8時、起床。チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
食事をしながらネットTVで竜王戦第三局2日目の中継を観る。
103分を費やしての後手藤井の封じ手は5六歩だった。さあ、これは激しいことになる。
伊藤が長考に入った。「同飛」「3三歩」「2三銀成」「2二角成」「同歩」AI推奨の上位5手はほぼ評価値に差がない。伊藤はどれを選ぶだろうか。
9時半に家を出て大学へ。家を出て駅までの道で、「コンロの火は消したよな」という疑念がふと頭をよぎる。よくあることである。無意識のうちに消していることが多いから、大丈夫であろう。
研究室に着いて、パソコンを立ち上げ、対局中継を観る。先手伊藤は5六飛を選んだ。対して藤井は、8八角成、同銀と角交換をしてから5二飛と飛車交換を迫った。飛車の交換は先手の陣形が飛車打ちに弱く、応じることはできない。
2限は演習「現代人と孤独」。私が事前にアップした文献をテキストにレクチャー&ディスカッション。
木曜日の昼食はいつも研究室でコンビニおにぎり(鮭と梅)。
対局は昼食休憩中だが、局面は先手の3四歩に、後手も5七歩と応じたところ。3三歩成、5八歩成、同玉の金の取り合いになるのか、あるいは4八金とかわすか。伊藤が再び長考に入る。
3限は研究室で大学院の演習。拙稿「自伝の変容ー清水幾太郎の3冊の自伝をめぐってー」を読みつつディスカッション。受講生の3人には少し大きめの声で話してくれるようにお願いする。
授業を終えて、ミルクホールでお八つを買ってくる。今日はいつものあんドーナツに加えて、ウィンナーロールも。長期戦の構えである。
両対局者のお八つ。
伊藤は長考の末に4八金とかわした。それまでほぼ互角だったAIの形成判断が大きく藤井に傾く(AIは3三歩成、5八歩成と強く金を取り合う順をベストとしていた)。
当然、2九飛成、3三歩成、5九角打、と進む。いきなり最終盤に突入だ。
7九玉、3八角成、3九歩打、3三桂、同飛成、3二金打、と進む。詰めろ(次に詰ませますよ)の応酬である。一手のミスで負けになる緊迫した局面が続く。
妻からLINE。コンロの火が着いたままだった。私が家を出たのが9時半で、妻が家に戻ってきたのが12時だから、そういう状態が2時間半ほど続いていたことになる。上に何ものっていない(目玉焼きを焼いたフライパンは洗って棚にかけた)とろ火だけの状態であったのは不幸中の幸いだった。
藤井はAIが推奨する最善手を指し続け、伊藤に反撃の余地を与えない。
伊藤が3四金と打った局面。これは形作りである。藤井の勝率が99%と一気に大きくなった。つまり伊藤玉に即詰のある局面ということを意味する。
藤井、7九角打。即詰のラインに入った。
ほどなくして伊藤は投了した。
これで藤井の3連勝となった。藤井のタイトル防衛が濃厚になった。とはいえ、3連敗後の4連勝というケースが過去にないわけではない。伊藤には意地を見せてもらいたい。ここまでの印象として、伊藤はまだ自分本来の将棋が指せていないように見える。藤井がそうさせないようにしているのだろうが、タイトル戦という大舞台の雰囲気にまだ飲まれているように見える。
ネット中継を見ながら、昨日のブログを書いていた。
7時半頃、大学を出る。
夕食は「ごんべえ」で。
釜揚げうどん。
9時、帰宅。
「ティールーム101」(旧「スリック」)のマダムから、今夕、愛犬のラズリーが亡くなりましたという連絡が届く。高齢で、だいぶ前から衰えが目立つようになっていたが、とうとう亡くなりましたか。大好きなマダムに看取ってもらってラズリーも幸せだったと思う。不自由な体から解放されて、これからは天国で思い切り飛び回れるだろう。カフェはしばらくお休みするとのこと。愛犬を失った悲しみは大きいでしょう。ラズリーとの日々を思い出しながら、十分に悲しまれ、そしてゆっくりと立ち直ってください。再開されたらお店に伺います。
下の写真は今年の4月5日の「フィールドノート」から。夕方、ラズリーを散歩させているマダムと道でばったり会って、そのまま一緒に散歩をして、JRの袴線橋の上で撮ったもの。
さよなら、ラズリー。
明日の授業の準備など。
風呂から出て、今日の日記を付ける。
1時、就寝。