奥井みさき、旅の記録と徒然日記

仕事の合間に旅行、旅行の合間に仕事。
フリーライター・奥井みさきの旅日記と、日々思うこと。
札幌からです。

何でも見てやろう、沖縄3日間 … 旧海軍司令部壕(後)

2012-07-30 05:11:45 | 道外の博物館
17日(火)

まずは「旧海軍司令部壕資料館」で壕の概要を見学。





館内には沖縄戦や壕の経緯や遺品、兵士の家族への手紙などが展示されています。
もちろんかの電報も。

大田司令官が戦争中どのような思いでここにいたのか、そして沖縄の方たちに対して何を思っていたのか。
大田司令官はこの電報を打電したあと壕の中で自決しています。

そのあとは復元された壕の中へ。
見学できるのは全長450mのうち300m、中には作戦室、幕僚室、医療室、下士官室などがあります。

「室」とはいっても所詮は手掘りのトンネルの中、そんな大層な部屋ではありません。
医療室や下士官室は通路の途中に作ったわずかな空間でしかありません。

通路の一部を削ったわずかな凹み、です。

こんなわずかな空間で医療行為も何もあったものではなかろう。
下士官室も、立錐の余地のないまま立ったまま眠ると言う状態だったらしい。

こんなところに篭りながら、地上に出れば米軍の容赦ない攻撃にさらされる。

居るも地獄、出るも地獄の様相。

それでも沖縄の方々は献身的に戦った。
その姿を見て大田司令官はあの電報を打った(と思う)。

『沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ』

沖縄戦の本質は本土決戦に備えた時間稼ぎの捨石。

それを理解していた大田司令官の電報。
そうだね、後世に特別の御高配を賜らんことを。

その沖縄は戦時中からアメリカ領になり返還後から今まで。

未だに『御高配』の気配はないな。

次は漫湖へ



*旧海軍司令部壕

住    所:豊見城市字豊見城236
開館時間:8:30~17:00(7月~9月は、~17:30)
入 館 料:大人420円、小学生~中学生210円
休 館 日:年中無休
コメント
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