アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

イヴェント情報 その2

2007-11-27 20:10:20 | インポート
イヴェント情報続きです。
いつか、イヴェント情報案内だけのブログを作ろうとおもいます。
皆さんからの情報もお待ちしています。


※財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構設立10周年記念シンポジウム
 ~「アイヌ文化振興事業の10年と今後のあり方」~
  1997年7月に「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発の関する
  法律」が施行され、同時にこの法律に規定する事業を実施する財団法人アイヌ文化振興・研究推
  進機構が設立されて以来、今年で10年を迎えました。
  10年間の事業について振り返り、今後のあり方などについて討論するために以下の通り、シンポ
  ジウムが行なわれます。

  日時:2007年12月4日(火) 18:00~20:00
  場所:札幌市教育文化会館小ホール  入場:無料
  内容 ・基調講演  佐々木高明 元国立民族学博物館館長
      ・パネルディスカッション(加藤 忠、阿部一司、佐々木高明 他)

  ◆問合せは 財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構 事業一課
    http://www.frpac.or.jp/index.html へ

※学校教育におけるアイヌ文化に関する講習会
  アイヌ民族の歴史や文化をこどもたちにどのように伝えるかの取り組み学習会研究会。
  <札幌会場> 2008年1月 8日   <東京会場> 2008年1月25日
                       
  【札幌会場】の案内
  日時:2008年1月8日(火)13:00~16:00
  会場:かでる2.7「710会議室」(札幌市中央区北2条西7丁目)
  内容:講師:中村和之 函館工業高等専門学校教授
      改訂版『アイヌ民族:歴史と現在』を中心とした、アイヌの歴史と文化についての講演。
     事例発表
      発表者:石黒文紀 釧路市桜が丘小学校教諭
      今年度末に発行予定の改訂版『アイヌ民族:歴史と現在』を取り入れた授業の模様を発表。
      発表者:野本久栄 アイヌ文化活動アドバイザー
      小・中学校などでアイヌ文化活動アドバイザーとして児童・生徒を指導した時の様子、感想、
      アイヌ民族としての思いを発表します。
     講師、事例発表者、受講者による意見交換
      アイヌ文化に関する疑問、アイヌ文化についての学習を授業に取り入れる上での疑問や
      意見を出しあっていただき、今後の取り組みにつなげていただきます。

 【東京会場】の案内
  日時: 2008年1月25日(金)15:00~18:00
  場所: アイヌ文化交流センター(東京都中央区八重洲2丁目4-13)
  内容: 講演 講師:岡田路明 苫小牧駒澤大学教授
        改訂版『アイヌ民族:歴史と現在』を中心とした、アイヌの歴史と文化についての講演。
       事例発表・発表者:白石 浩 習志野市立第一中学校教諭
              アイヌ文化活動アドバイザー派遣事業を活用し、全校生徒を対象に行った
              「人権集会」についての事例を発表します。
             ・発表者:宇佐照代 アイヌ文化活動アドバイザー
              小・中学校などでアイヌ文化活動アドバイザーとして児童・生徒を指導した時
              の様子、感想、アイヌ民族としての思いを発表します。
       講師、事例発表者、受講者による意見交換


申込要領など詳細は財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構 事業一課
    http://www.frpac.or.jp/index.html へ



いよいよ本格的な冬です。ホワイト・アウトが日常の留萌です。
毎日が暗く、この写真が平日です。


イヴェント情報 その1

2007-11-27 19:44:12 | インポート
帯広百年記念館内にアイヌ民族文化情報センター「リウカ」が2006年に作られました。
そのHPにたまたま遭遇し、大変、重宝しています(ありがとうございます)。
勉強にもなるし、情報も得られるのでとても便利です。
わたしが知らないだけかも知れませんが、このようにまとまったアイヌ民族関連のイヴェントニュース・情報を出してくれている所はありません。
そのため、気がついたら数日後に開催されると焦ったり、すでに遅しと悔やんだりということが多くあります。さらにわたしには土曜日、日曜日が出にくいという事情が加わるので、
なおさら早めの情報が欲しいので、ここはわたしも時々チェックしています。
同センターHP http://www.museum-obihiro.jp/shisetsu/shisetsu.html

さて、今後の「情報その1」をここでもUPさせて戴きます。


※北海道大学 アイヌ・先住民研究センター 講演会
 内容: 「言葉を再び活性化するために役立つオンライン資料-ハワイ語の事例を中心に-」
 講師: 塩谷亨[室蘭工業大学工学部准教授]
 日時: 11月30日(金)18:00~20:00
 会場: 北海道大学人文社会科学総合教育研究棟(W棟)3階 W309号室
 参加自由,無料.

※北海道大学アイヌ・先住民研究センター主催 国際シンポジウム
 内容: 「アイヌ文化振興法の過去・現在・未来」
 日時: 2007年12月15日(土)午後1:30-5:00,16日(日)午前10:00-午後5:00
 会場: 北海道大学人文社会科学総合教育研究棟W203号室
 報告: メロディ・カピリアロハ・マッケンジー(ハワイ大学先住民法研究センター長)
      ジョン・ヴァン・ダイク(ハワイ大学ロースクール教授)
      キャロル・エリック(SRI財団広報教育部長)
      ジョー・ワトキンス(オクラホマ大学先住民研究センター長)
      岩崎まさみ(北海学園大学教授)
      萱野志朗(萱野茂二風谷アイヌ資料館館長)
      北原次郎太(アイヌ民族博物館学芸員)
      スチュアート・ヘンリ(放送大学教授)
      常本照樹(アイヌ・先住民研究センター長)


詳細は同センターHPへ 
http://www.cais.hokudai.ac.jp/

アイヌ文化振興法制定10周年を記念し、同法の課題と展望を総合的に検討する国際シンポジウムを開催。
この法によって何が期待されていたか、実際はどうであったかを未来の希望を沿えて話し合う会。
さらに、このたび採択された「先住民族の権利に関する国連宣言」の検討を踏まえつつ深める会。
むちゃくちゃ楽しみです。が、日曜日は参加できないのが残念!




オオワシの飛んでるところ(初山別の海岸にて) 羽を広げた長さは2メートルを超える


苫前だベヤ~

2007-11-27 17:13:38 | インポート
今朝はアイヌ奨学金の事務を作業所メンバーと行なっていました。
そろそろ募金趣意書や、センター情報誌「ノヤ」の印刷が上がってくるころなので
いよいよ最終準備に入ります。クリスマス前に発送できるように気合いを入れます。

昨日は初山別の教会員宅で家庭集会でした。
初山別(しょさんべつ)より30キロほど手前、留萌から40キロほど北上した処に
苫前(とままえ toma-oma-i えんごさく・ある・ところ 上原地名考※)という町があります。
 ※西蝦夷日誌では「enrum-ina-moi 岬に・ある(いりこんでいる)・入り江」
                          (山田秀三著 「北海道の地名」参照)

町役場に巨大な熊の像が立っています。4メートルもあるかと思われるその像は、
立ち上がって前足を広げて牙をむき出し、今にも襲いかかりそうなのです。
しかも、夜は目に電球が入っていて光る!

その像の上には、歓迎の挨拶が掲げてあり、
「苫前だベヤ~」となんともがっくりくるダジャレが添えられているので、
熊の怖さは滑稽へと転落するのですが(写真撮って載せればよかった・・・)、
なぜ、巨大熊かと言うと、1915年の12月にヒグマの大被害が起きたからです。

苫前の町から数十キロ山に入り込んだところに三渓というがあります。
当時、十数戸が暮らしていました。
大抵のヒグマは秋に栄養を蓄えて冬眠します。しかし、秋にたらふく食べられず
冬の間も食べ物を探してうろつくものを「穴もたず」というそうですが、
その「穴もたず」が村を襲い、犠牲者7名、そして3名に重症を負わせたのです。

話は「熊嵐」という小説や映画にもなりましたので聞いた人がおられるでしょう。
本多勝一著の「きたぐにの動物たち」にも掲載されています。
最初の犠牲にあった人の葬式をしている所にもその熊が襲ってきたということですから、
本当におそろしい話です。

家の壁をぶち抜いて牙をむき出した巨大熊の顔が出ているセットが
苫前町歴史資料館内にあるのを数年前に見に行ったことを記憶していましたので、
今回、再確認をしようと資料館を訪ねたら、11月から休みに入っていました。残念!

この資料館にはアイヌ民族のチセ(家)もあるんだと旭川川村カ子トアイヌ記念館の
川村館長が以前教えてくださったので、それも確認したかったのですが。

今年の夏の水不足で山の木の実が育たなかったのか、
秋にはヒグマ出没の話がよく聞かれました。
留萌近くで突然に道路脇から巨大熊が出てきて車と接触して車は大破し、熊は逃走!
目撃証言も街中でもあったほど。

人を襲う熊をアイヌ民族は「キムン・カムイ」(悪い神)と言って、
捕えた後に、カムイ・モシリ(神の世界)に行けないように、死体をうつぶせにして埋めるのだそうです。
(川村館長談)



初山別の少し手前の海岸 一日いても誰一人来ない長い海岸線。
家庭訪問の前後に散歩するところです。ガラスの浮きが時々漂着してます。