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慶大、世界で初めて開発した全身用立位CTを予防医療センターに導入

2023年09月30日 00時02分08秒 | 医療情報

慶大、世界で初めて開発した全身用立位CTを予防医療センターに導入

2023年9月29日(金)

慶應義塾大学医学部は9月27日、同大学予防医療センター(麻布台ヒルズ森 JP タワー6 階)に全身用立位・座位 CT(以下、立位 CT) を11月6日より導入し、健診に用いていくことを発表した。

全身用立位CTは、慶應義塾大学医学部放射線科学教室の陣崎雅弘教授らの研究グループにより、産学連携の下、世界で初めて開発された。2017年に同病院に臨床第 1 号機が導入され、有用性が検討されてきた。その結果、腰痛やヘルニア、臓器脱、変形性膝関節症といった、立位で症状が顕著となる疾患の早期診断、骨盤底筋の緩みの判定や体の筋肉量の変化を経時的に捉えられるなど、従来の臥位で撮影を行う CT 検査と比べて、複数の有用性があることが明らかにされている。

さらに立位 CTは、X 線検査のように立ったまま検査が行えるため、検査の総時間を短縮できたり、臥位になる際の介助を必要としないため、完全非接触・遠隔で検査が可能だったりと、検査時のワークフローの改善にも繋がる。

慶應義塾大学病院の臨床第1号機に続いて、今年5月に臨床第2号機が藤田医科大学病院にも導入され、このたび、麻布台ヒルズ森JPタワー6階に開業する「慶應義塾大学予防医療メンバーシップ」に導入する。

陣崎雅弘教授は今回の導入について「立位 CT は、がんや動脈硬化などの器質的疾患の診断に加え、フレイルの評価や運動器の異常といった、健康長寿を維持するために鍵となる機能障害の早期診断にも有用だと考えている。また、寝台に寝る必要がなくワークフローがよいため、健常人を対象とした健診における有効性は更に高い。年々進む超高齢社会において、立位CTは重要な役割を果たすだろう」と語った。

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