のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

タヌキが…

2020年03月23日 | 日記・エッセイ・コラム

 このところ、早寝早起きで9時ごろには寝てしまう。

 近所には日没とともに寝て、日の出とともに起きるニワトリのような高齢者が多数いますが、だんだん近くなっているのかもしれない。

 好天に恵まれた一日でしたが、風向きが北風になったり南風になったり妙に安定しない。北風になったら雪になりそうな雲の流れでしたが、暗くなるまでは安定しない風の向きで、夕方、風呂上りは星空を眺めながら帰ってきました。

 3時のお茶休憩。群馬で肺炎の死者が出た話題になりましたが、もともと疾患を思っていた60代半ばの人らしく「高齢者」と表記されたことにオジサンたちは異論を唱えていました。

 なんだか奇妙な動物が顔を出しました。

 毛の抜けたタヌキです。

 地面を鼻で嗅ぎながら何か多食べ物を探して歩いている様子でしたが、衰弱しているのがひとめでわかる様子でもはや目も見えないのだろう。

 「あっちへ行け!」と音を鳴らすのですが、音のほうに向かって歩み寄ってくる。私から手を伸ばせば届きそうな距離まで近づいてきました。

 「今夜は雪になるから、おそらく明日の朝まで生きちゃいねぇだろうな。成仏しなされ。」

 自然の神様のやることなので、黙ってみるのもマナーです。鍋に突っ込んで食おうなんて考えちゃなりません。

 毛の抜けたタヌキは我々の間を突っ切ってそのまま林の中に消えていきました。

 何年かに一度疥癬が流行る年があるのですが、こうした暖かな冬は出やすいようです。寒ければ寒いで野生動物は淘汰されていくので、これも自然の調整作用かな?ニーハオ人民が無駄に増えすぎたから?・・・なんて口にしないでおこう。

 最近はイノシシにもこの疥癬が伝播したようで、毛のない獣がうろうろしています。

 夕方、共同浴場に行ったら、冬の間はお江戸の娘さんのところに行っていた96歳のおじいさんが昨日帰ってきたので、このおじいさんが風呂に行くときは誰かしら同行することになっています。

 お江戸の生活は?と聞くと、どこに出かけるにもマスクをつけさせられたそうで、気疲れしたそうです。

 娘さん3人、お江戸暮らしですが、それぞれを訪問するときには「電車は感染の危険がある」と送迎付きだったそうです。外食も「危険だから」と禁止され、「ほとんど自宅軟禁状態だった。」と言ってました。

 お江戸に行っている間にマスク不足やトイレットペーパー騒動がありましたが、「俺んとこはそんな影響なかったな。娘連中も田舎育ちだからこんなことで慌てねぇしな。いざとなりゃぁ、電話一本でおめぇたちがかき集めてくれるっぺ。」

 平成の初めの米騒動の時、この家は米などを集配する仕事も営んでいましたが、備蓄していた米を気前よく出してくれたんですね、あちこちに声をかけて集めて。義に報いるってやつじゃないけど、声をかければ動く若い年寄りも多い。

 お江戸では満開の桜を眺めてきたそうですが、花見をしている人たちも少なく、「ありゃぁ野党が悪いんだぜ。」

 気晴らしにこちらで「桜を見る会」でもやらかそうか。なんてことになりました。

コメント (2)
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