大隅です
「魂の経営」を読んだ
富士フィルムと言えば、昔「写ルンです」とか、「お正月を写そ ♬ 富士カラーで写そ」
お正月になればよくTVCMで流れていた、あの緑のパッケージを思い出す
やるべきことを、断固としてやる
デジカメの出現で、事業の柱である写真フィルム市場が消失。
事業構造の転換で乗り越えた古森流リーダー哲学。
本業消失の危機に立ち向かう。それは「第二創業」
米国の巨大企業「コダック」を追い続け、その超ライバル会社であるコダック社を超えた途端にデジタル化の波。
写真フィルムの需要がどんどんなくなり、デジカメが市場に出回ると価格競争が始まる
トヨタで言えば車がなくなり、新日鉄に例えれば鉄がなくなる
「来るものが、来てしまったのだ」と書かれていた。
古森代表取締役会長兼CEOはこの本でこう書いている。
・経営とは終わることのない戦いの連続だ。
・製品にコスト競争力はあるか?性能に見合った値段で売れてるか?そのためには「現場力」の向上が不可欠
そして一番印象に残ったのは、「有事に際して、経営者がやるべき四つのこと」という内容。
1.読む 2.構想する 3.伝える 4.実行する
現状と今後の展開を「読み」、何をすべきかを「構想」し、やると決めたなら、その目的を明確な
メッセージとして発信し、「伝え」たならば、あとは「実行」あるのみだ。
但し、トップのメッセージが伝わらなければ、組織は動かない。
最後に筆者の強烈なメッセージも目にした。
ナンバーツー以下の勝負は竹刀の勝負であり、トップは真剣の勝負である
「真剣での勝負は、負けイコール死を意味する。失敗から学ぶ余裕すらない。
経営トップは、自分が負けたら会社は負け。自分も終わるけれど会社も傷つく。
だから、失敗は絶対に許されない。勝つ方法を必死で考える必要がある。
社長になったからには、そういう姿勢で常に臨まなければならない。
間違えるのが人間だ、などと言っているようでは、経営者は務まらない。
昔のサムライなら間違えたら腹を切らなければならなかった。
経営者も、それくらい決死の覚悟でやらなければならないのだ。
会社のナンバーワンである経営者は、いつもヒリヒリするような緊張感の中で、
文字通りの真剣勝負をしなければいけない。そして、絶対に負けてはならない」
そして「負けてたまるか」とも書き綴ってあった。読んでいて身震いしてしまう
私たちの自動車業界も自動運転、電気自動車化と、同じような本業消失の危機が迫っている