ワクチン接種、遅れる恐れも インフル、１社出荷できず

ワクチン接種、遅れる恐れも　インフル、１社出荷できず

臨床 2015年10月16日 (金)配信朝日新聞

　インフルエンザワクチンの接種が始まる中、国内メーカー１社がまだ出荷できず、予定していた接種時期が遅れかねない医療機関も出てきている。

　出荷ができていないのは化学及血清療法研究所（化血研、熊本市）。今季、国内の全４社で計約３千万本（大人で約６千万人分）を製造するうち、約８５０万本（同１７００万人分）を担う予定だ。厚生労働省から指示された製造工程の確認作業が完了せず、出荷の見通しは立っていないという。

　全国で１００カ所以上の医療機関を展開する医療法人「徳洲会」によると、神奈川、山梨、滋賀、京都、大阪、鹿児島でワクチン不足の訴えが出ていて、接種時期の延期を検討しているところもあるという。宇治徳洲会病院（京都）は、１１月から始めるワクチン接種の予約を１３日から受け付ける予定だったが、延期した。（竹野内崇宏、福宮智代）