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三重、小児発達支援外来:子どもに寄り添い5年 名張市立病院・小林穂高医長、あす子どもセンターで活動報

2015年11月30日 00時26分59秒 | 医療情報
三重、小児発達支援外来:子どもに寄り添い5年 名張市立病院・小林穂高医長、あす子どもセンターで活動報告 /

地域 2015年11月27日 (金)配信毎日新聞社

 名張市立病院(百合が丘西)で小児の発達障がい児を対象にした「小児発達支援外来」が今年、開設5年目を迎えた。これまで延べ約3000人を診察した小林穂高・小児科医長(41)が28日、病院近くの市こどもセンターである市民公開講座で活動報告する。小林医長に発達障がいの特徴や家族の対処法などについて聞いた。【鶴見泰寿】

 ◇家族は「良い点気づき褒めて」

 この外来は2011年、市が関西医科大(大阪府枚方市)に研究費を補助する代わりに、心身症専門の小児科医を名張市立病院に派遣してもらう「寄付講座設置協定」の一環で同年4月、開設された。活動報告も寄付講座の一環で行われる。

 小林医長は「発達障がいは脳の発達特性が関係しているとされている」と指摘する。代表的な種類は▽対人関係が苦手で特定の物事にこだわる「自閉スペクトラム症」(ASD)▽多動で衝動性が高く、落ち着きがない「注意欠如・多動症」(ADHD)▽読み書きや計算が困難な「限局性学習症」(SLD)――などがある。

 兆候はさまざまで、乳児では「言葉の発達が遅い」「視線が合いにくい」などの形で現れ、幼児期には「幼稚園で皆と遊べない」「けんかが多い」など対人関係に支障が出始める。加えて小学校では、読み書きや計算が難しくなるケースも見られる。

 小児発達支援外来は予約制で、毎週火、木曜に診察する。ただ、一般的な身体の病気と異なり、現時点では決まった治療法がなく、対応もさまざまだ。小林医長は「同じ診断名でも子どもによって180度違った対応が求められる場合もありうる。丁寧に寄り添うことで、その子にあった対応を一緒に考えるようにしている」と話す。

 家族への助言としては「子どもの悪いところに目が行きがちだが、良いところに気付く見方を勧めている」と提言。「子どもがパニックを起こしている場合は、よく観察して『なぜパニックを起こしているのか』と原因を見直す辛抱強い姿勢が必要だ。時間はかかるが、対応が変われば、子どもも変わる」と指摘する。「叱ることをやめ、褒めることで、子どもの行動が変わることも多い」と強調する。

 小林医長は月2回、市子ども発達支援センターに出向き、保健師や保育士、臨床心理士や特別支援教育を専門とする教員らと多職種で連携し、発達障がい児と家族を支援している。

 これらの取り組みを報告する市民公開講座が28日午後1時半、子どもセンターで開かれる。無料。問い合わせは、市子ども発達支援センター(0595・62・1088)。

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