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フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

7月23日(月) 曇り時々小雨

2007-07-24 02:23:54 | Weblog
  月曜日は「鈴文」の日。今日は母を誘ってみる。母も「鈴文」の評判は聞いて知っているのだが、なにしろ糖尿病の持病を抱えているから、おいそれとは出かけられない。しかし、この2ヶ月ほどは数値も安定しているようなので、私と一緒であれば、私が半分食べて、あとの半分を食べればカロリー的には問題はなかろう(私は1.5人分を食べることになりますがね)。1時過ぎに暖簾をくぐる。カウンター席に座り、私はランチのロースかつ定食、母はランチのヒレかつ定食を頼む。ヒレかつの半分を私がもらい、ロースかつの真ん中の一切れをあげる。母がはじめからソースを全体にかけようとしていたので、醤油でも食べてみることを勧める。肉もキャベツも柔らかくて美味しい(いまどきのキャベツは固いものが多いらしい)と母は食べながら繰り返し言った。子どもの頃に読んだ野口英世の伝記の中に、功なり名を遂げて故郷に帰ってきた野口が、歓迎会の席上で母のしかに「お母さん、鯛の刺身ですよ。柔らかいから歯が悪くても食べられますよ」と語りかける場面があるのだが、そのことを思い出した。会計を済ませ、店を出るとき、母は店の人に「私の息子なんです」と言った。
  母は家に帰り、私はそのまま散歩へ。間もなく閉店のサンカマタ(西口駅ビル)へ行ってみる。TSUTAYAはもう貸出はしていない。返却のみである。無印良品も商品が少ない。展示品処分(20%オフ)のデスクチェアーに食指が動いたが、元々の値段が高いものなので、かろうじて思いとどまった。やはり新品の方がいい。有隣堂の文具コーナーも草食獣の群れが立ち去って後のサバンナの草原のようであった
  カフェ・ド・クリエで持参した片岡義男の作品集『青年の完璧な幸福』を読む。先日読んだ「アイスキャンディは小説になるか」にも今日読んだ「美しい他者」にも「いい女」が登場する。しかも主人公の男は彼女に好意をもたれる。うらやましい限りだが、おそらくそれは片岡の実人生を反映しているのであって、彼にはもてない男の気持ちなんてわからないのではなかろうか。片岡の小説がその上手さに相応しいだけの評価を世間から受けていないのは、読者や文学賞の選考委員(の男性作家たち)の嫉妬心のためではないか、と私は考えている。
  基礎講義のレポートの締め切り(ネット上で提出するのだ)は今夜の11時59分である。12時を回ったところで、文化構想学部の論系別のレポート提出数をチェックする。本命と目されていた論系の猛追をわずかの差でわかして、わが現代人間論系がトップ当選(?)を果たした。望外の結果である。番狂わせと言っていいだろう。どうしてなのか、正直、よくわからないが、ただ、基礎講義のBBSに書き込まれた学生からの意見・質問に一番熱心にコメントを返していたのがわが論系であったことは間違いない。ものごとにはすべて何かしら原因があるものである。