アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

今朝の北海道新聞記事「アイヌ遺骨研究の是非は」 

2017-04-22 10:57:38 | 日記

今日も朝の6時ほどにRエカシからモーニングコールが入りました。今朝の北海道新聞の32面を早く見なさいとのこと。早速広げると、以下の記事がありました。

「アイヌ遺骨研究の是非は」社会的利益と民族の思い、調和課題 倫理検討委設置へ7月準備委

北海道新聞04/22 05:00

 北海道アイヌ協会と日本人類学会、日本考古学協会は21日、アイヌ民族の遺骨研究の適否を判断する「研究倫理検討委員会(仮称)」設置に向け、7月にも準備委員会を発足させる方針を明らかにした。遺骨研究を巡っては、研究者や関係者の間でも是非が分かれており、研究の社会的利益とアイヌ民族の思いをいかに調和させるかが今後の課題となる。

http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/science/science/1-0392144.html

********** 引用、以上。

内容によると、アイヌ政策推進会議作業部会が4月21日にも開かれたようで(議事記録がなんと遅いこと・・・)、上記三者が、その作業部会で、遺骨研究のあり方をまとめた報告書を提示したとのこと。「過去に研究目的で遺骨を墓から収集した問題は研究者に反省を求め、遺骨をアイヌ民族側に返還することが研究に優先される基本方針を示した。その上で、遺骨などから得られる情報で「アイヌの時代性や地域性、独自性を明らかにすることができる」と研究の社会的利益を指摘」した、と。

はて、どのように「反省を求め」るのでしょうか。きちんと謝罪をさせるということ? それで過去の犯罪をなかったことにするということでしょうか。

研究対象外とすべき遺骨として《1》アイヌ民族側の同意を得られない《2》100年以内に埋葬された《3》収集の経緯が明確でない―ものなどを挙げた」とありますが、しかし、過去ブログにて指摘したように、原則的には研究対象外とするが、「アイヌも交えた検討と判断の結果」、研究可となることが過去の文章に書かれています。今回も同じように書かれているのであれば問題でしょう。

「遺骨からの DNA サンプル採取については、北海道アイヌ協会に事前に説明し同意を得た。」紙面にも指摘されているように「発掘された地域のアイヌ民族からは「知らされていない。先祖の遺骨は土にかえってこそ安らかに眠ることができる」との反発」に対して、どう誠実に向き合うのかが問われています。

これも報道のみで正確な議事記録が出ていませんし、政府の発表もありませんから、これ以上の追求は控えます。

 

以前のブログでは写真のUP容量が少なかったため、過去ブログの写真をかなり消しました。文章よりも写真を見るのが楽しみという方もおられたので(~~;)、過去の写真を再アップします。