8時、起床。
今日から11月だ。秋らしい秋を感じられないままに晩秋になってしまった。
晩秋のスポンジのため息を聴け たかじ
シュールな句だが、ヴェルレーヌの(上田敏訳の)「秋の日のヴィオロンのためいきの身にしみてひたぶるにうら悲し」と村上春樹の『風を歌を聴け』が頭の片隅で融合した。
トースト、サラダ(+鶏のササミ)、紅茶の朝食。
今日は晴天。リクライニングチェアの上でハルが朝の光を浴びている。秋日和の一日を予感させる光景だ。台風一過の晴天でも、木枯らし一号を伴う晴天でもない、秋日和の晴天だ。こういう一日を待っていた。
午後、昼食をとりがてら散歩に出る。
東の空に秋らしい雲が広がっている。近所の専門学校の駐車場は東の空を眺めるのにいい場所である。
鱗(うろこ)雲、正式名を巻積雲(けんせきうん)というが、鰯(いわし)雲、鯖(さば)雲など微妙な形状の違いで別の名前で呼ばれることもある。
「かまたえん」(東急駅ビルの屋上遊園地)に行って、「幸せの観覧車」と雲のコラボの写真を撮る。流れを感じる雲の様子は天の川のようである。「銀河雲」と呼びたい気がする。
腹が減った。牛すき鍋に惹かれるが、結婚披露宴直前の「4日間ダイエット」の最中であるから、ここに入るわけにはいかない。
「テラス・ドルチェ」でカフェご飯にする。焼肉ピラフ+コーヒーのセットを注文。
「焼肉」といっても肉がドーンと乗っているわけではない。刻んだ肉片と肉汁で炒めたピラフである(人気メニューの1つだ)。
さきほど撮った銀河雲と観覧車の写真をラインの「友だち」に送ろう。昔、旅先から絵葉書を出す習慣があったが、それがガラケーの写メに変わり、いまはラインになった。よくメールよりもラインの方が送りやすいと言われるが、たしかにその通りで、ガラケーの写メの場合は、相変わらず旅先(非日常)から出す絵葉書のようなものであったが、ラインになってからは日常の風物を描いた絵手紙という感覚である。
100円ショップでいいものを見つけた。マンスリータイプのスケジュール帳(B6サイズ)なのだが、前に100円ショップで買ったものよりもこれはさらに優れものである。まず、表紙のデザインがいい。「100円だからしょうがない」という感じがしない。
一番のポイントは、10月始まりという点ではなく(これは初めてスケジュール帳を使い始める人には買ってすぐに使えるのでよいかもしれないが、すでに今年のスケジュール帳を使っている者には無用の長物である)、2019年3月まで使える点である。つまり「1月始まり」と「4月始まり」の手帳を兼ね備えているのである。「1月始まり」の手帳を使っている人でも年度単位の仕事というものはあるだろうから、12月で終わるのではなく、プラス3ヵ月(翌年の3月まで)使えると便利なのにと思うことはあるだろう。また、私のように(教員のように)「4月始まり」の手帳を使っている人でも、4月以前の新年の3ヵ月分が付いていると年度と年度の接続がスムーズなのにと思うことはあるだろう。なぜ、1月始まりで翌年の3月まで使える「1月始まり」「4月始まり」両用手帳がほとんどないのかというと、それでは大手の手帳業者の儲けが減ってしまうからであろう。彼らは「1月始まり」と「4月始まり」の2タイプの手帳を作ることで、儲けの機会を2回にしたいのである。たぶん彼らの間には暗黙の(明確な?)協定のようなものができていて、1月始まりで翌年の3月まで(ちゃんと、簡略なものではなく)使える手帳を作ることを意図的にしないのだと思う。そうとでも考えなければ、あれこれいろんなタイプの手帳が売り出されているにもかかわらず、消費者のニーズに正面から応えた「1月・4月始まり両用手帳」が売り出されないのは理解できない。
100円ショプで売られるスケジュール帳はマイナーな業者が作っているものだからこそこうした快挙が可能になったのだ。
ただ100円ショップで売ることができるのはマンスリータイプの薄いスケジュール帳のみで、一日一頁タイプの厚い手帳は100円では作れない。でも500円なら作れるだろう。とにかく大手の業者の手帳は高すぎる。
家に帰る頃には、あの鱗雲はもう消えていた。
夕食はシシャモ、ポテトサラダ、温泉玉子、茄子の味噌汁、ご飯。
北海道産のオスのシシャモ。
深夜、ウォーキング。足の裏の中央でしっかり地面を捉えるミッドフット走法を心がける。「陸王」だ。
1時半、就寝。