フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

10月3日(木) 晴れ

2019-10-04 15:40:17 | Weblog

7時半、起床。

パン、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

 昼前に家を出る。晴れてはいるが、不安定な感じの空模様。

3限は大学院の演習。受講者は5名。ただし、1名はいわゆるもぐりの学生。春学期は正式に登録していたのだが、秋学期の科目は秋に登録するのだと勘違いして(学部はそうだが、文研では秋学期も科目も春先に登録する)、登録ができなかったので、もぐりとなった。もちろん見学者ではなく、発表もしてもらう。

演習を終えて、昼食。おにぎり2個(鮭と昆布)とミニカップ麵(ワンタン)。

5限は講義「ライフストーリーの社会学」。履修者は369名。最少の授業(大学院演習)と最大の授業を同じ日にやるので、スイッチの切り替えを心がけてやらないとならない。前の時間で同じ教室(38AV)の宮沢先生の「サブカルチャ論2」も履修者374名で、毎回、入れ替えにかなり時間がかかりそうである。 

教員ロビーのメールボックスに本が2冊入っていた。

宇樹(そらき)義子『#発達系女子の明るい人生計画』(河出書房新社) 

 宇樹さんは一文の卒業生である。フリーのライターをされているが、今回、初めての単著を出版された。「#発達系」とは発達障害をかかえている人という意味のハッシュタグである。宇樹さん自身が#発達系の人で、本書は#発達系の人が社会と折り合いを付けながら生きて行くための「生存戦略」の書である。彼女がこうして単著を出版できたことが、その「生存戦略」の有効性の1つの証明と言えるだろう。

小沼純一『本を弾く 来るべき音楽のための読書オート』(東京大学出版会) 

同僚の先生の新著である。「本を読む」ではなく「本を弾く」である。本を楽譜に見立てて、本を読むことは楽譜を演奏することだと考えるのである。同じ曲でも奏者によって演奏が違うように、同じ本でも読み手によってことなった解釈が成り立つ。また、同じ人が同じ本を人生のことなる時期に読み返せばかつてとは違った解釈が成り立つ。これは誰もが経験的に知っていることだが、著者は読む=弾くという方法論を強く意識ながらが、自身の読書遍歴を語っている。

夕食は鶏鍋。鶏肉、長ネギ、エノキなどが入っている。

深夜、将棋のA級順位戦(このクラスで首位となったものが名人戦の挑戦者となる)の4回戦の一局、渡辺明三冠対羽生善治九段戦の終盤を、アメバTVのライブ中継で観戦する。解説者もどちらが勝っているのか判断が難しい大熱戦だった。

 

 零時を回ってしばらくして、渡辺三冠が132手までで勝利した。面白かった。ラグビーワールドカップの優勝候補同士の一戦を観戦しているようなものであった。渡辺はこれで4勝無敗、羽生は2勝2敗となった。

2時半、就寝。