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若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

青春の運動部

2009-07-18 22:38:26 | マツモト写真
今日は年に1回、流れる汗(冷や汗じゃなくて)が目にしみる体験をする日です。中学生諸君の部活動・夏の大会でした。

自分は中学時代に運動部に入っていなかったので、活躍する中学生たちは私にとって、何だか眩しい存在です。サッカー部の選手たちが休憩時間終了時に、ボトルを投げ捨てるサマなんて、まるでJリーガーみたいだし、失敗した後輩の肩をポンっと叩くキャプテンマークを付けた選手なんて、青春ドラマを見ているよう。

そしてこの撮影の度に少しだけ後悔するのです。中学のとき、落ちこぼれることが分かってたって、レギュラーになれないのは分かってたって、やっぱりみんなと同じように運動部に入って、3年間汗を流す経験をしておけばよかったかな、と。あの頃は文化部というだけで既に「みんなと違う」感じで、その後の私の性格形成においても、「みんなと違う」ことが「いいことだ」的な価値観を持つキッカケだったような気がします。意外と頑固なコンプレックスっていうか、変なひねくれ加減なんだ、この「運動部に入らなかった」という事実は、私にとって。

今日も青春のお裾分けを頂いて、少し若返ったかな……って、またシミが増えてかえって歳とったかも!?(毎年、この撮影の度に確実に増えるシミのみなさん。2~3日後が恐怖です)

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高校球児

2009-07-15 18:18:06 | マツモト写真
学校へ撮影に行くと、生徒さんたちが機材を運んでくれると書いたことがありましたが、今年は更に感動したので、更に書くことにしました。

先日、野球部の集合写真を撮影に行きました。球場に着くなり車に走り寄ってくる若者たち。「ウスッ!運びます!」


「そーかい。そーかい。そりゃあ、ありがたいねぇ。」とお言葉に甘えることにして、「コレとぉ、コレとね、コレを~」と車から出すと同時にシュパっと機材は消えて行き、私が完全に振り返ったときにはもう何も荷物はありませんでした(だから私たちは手ぶらで撮影場所へ向かいました。まるでマエストロ・カメラマン状態だよ)。

そして無事撮影は終了。

勿論、帰りも車まで運んでくださるというのでお願いして、ゆっくり戻りました。すると、彼らが車を取り巻いて何かしています。よく見ると、なんと雨上がりの球場で使ったため汚れてしまった機材(椅子・ひな壇・三脚など)を、濡れ雑巾で拭いてくれているではありませんか!それは店に戻った後、ブツブツ言いながら私がやる予定だった仕事。なんて気が利いているんだろう!

「ありがとぉぉ!」と感動する私に「当然っす」と恥ずかしそうに答える球児たち。汚れに気付いたこと、嫌な顔ひとつせずに皆で一生懸命拭いてくれたこと、当然と言ってくれたこと、全てに私は感動を覚えてしまいました。『体育会系』とよく言うけれど、運動部でしごかれる青春を送ることには、様々な意味があることを改めて思い知りました。


足利工業高校、野球部諸君!18日はいよいよ初戦だね!がんばれ!写真屋さんも陰ながら応援しております!

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遺影写真 2

2009-07-02 05:18:09 | マツモト写真
今日は、義父の100ケ日。あの日から100日、か。

義父の遺影写真は、笑顔の写真ではありませんでした。床屋から帰った時に、スタジオのライティング・テストで撮影したという、真面目くさった表情の写真でした。

『ライティング・テストってところが仕事ばっかりだった親父らしい』とか、『撮ってばかりで、いつもちっとも写らなかった親父らしい』とかの思い出が付随している写真です。そして、その遺影写真の横には、奥入瀬でカメラを構える(顔が見えない)義父の写真が『サブ・遺影写真』として置いてあります(二代目撮影)。そんな全てのエピソードが相成って、私たちにとっては、それなりにイイ遺影写真となっています。

過去のアルバムを繰っていると、改めて義父の写真が少ないことに愕然とします。時々写っていても、手が明らかにリモコンでシャッターを切っていたり、私たちの結婚披露パーティの時に至っては、集合写真のシャッターの瞬間に、写している二代目の友人を撮影したかったのか、カメラを構えた義父が写っていました(だから、顔が見えない)。

徹底した義父の『写真哲学(わたしは写す人ですよ)』には脱帽の思いで、遺影写真を見る度に「お義父さん、かっこいいねぇ」と話しかけてしまうのでした。

とはいえ、やっぱりお義父さんにも、もっともっとカメラを向ければよかったな。「私はいいですよ」と照れる顔をもっと残せばよかったな。
コメント (2)
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遺影写真

2009-07-01 00:24:10 | マツモト写真
今日、スタジオ写真フェア(於:東京ビックサイト)に行って来ました。たまには、こういう所へ感覚と商売のアンテナを洗いなおしに行くのも仕事の内です。特に今回は、二代目が10年間お世話になった師匠(能津喜代房さん。40年間広告界で活躍された後、去年から遺影写真家としてメディアにも取り上げられている方です)が講演されるというので、駆けつけました。

見ているとただ悲しくなってしまう遺影写真ではなく、悲しいけど故人との楽しい思い出が自然と浮かんできてしまうような遺影写真を撮影することに、歓びを感じると仰っていましたこと、私もスタンディング・オベーションをしたいような気分でした。お葬式の日は悲しい気持ちで見上げるその写真は、その後お線香をあげる度に、ふっとお仏壇を通りかかる度に、出会う『顔』です。私たちが愛したその人の笑顔を遺影写真にすること。それは、想像以上に、大きな心の支えとなるだろうと思います。

もっとイイ遺影写真を世の中の人々が残す習慣を作ることが、写真館の務めだと語った師匠のコトバが今日は素直に胸に響きました。『いつもこの服着てたよね』とか、『この照れた笑い顔が、いかにもって感じ』と、お通夜の晩に家族で少しでも笑い合えたら、幸せなことだと思うのです。


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一杯の

2009-06-28 10:59:14 | マツモト写真
昨日は駅前のホテルで、130人の集合写真を撮影しました。集合写真はよく撮りますが、100人を超えるお客様の顔が見えるように、且つ安全に並んでいただくためには、かなり大掛かりなセット(ひな壇)を組まなくてはなりません。合唱団諸君(80名程度)を、「はい、じゃあ先生の周りにガシャガシャっと集まってぇ!写る努力してぇ!そして、はっちゃけてーー!」なんて適当な撮影ばかりしている訳ではないのです。

早入りして、セットを組み、ゼエゼエしていた私たちに、ホテルの方が冷たいウーロン茶を入れてくださいました。その一杯が、どんなに私たちを嬉しい気持ちにさせてくれることか!それは、暑さと疲れでグタグタになっているカラダだけでなく、ココロにも『くーっ』と染み渡ったのでした。

私たちは、業者としてホテルの中で商売をさせていただいている身。別の街のホテルに行ったときに、どちらかというと「商売をさせてあげてるんだからね」的な態度をされたこともあり(まだ写真館の仕事を始めたばかりだった私はその態度に相当ビビってしまった)、このホテルの方からこういった優しい気持ちをかけていただけることに、歓びを覚えるのです。

130人の撮影が無事終わり、機材を一瞬にしてお部屋から撤収!火事場の馬鹿力的活躍を終えて、ゼエゼエしていたら、今度はホテルの社長婦人がどこからともなく現れ、冷たいオレンジジュースをくださいました。『くーーっ!』。涙が出そうなくらい、美味しいジュースでした。

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超美味!ドネルケバブ!

2009-05-27 13:41:30 | マツモト写真
以前も書きましたが、包んで頂く食べ物が好きなんです(⇒『包んで、くるんで』)。更に、生野菜の上に火の通った肉類を乗せたモノも好きなんです。例えば、冷しゃぶとか、レタスに焼肉乗せたの、とか。

そんな私に、夢のようなお仕事がありました。

ドネル・ケバブってご存知ですか。くるくる回る肉の塊をそぎ切り落として、たっぷりの生野菜と共にピタパンにくるんで食べる、イランやトルコの食べ物です。ワゴン車でドネルケバブのショップをオープンするお客様の看板・メニュー用撮影がありました。

どんどん作られる商品を撮影しつつ、「試食してください」というありがたいお言葉に甘え、ウチの駐車場にテーブルを出し、ピクニック状態で美味しく頂きました。通りかかったご近所の方にもお裾分けし、自転車で通り過ぎる高校生達も興味津々!マツモト写真は、ドネルケバブ屋になるのか、と誤解した方もいたかもしれません。

更に、この日面白かったのは、イラン人のお二人(でも日本語はほぼ完璧!)と楽しいお仕事をしている最中に、パキスタン人のお客様が証明写真を撮影にいらしたこと。マツモト写真、国際化な一日でした。

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部活の大会

2009-05-16 15:28:51 | マツモト写真
金・土曜日は運動部(中学です)の大会でした。年に2回の撮影チャンスなので、朝から家族総出でカメラを担いで街中を走りまわりました(そしてナイスな写真を厳選して、卒業アルバムに掲載します)。

陸上部で幅跳びを撮影していたとき。トラックでは、長距離走が行われていました。3年生が出場していない種目だったので、撮影はしなかったのですが、多分、体力の限界に挑戦していた選手がいたのでしょう。会場のあちらこちらから、「クリハラくーん、がんばれーー」、「クリハラー、あきらめるなぁ」、「クリハラー!」「クリハラくーん」という声援が聞こえてきました。

全然関係ない私でさえ、「クリハラ君、がんばれ!」と心の中で声援してしまいました。そして、このみんなの応援は絶対にクリハラ君に届き、最後まで走りきったことでしょう。


その後、剣道部へ。頭1つ以上大きな相手と必死で戦う選手を撮影していました。体で押されると、吹っ飛ばされてしまうほどチカラの差が見られましたが、剣道の技術は差が無かったのではないでしょうか、かなり見ごたえのある試合でした。ところが、途中でドンっと突き飛ばされ、後頭部から真後ろに倒れ、動かなくなってしまいました。保護者席からは小さな悲鳴が沸き、私もさすがに撮影を忘れました。しかし、数秒後、「大丈夫です!」というはっきりした声が防具の下から聞こえ、試合は再開されました。結局、彼は負けてしまいましたが、その後、道場の隅で「くそっ」と壁を一突きした顔は、なかなか男前でした。

毎年、名誉の負傷(顔のシミ・筋肉痛)が残るハードなお仕事ですが、なかなかどうして、見ごたえのある感動小劇場なのであります。

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スナップ撮影

2009-05-06 10:56:26 | マツモト写真
写真屋さんの仕事のひとつに、スナップ撮影というのがあります。

スタジオで、きちんとして撮る写真とは異なり、遊んでいるところ、スポーツをしているところ、歌っているところ、花嫁さんを取り囲んでいるところ……等をカメラマンのタイミングで撮影するものです。実は、家族や友人がいつも見て、「あぁ、いい顔してるなぁ」と感じる表情を本人が知らないことが多いのです。それを捕らえるのが、スナップ撮影。

先日、我らが合唱団の練習風景を、二代目が撮影に訪れました。必要な撮影は終了したはずなのに、最後まで撮影を続けていたので「どうしたのかなぁ」と思っていましたが、家に戻って写真を見せてもらい、彼の『イイ写真撮りたい魂』に火が付いたのだと納得しました。6月7日に本番を控えた私達は、いま一番大変な時期。であると同時に、一番充実した時期でもあると思います。二代目が撮影しまくった写真は、イイ顔の集合体でした。

大満足の顔、不安そうな顔、失敗して苦笑いの顔、とーっても楽しそうな顔、名アイディアが浮かんでウッシッシと企む顔。多分、どの顔もご本人はあまり知らない表情でしょう。鏡の前や、「はい、チーズ」の時には、つい自分の信じる『極上の顔』を作ってしまいがちですから。


ところで、先日箱根旅行で撮影していただいた写真が届きました。さんざん「リラックスしてくださいね~」と言われた二代目の表情は……、カッタイ!!

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腰痛

2009-04-28 12:15:48 | マツモト写真
写真屋さんというのは重いモノを持つ機会が意外とあります。撮影時は勿論のこと、印画紙なんかも、結構な重さです。

OL時代に痛めた腰は、写真屋の若女将になった最初の頃、私を悩ませました。撮影中はつい気をつけていても重いモノを無防備に持ってしまう→撮影中は気力で大丈夫→撮影が終わると立てなくなる、そんな悪循環を続けていました。

そんな学習能力がない私なので、二代目は私が重いモノをうっかり持つと、とても怒ります。勿論、心配してくれての怒りなのですが、結構本気で怒るのでちょっと怖いです。

ところが、とあるショッピングセンターのバックヤードで。また無防備に重いモノを持とうとしていた私を二代目以外の男性の声が「だめだよ!そんな持ち方しちゃあ!」と止めました。それはヤマト運輸のおじさん。「そんな持ち方をすると腰を痛めるよ。こうやって、違う、そーうそう、そうやって腰と膝に重さを分割させるんだよ~。」と明るく去っていきました。

それ以来、実は私は腰痛知らず。だからもう重いモノもある程度は持てるハズなんだけど、二代目がいつも目を光らせているので、重いものは隠れて持つようにしています。

でも、重いモノ持つとつい「うっ」って声が出るの、あれ、なんとかなりませんかね(結局バレて、「君には学習能力がない」→「注意力散漫だ」といつもの説教に繋がってしまうんで)。

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ワタシ日本語ワカリマセン!

2009-04-22 22:18:57 | マツモト写真
今日は、モデル撮影でした。今日のお嬢さんはポーランドの方。車両故障があり、ダイヤが大幅に乱れる中、何とか会場までやってきた骨太な彼女に、おきまりの「日本語は?」と尋ねるも、いつも通り答えはNo。そうかそうか、また「カワイイ」と「キレイ」と「オイシイ」位しか知らない訳ね、と解釈し、撮影は進みました。

ところが、途中から疑惑が。どうも、私達が日本語で会話しているコトに反応している気がするのです。「逆向きも押さえようか」と二代目が言うと、私が訳す前に逆を向いたりするのです。

撮影終了後、お腹がすいた彼女が何か食べ物を買いたいというので、スーパーまで連れて行きました。焼き鳥売り場で「Oh! Yakitori」と立ち止まる彼女に余裕の微笑を向けていると、突然売り場のおばさんに「レバー1本とぉ、つくねともも」と注文したのです。そして、お金のやり取りも全く危なげなくこなした彼女に、仰天させられました。道理で、ダイヤの乱れた日本の複雑な電車システムをくぐりぬけてやってきた訳だ……。

公の場で外国人の方がいた場合。ものっすごく日本語に明るい可能性もありますので、日本語でうかつに「うわ、色っぽ~い」とか「超イケてる」とか言わない方がいいですよ!(ナンパ目的なら言った方がいいかな)
コメント (2)
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