仲間と話して前向きに 脳卒中患者が遠隔交流会
島根県出雲市にある脳卒中の患者支援団体「動きのコツ協会島根県支部」が30日、オンラインで患者交流会を開いた。カウンセラー資格を持つ脳卒中経験者も含め6人が参加、互いに悩みや希望を打ち明け、前向きな気持ちになることを目指す「ピアカウンセリング」を体験した。
新型コロナウイルス感染を避けるためのオンライン開催だったが、富山、三重、大阪からも誘い合って参加できたとの利点も。この日は発症から約5カ月~20年と病気との付き合いの長さはさまざまだが、一部のまひや、思うように言葉が出ないといった障害のある人たちが近況を語り合った。
大阪府河内長野市から参加したカウンセラーの土井畑京子(どいばた・きょうこ)さん(56)は、参加者が言葉に詰まると質問で間をつなぎ、冗談も言いながら場を和やかに盛り上げた。「好きなボウリングにも最近は行けなくなって」と切り出した人には、参加者から「車いすでもできますよ」などと応援が飛び交っていた。
土井畑さんは「同じ病気を経験しているからこそ引き出せる本音がある。この会で泣いて、笑って、次の1歩を踏み出すきっかけにしてほしい」と話した。