登山仲間のアル中の詩人がくも膜下出血で入院し、改造手術を受けたのだそうです。今は娑婆に戻って来て仕事も再開してますが、間一髪のタイミングだったみたいです。
異変を発見したのは奥様で、気持ちが悪くて頭が痛いという言葉に反応し、救急車を呼んで病院に運び込まれ、大病が発覚したのだそうです。日頃の酔っ払った姿しか印象がない我々なら、酒がなくても二日酔いになれるのか!と、感心して見過ごしていたところですが、二日酔いとくも膜下出血の微妙な違いを見抜いた奥様、男を上げました!ご立派です!
恐妻家なので果たして生きのびたことが幸せなのかどうかはさておき、「病」において夫婦は大いに意味を持ちますね。
私の場合脳に血栓がつまる脳閉塞だったのですが、朝起きたら妙に手がしびれて指先の感覚がおかしいし、平衡感覚が微妙にへんだ。脳外科医の同級生に電話してみたらろれつの回らないしゃべり方で、「過ぎに脳外科医に行け!オーダーしておく。」と言われて、行ってみたら症状が出始めたところでした。1年少々通院しましたが、改造手術はしていません。
あれから7年。まだ右手の指先にはしびれが残っています。満足に箸も持てない。両足の指先の感覚も麻痺しているのでスキーにも乗れない。でも、日常の生活に支障なく過酷な山仕事をしてますが、水分補給には気をつけてます。
前日にトレイルランニングで山の中を走り、ほぼ徹夜で家に戻ってきた朝だったので、脱水症状もあったのでしょうが、健康のためにやっていたことが命を落としかけた。
私の中学の一年後輩なんか3年前に脳梗塞で左足が不自由になり、杖を突いて生活してますが、もはや老人の気配が漂っている。
私が子供の頃は「中気」なんて呼ばれて、手足が不自由になったり、喋れなくなった年寄りが何処のご近所にもいたものですが、今で言うなら脳梗塞、脳閉塞の類いだったんでしょうね。しかも、老人と言っても50代60代で私達世代。家族の世話になりながら暮らしていたものですが、今はあまりひどくなると施設に入れられてしまうので、生老病死の「老」と「病」が切り離されてしまいました。
目に見えないだけで、「老い」は確実にやって来てます。