
森の中を通ると野尻湖に到着する。


野尻湖
この後湖畔の自動販売機でコーラをごくりと飲んだら。違和感が。蜂の死骸も一緒に食べちゃったよ。さすが長野名物。


義弟の婚約祝い+義母のアラ還祝いなのでした。
YOMEの学友が経営している,森の中のホテル,エル・ボスコです。自然環境がすばらしい。まさに,『森の生活』

部屋に入って白いシーツのちょっと固めのベッドに横たわり,窓をあけると・・・
「カナカナカナカナ・・・・」ナラの森の中,ヒグラシの大合唱。
これをBGMにすやすや・・・Zzzz・・・
数時間後,起きてもまだ蝉の合唱は続いていた。


夜はおいしい小布施の地ワインをたらふく頂きました。

Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz

翌朝,8時に目が覚める。目覚ましは小鳥のさえずりだ。

本来の予定であれば,昼1時の新幹線で帰宅。だがしかし,空をみあげると晴天!なんかもったいない。
地図を見る。
「渋峠いけるんじゃねーの」
ホテルから40kmくらいで湯田中だ・・・

あきれる嫁,嫁両親,義弟夫婦を尻目にソッコーで身支度,あっというまに旅だったのであった。

湯田中側から登る渋峠は初めて,こっちの方が長い,超長い。
距離:34km
高度差:1811m
平均勾配:5.7%

30km以上登りっぱなし!ウヒョー!!


登り始めのループ橋


ご同伴のアンカーさん
ずっとダンシングで登ってました・・・


麓からずっと鳥肌+笑いがとまらない。
何故、この山は人を高揚させるのか?2時間ずっと笑いっぱなし。
渋峠サイコー!
何度でも言わせて頂く!
渋峠サイコー!


天国へ漕げ!


矢印の向こうは本当に天国だ!


脚はすっからかんなのに、前方にこの景色がバーンと広がると力がみなぎってくる!ナゼ?


2時間ずっとクライマーズハイ!


さくぞう詐欺の舞台、笠岳。


のぞきよりのぞく。横手山の所ね。


頂上はガスっていました。


♪♪♪


雑誌の表紙みたいだね


これが、伝説のトマトときゅうりですね???

昨年財布を届けてくれた,命の恩人と会話を交わした後,草津側へ降ります。結構な交通量でした。ずっとバイク団と一緒に走っておりました。


鄙びたヒルクライムルートを発見しました。ちなみに六合(くに)村と読みます。草津の交差点で大津方面にいかず,湯畑を突っ切るとこの路に出ます。


交通量皆無の激坂でした。こっちから登るときついわ~
草津まで地獄,草津から天国のヒルクライム,という感じでいいコントラストになりそうです。


湯の平温泉という所らしいですね。秘湯な趣。


拡大画像

長野原草津駅到着は4時。新幹線にのったら8時には帰宅できました。
というわけで,一週間のうちに大弛>秋葉街道>渋峠 とちょっと贅沢しすぎました。正にツーリングシーズン真っ盛り!