7時15分、起床。
チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダの朝食。
朝刊にポール・オースターを偲ぶ記事が載っていた。書いたのはオースターの著作の翻訳を多く手掛けた柴田元幸さん。彼が書いているように、本当にオースターは稀代のストーリー・テラーだった。『ムーン・パレス』の登場人物たちは(主人公の青年だけでなく、その父親も祖父も)自らの意志ですべてを失う「ゼロ地点」まで突き進み、そこで世界と対峙して、新たな人生を歩み始める。その屈折は奇想天外なものである。
同じページ(文化欄)に俳人の黛まどかの第一句集『B面の夏』(1994年)が出版されてからちょうど30年、それを記念した企画が準備されているという記事が載っていた。
ソーダ水つつく彼の名出るたびに
俵万智の第一歌集『サラダ記念日』が出たのが1987年で、『B面の夏』はその俳句版ともいえるものだった。一般に、情緒的なもの(とくに恋愛)は短歌向きで、写生を基本とする俳句には不向きだと言われている。その通念に果敢にいどんだのが『B面の夏』だった。
調べたら『B面の夏』は電子書籍でも出ているので、購入することにした。長編小説を読み終えた直後なので、短詩型文学に指向が大きく振れたのである。
10時から大学院の社会学コースの会議(オンライン)。
会議を終えてから、昨日のブログを書いてアップする。
昼食は「松家カレー」で。
鳥もも塩焼きカレーを注文する。
ラッキョウと福神漬けは食べ放題である。塩焼きの鶏肉にはレモンを振りかけて。
2時から教授会(オンライン)。
夕方、散歩に出る。
「ルージュブランシュ」に立ち寄る。
チーズスフレとアイスティーを店内のテーブルで。
鞄からキンドル・スクライブを取り出して『B面の夏』を読み始める。
一頁に一句。句は頁の中央ではなく、右端に書かれている。
作品は春夏秋冬の順に並んでいるが、春と夏の句が多い。
そして恋の句が多い。
微笑ましい恋の句ばかりではなく、思いつめたような情念を感じさせる恋の句も散見される。
厨房から店主さんが顔を出された。
オペラ(ケーキの名前)の切り落としの部分を持ってきてくれた。サンドしているクリームがお酒を含んでいて濃厚である。美味しいです。
あっという間に最後のページまで行ってしまった。「あとがき」を読んで、ここに収められた恋の句は短命に終わった「許されない恋」の記録であることを知った。
旅終へてよりB面の夏休 黛まどか
夕食はかますの干物、ほうれん草の玉子とじ、松前漬け、味噌汁、ごはん。
ほうれん草の玉子とじは久しぶりである。
デザートはメロン。
食事をしながら『岸辺露伴ルーヴルへ行く』(録画)を観る。
今日が締め切りのレビューシートのチェック。
風呂から出て、今日の日記を付ける。
1時、就寝。