ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

「あなたなら、どうする?」おまけ

2018-02-02 14:18:00 | 日記
奥さんにとって、甲斐さんのサウンドストリートは
自分が知らない音楽、書籍、映画、舞台、スポーツ
社会ニュースや世界情勢から食べ物や恋愛まで
あらゆる知識やその楽しみ方を教えてくれる
ある意味「人生のバイブル」であり

同年代リスナーからの若さゆえの悩みが綴られたハガキに対する
甲斐さん流の考えやアドバイス
甲斐さんが話される「最近、気になること」「腹が立ったこと」
「これをやった方が良い」「こんな大人はダメだ」などの言葉を
繰り返し噛み締めたり、友人と語り合って咀嚼したり…と
まさに「師」とも「神」とも仰いで来た訳ですが

本か何かで「ラジオや新聞で識者に悩みを相談するという行為は
他人に知られても構わない悩みを探すことから始まる」
…といった文章を読んで、妙に納得してしまったらしく(苦笑)
奥さん自身は悩み相談を投稿したことはないみたいです

「人生相談に見える社会」という記事によれば…
半世紀続いているニッポン放送の「テレフォン人生相談」で
40年以上パーソナリティを務めておられる早稲田大学の加藤名誉教授は

「悩みというのは『変装』が上手で
多くの場合、相談者の真の問題は、本人が考える悩みの背後に隠されている
『子ども夫婦の仲が悪くて心配』と言う女性に
『何故それを悩みだと思うのか?』と問い、話を聴いて行くと
実は『老後への不安』を抱えていることが判った

本当に悩みの本質が、子ども夫婦の不和なら
『いつから?』『どんな風に?』と細かく訊いてもすぐ答えられるはずで
返答に詰まるのは、違う問題が隠されている場合に多い
人間には、対処不可能な問題から逃げるために
対処可能な悩みを作り上げる心の習性があり、無意識に悩みを『偽装』する

最も無意味なのは『当事者でよく話し合いましょう』などと良識を持ち出すこと
良識は真の悩みの存在を隠したり、解決を妨害したりする
半世紀前も今も悩みの原型が変わらないのは
人間の『内』の問題が、社会の進歩と関係ないからで
無意識に避けている問題を本人に自覚して貰うには
相手への敬意と丁寧なコミュニケーションが必要」と話されてます

また、実際に相談者の方に会って、1回に約2時間、話を聴くという形で
主に女性の恋愛相談にのっておられる
桃山商事代表の清田隆之さんは…「専門的知識がない私たちには
相談者さんへの『解決策』を提示することは出来ません

彼女たちが、自分の感情を言葉に置き換えて行くことで
悩みの輪郭をはっきりさせられればと
聞き手としてアシストするだけです
泣きっぱなしの人も中にはいますが
最初の1時間は邪魔をせず、思うままに語って貰い
『感情の運動』を全部しきって貰うことが大事だと考えています」

…と、おっしゃっていて、電話にしろ対面にしろ
まずは相談者の方に「話させる」ことが重要なんでしょうね

ちなみに、清田さんによると…
「男性の相談員は、女性の相談に対して
『別れた方が良い』『さっきの話と矛盾しない?』など
すぐに解決策を提示したり、話を遮ったりしがちです

ともすれば整合性を欠くことの多い女性の相談に
論理を追っても意味をなさないこともありますが
例えば『別れたいけど別れたくない』と悩んでも
それは矛盾ではなく自然な感情です

男性は、定量化できず、形も曖昧な感情や生理的感覚などを
軽視、抑圧する傾向があり
何か問題を判断する時、好き嫌いの私的な感情ではなく
規範や社会通念に照らさないといけないと習慣的に考えていて

『恋人の浮気をどう思う?』と訊くと
多くの男性が『ダメ』と答えるのに対し
女性は『イヤ』と答えることが多い」そうで、なかなか興味深いなあと…

そういう意味で「サビ男(笑)」の甲斐さんに
女性リスナーの方が、ハガキで悩みを相談なさるというのは
最適な方法だったのかも知れませんね?

つまり、自分の感情を文章にまとめる作業を経ることで
「話をする」部分をご自身との対話という形で済まされていることになり
すぐに解決策を提示されても、戸惑うことが少ないんじゃないかと…?

まあ、もしも万が一、面と向かって、甲斐さんに相談が出来るとしたら
その女性の悩みは「どんな顔をして会ったら良いの?」になっちゃうでしょうけど…(笑)

それはともかく…新聞の悩み相談欄への投稿と回答が
次々と起きる事件の重要なカギとなる小説
「人生相談。」の著者の真梨幸子さんは…

「小さい頃から、すりガラスの向こうで、声を変えた相談者が
秘密の告白をするテレビのワイドショーや、雑誌の相談コーナーが大好きで
『人の悩みを聞くのは面白い』と思ってました

明治、大正時代の人生相談も読みましたが
時代は変われど人の悩みは同じで、いつの世も人は下世話な悩み…
『恋愛問題』と言っても突き詰めれば、性生活や浮気や不倫などの話です
…を抱えて生きています

誰かが自分の身に起きた不幸で悩んでいる
それを本人が投稿すれば悩み相談になるし
周囲が陰でそれを話題にすれば噂話になる
だから、人生相談を好きな読者が多いのは
人間が他人の噂話を好きなのと同じ

『サピエンス全史』という本によれば、人間が言語を発達させた要因に
目に見える現実ではない事象を語る能力…『噂話』があるとのこと
人間が下世話な好奇心で進歩して来たなら
『他人の不幸は蜜の味』は、人間の一面の真理で、簡単には変わりません

ただ、最近のネット社会がスタイルを変化させていると思っています
多くの一般読者が、匿名で投稿をいくらでも書けるタイプの相談…
例えば、Yahoo!知恵袋や意見交換系の掲示板などを見ると
誰かの相談に対する意見や感想が驚くほど多い

新聞や雑誌の昔ながらの人生相談は、回答者が1人
一般の読者が納得せず『この回答は変じゃない?』と不満を抱いても
それを表明する方法はなかった
そういう不満が蓄積されており、ネット社会になって
その『回答欲』が解放されてしまったのでしょうか?
今は『相談したい』よりも『回答したい』人の方が多い時代なのかも…?

ただ、多くの人の経験と意見が寄せられ
それを参考に悩みが自己解決することもあるでしょうが
SNSも含め、善意と悪意が混在する空間では、本当に深刻な悩みが
最悪な『回答者』に届いてしまうリスクもあるのではと思っています」

…と記されていて「ちょっと、お知恵を拝借」以上の相談を
見知らぬ大勢の人間に向けて発するのは止めた方が良いんじゃないかと…(汗)


余談ですが…ニュースやワイドショーで
「近隣の住民」や「関係者」の方が
モザイクやボイスチェンジャーなどで加工された映像で登場されますけど
アレって、ほとんどの一般視聴者の方にとっては、加工の有無に関わらず
おそらく、一生お会いすることのない相手でしょうし

また、他の「近隣の住民」や「関係者」の方がご覧になれば
加工の有無に関わらず、どこのどなたか判っちゃうような気が…?(苦笑)
まあ、今は個人情報管理に厳しいご時世だし
ネット上に永久保存されたりするのもコワイですもんねぇ…
コメント
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