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奥井みさき、旅の記録と徒然日記

仕事の合間に旅行、旅行の合間に仕事。
フリーライター・奥井みさきの旅日記と、日々思うこと。
札幌からです。

遠軽町埋蔵文化財センター

2021-07-10 05:35:41 | 北海道の博物館

       

白滝総合支所の2階にある、有料の博物館です。

旧石器時代の人々にとっては黒曜石は非常に大切なものでした。
加工次第で狩りの道具にも斧にも包丁にもなる便利なアイテム。

が、産地が限られるのでそこを拠点に海を渡ってまで広く交易されるものでした。
白滝の黒曜石も遠くサハリンや新潟にまで伝わっていたことが分かっています。

そのように貴重な黒曜石ですが、白滝人にとってはそんなことどうでもいい。
そこに行けば無尽蔵に取ることができる交易の品だったと思われます。

白滝で発掘される黒曜石は完成品ではなく、加工途中のものが多いそうです。
加工に失敗したとてまた山から取ってくればいい、まさに工場だ。

当時の方々にとっては贅沢なことこの上ない場所だ。

白滝は山々は文字通り、宝の山だったのでしょう、
旧石器時代の遺跡が100か所あまりも発見されていることからもそれが窺われます。

展示は黒曜石、これでもかと黒曜石。
そんなに大量にあるなら機会があれば山に入って黒曜石を漁ってみたいもんだ。

バラバラになった破片をつなぎ合わせ元の形に復元した数々の展示物は見事。
よくそんなことをしようと思ったもんだ、根気のいることよのう…。

石器づくりなどの体験もできるので、興味のある方はどうぞ。

 


*遠軽町埋蔵文化財センター

住   所:紋別郡遠軽町白滝138-1(白滝総合支所2F)
開館時間:9:00~17:00
入 館 料:一般320円、高校生以下160円、未就学児無料
休 館 日:5月~10月は無休、11月~4月は土日祝と12月31日~1月5日休み

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遠軽町白滝ジオパーク交流センター

2021-07-09 05:26:00 | 北海道の博物館

 

 

遠軽町白滝総合支所には様々な機関が集積しています。

これから述べる白滝ジオパーク交流センターと遠軽町埋蔵文化センターをはじめ、
町役場の支所、白滝国際交流センター、遠軽信金白滝出張所も入居しています。

白滝の公的機関の全てがここにあるようだ。
その総合支所の1階にあるのが白滝ジオパーク交流センターです。

白滝がジオパークたる由縁はひとえに黒曜石の産地だったから。

 

 

 

 

白滝には大昔の火山の噴火によって生成された黒曜石の露頭があり、
旧石器時代には日本有数の石器の産地となりました。

その生成から旧石器時代のこと、その他あれこれ黒曜石について展示されています。

先日、「ブラタモリ」で北海道の地殻変動のことを放送していました。
プレートがぶつかって日高山脈ができた、などということを述べていました。

そのころ、白滝でも火山活動があったのですね。
そのメカニズムも解説されていましたが、ダイナミックだよ。

このエリアは無料なので、ドライブのついでに気軽に寄って…とはならないな。
タモリさんなら興味津々なのでしょうが。

白滝、いつかブラタモリで放送してくれないだろうか。

 


*遠軽町白滝ジオパーク交流センター

住   所:紋別郡遠軽町白滝138-1(白滝総合支所1F)
開館時間:9:00~17:00
入 館 料:無料
休 館 日:5月~10月は無休、11月~4月は土日祝と12月31日~1月5日休み

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スカイミュージアム(たきかわスカイパーク)

2021-07-02 05:37:55 | 北海道の博物館

 

 

滝川市は上昇気流が発生しやすく航空管制の制約が少ないのでスカイスポーツが盛んな街です。

駅に近い石狩川河川敷には日本初の本格的航空公園の「たきかわスカイパーク」が整備され、
グライダーとモーターグライダーの体験飛行もできます。

私は以前ここを訪問しましたが、その際に一休みした喫茶「リリエンタール」は今はありません。
    → https://blog.goo.ne.jp/okui-m/e/a2fdcc4e7fc69d5ca9c1c76c34696c0d

先日ここを再び訪問、「スカイミュージアム(航空動態博物館)」を見学しました。
“ミュージアム”というと少し構えてしまいますが、要は現役のグライダーの格納庫です。

 

 

 

 

建物は2階建て、両フロアにはグライダーがここぞとばかり並んでいます。
グライダーを目の前を見ると操縦席は狭い!そして翼が大きい!

その翼を見ると滑空するグライダーが揚力を得るのは大変なことなのだと分かります。
この大きさの感覚は実物を間近で見ないと理解できない、是非現地でご覧ください。

 

 

 

 

館外に出ると800m×2本のメインランウェイなどを備えた滑空場が広がっています。
運が良ければグライダーが滑空している姿を見ることができます。

スカイパークの総面積は50ha、晴れていれば気持ちいいことこの上ない。
喫茶はなくても、気持ちがのんびりするところなのは前回と同じでした。

 


*スカイミュージアム

住   所:滝川市中島町139-4(たきかわスカイパーク内)
開館時間:9:00~17:00
入 館 料:一般320円、高校生210円、小中学生100円(夏期間の個人は無料)
休 館 日:4月中旬から11月中旬は無休、冬期間は土日祝祭日と12月23日~1月3日は休み

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郷土資料展示室(東神楽町)

2020-10-31 05:57:30 | 北海道の博物館

 

 

JR富良野線に西神楽駅があります。
昭和初期までは西神楽地区と東神楽地区が併せて「神楽村」でした。

1943年、その中の東神楽地区が独立し東神楽村が成立しました。

室内は考古から生活、産業などそれぞれ郷土館に必要とされる展示物が展示されています。
ひと通りのノルマは達しているな。

展示の中で力を入れているのは「沢田の沢遺跡」ですが、こういう展示は北海道ではメインではない。
やはり開拓の歴史を披露するのが北海道にある自治体の郷土資料館の使命ではないか。

元々は“御料地”だった土地を貸し下げして始まった東神楽。
これは『天皇の土地を一時的に貸すぞ』という意味ですが。

それまでの経緯とそれからの歴史が大切なのですが、その展示は一部に留まります。
その“一部の展示”が面白いのですが、広がりがない。

そここそが東神楽町の原点だと思いますが、地元の小中学生はどう思っているのか。

 

 

*郷土資料展示室

住   所:上川郡東神楽町南2条西1丁目(交流プラザつつじ館内)
開館時間:8:30~17:00
入 館 料:無料
休 館 日:日祝、年末年始

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豊浦、伊達、洞爺へ、1泊2日の旅 … 洞爺湖ビジターセンター・火山科学館

2020-10-09 05:16:35 | 北海道の博物館

 

 

自然環境豊かな国立公園の要所にはビジターセンターがあり、
周辺の自然環境などを解説したり様々な啓発活動を行っています。

洞爺湖ビジターセンターはそういう施設です。

その館内の一角にあるのが『火山科学館』です。
私が洞爺湖温泉街に来たのはこれがあるからだ。

洞爺湖で火山といえば有珠山で、長い活動休止後1663年の噴火から活動を再開しました。
以来、20数年から50年ほどの周期で9回の噴火を記録しています。

そもそも洞爺湖温泉自体が1910年の有珠山の活動によって湧出したものです。
またこのときは噴火を事前に察知、住民の避難により被災者はゼロでした。

最近では1977年に噴火し、泥流により3名の死者と不明者が出ました。
このときの噴火で噴石などの被害を受けた自動車が展示されているのがここです。

2000年には「有珠山の主治医」と呼ばれた岡田弘北大教授(当時)が噴火を予知、
噴火前に住民を避難させ死傷者なしで終息となりました。

有珠山は予知しやすい火山と言われていますが、実際に予知し避難に活かすには、
その山を深く知りまた普段からの住民への啓発がないと難しいでしょう。

有名な火山学者が「逃げろ」といったところでそこで生活するものにとっては簡単ではない。
山を知り住民との信頼関係があったからこその「有珠山の主治医」なのですね。

動画で懐かしの岡田先生のお姿を拝見することができました。
洞爺湖に行ったならこういう施設こそ見学すべきなのだと思います。

 

 

*火山科学館

住   所:虻田郡洞爺湖町洞爺温泉142-5
開館時間:9:00~17:00
入 館 料:大人600円、小人300円(ビジターセンターは無料)
休 館 日:12月31日~1月3日

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豊浦、伊達、洞爺へ、1泊2日の旅 … 三松正夫記念館

2020-10-08 05:23:37 | 北海道の博物館

 

 

「ミマツダイヤグラム」、ひたすらそれを見たい。

三松正夫は壮瞥郵便局の局長でした。

昭和新山が活動を始めたときから、彼は局舎の裏からその成長を正確に記録していきます。
テグスを何本も張りそれを基準にして定点観測をし、グラフにしました。

昨日のブログでも書きましたが時は1943年~45年、第2次世界大戦の最中でした。

この地の地殻変動は当局の規制でその事実は報じられることはなく、
公的観測も行うことができなかったそうです。

それだけに、三松正夫の観測記録は世界的に貴重なものになりました。

1948年、オスロで開かれた国際会議で三松が報告したグラフは高く評価され、
「ミマツダイヤグラム」と名付けられました。

そりゃそうだろう、ひとつの火山がゼロから出来上がるまでの詳細な記録なんぞ、そうそうあるわけがない。
しかも、目と鼻の先でそれ観測していたのですから。

さて最初に戻ったぞ、私はその「ミマツダイヤグラム」を見にここへ来たのだ。
そしてそれを見た、満足した。

もちろん展示はもっといろいろなものがあります。

市井のアマチュア研究家が世界を驚かせる業績を残した。
その上彼は、この山を買い取って開発から守り、今に残した。

肝が据わった男ですねぇ…。

 

 

*三松正夫記念館

住   所:有珠郡壮瞥町字昭和新山184-12
開館時間:8:00~17:00
入 館 料:大人300円、小中学生250円
休 館 日:1月・3月は不定休

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箱館奉行所 兵糧庫

2020-09-13 04:52:27 | 北海道の博物館

 

 

五稜郭の中には箱館奉行所があり、今年6月に見学しました。
    → https://blog.goo.ne.jp/okui-m/e/a86935e9bd4f701d6b9d11c5af1e575a

奉行所をはじめ五稜郭内の建物はほとんどが復元されたものですが、
この兵糧庫だけが解体を免れ現存しています。

兵糧庫は1864年の箱館奉行所建設に併せて米蔵として建てられました。

五稜郭は1873年からは陸軍省管轄になり1913年には函館区に無償貸与、
翌年から公園として一般開放されました。

兵糧庫は1917年、片上楽天が「懐旧館」の名で箱館戦争の資料館を開設(後に閉館)しています。

老朽化した兵糧庫は1972~73年、函館市により解体・組み立て工事を行い当初の土蔵造に復旧、
2001~02年には庇屋(下屋・げや)を含む現在の姿に復元しています。

中に入ればそこは兵糧庫、ただの蔵でしかありません。
その中に今まで書いてきたような解説がされています。

また五稜郭で発掘された上水道の木樋などの出土品も並んでいます。

公開は毎年8月の1か月間だけ、見学したい方は来年までお待ちください。

 

 

*箱館奉行所 兵糧庫

住   所:函館市五稜郭町、五稜郭公園内
開館時間:10:00~15:00
入 館 料:無料
開 館 日:8月1日~8月31日、期間中は無休

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土方・啄木浪漫館

2020-09-10 08:25:20 | 北海道の博物館

 

 

土方歳三は新選組副長、戊辰戦争最後の戦いになった箱館戦争で戦死しています。

道南は戊辰(箱館)戦争の舞台、各地にゆかりの地があります。

旧幕府軍が箱館を攻略、一時政権を樹立しますが新政府軍の反撃にあい降伏、
これをもって戊辰戦争は終結し明治新政府が本格的に動き出します。

ここには土方歳三を中心に新選組や箱館戦争の展示などがあります。
また毎年行われる『箱館五稜郭祭』では毎年“土方歳三コンテスト”が行われています。

幕末、維新、新選組、土方歳三、榎本武揚、五稜郭…。

函館では五稜郭などが舞台になった箱館戦争、
それに関わった土方歳三が観光の有力コンテンツになっているとわかります。

一方の石川啄木は歌人で、代表作は「一握の砂」「悲しき玩具」です。

函館では代用教員をする傍ら函館日日新聞の記者もしていました。
その後は一時札幌に滞在し小樽へ、そこで小樽日報の記者となります。
そして釧路に移り釧路新聞に勤めますが、東京に戻りました。

函館に来てから釧路を出るまで約11カ月、
このわずかな期間しか啄木は北海道にはいませんでした。

それでも啄木は各地に大きな足跡を残しています。

その後も含め、偉大な詩人であるのは間違いないですね(いろいろな意味で)。

 

 

*土方・啄木浪漫館

住   所:函館市日乃出町25-4
開館時間:9:00~18:00
入 館 料:大人800円、中高生600円、小学生500円
休 館 日:12月31日、1月1日

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北海道坂本龍馬記念館

2020-09-09 05:31:07 | 北海道の博物館

 

 

坂本龍馬に関しては今更詳細を述べる必要はないでしょう。
ではなぜ、函館に坂本龍馬の記念館があるのか。

彼は北海道の開拓を目指していたから、そして北海道は坂本家にとってゆかりがあるから。
だとすればこの記念館は浦臼か十勝にあるべきですが、細かいことは言いますまい。

北海道ゆかりの坂本龍馬一族で一番有名なのは画家の坂本直行かと思います。
その絵は六花亭の包装紙にもなっていますね。

この記念館のある函館では甥の坂本直が箱館裁判所に勤めていました。

また同じく甥の坂本直寛は移民団体「北光社」を設立、
北見市の開拓に大きな功績を残しました。

直寛はその後浦臼に移り開拓に尽力しています。

また坂本直の子である坂本直衛も浦臼に住んでいました。
浦臼には「坂本龍馬家の墓」がありますが、当然そこには龍馬は眠ってはいません。

どこもかしこも、坂本龍馬の知名度に頼り過ぎだな。

 

 

*北海道坂本龍馬記念館

住   所:函館市末広町8-6
開館時間:8:00~18:00
入 館 料:一般800円、小中校生300円(協力金、と称しています)
休 館 日:無休

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本郷新記念札幌彫刻美術館 … さぁ!まわろうSAPPORO~見どころ施設無料化月間~【3】

2020-08-12 16:55:05 | 北海道の博物館

 

 

美術館は私の守備範囲外なのですが、無料ということなら行ってみようではないか。
普段行かない私のような者が行くことこそ、無料にすることの価値でしょう。

本郷新(1905~1980)は札幌生まれの彫刻家、札幌市民には大通3丁目の「泉の像」がお馴染みです。

美術館は記念館と本館に分かれており、記念館は本郷の邸宅でした。
普段の拠点は東京にありましたが1977年にアトリエ・ギャラリーとして建てられています。

現在はコレクション展示場として利用されており、今回の無料開放の対象施設となっています。

本館は田上義也設計、1981年に完成しコレクション展や企画展を開催しています。

 

 

 


本館は今回の無料対象施設にはなっていなかったので見学はしていません。

やるなら本館も開放してほしかったな。

展示内容については専門外なのでコメントは控えさせていただきます。
ただ、日本各地に本郷の作品があることには驚きました。

稚内市の「氷雪の門」もそうだった。
日本を代表する彫刻家、なのだなぁ。

 

 

*本郷新記念札幌彫刻美術館

住   所:札幌市中央区宮の森4条12丁目
開館時間:10:00~17:00
観 覧 料:<コレクション展>一般300円、65歳以上250円、高大生200円、(今月は無料)
     <企画展>企画により異なる
休 館 日:月曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日~1月3日、展示替え期間

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