ヨハン・シュトラウスⅡ『こうもり』(河内長野市マイタウンオペラvol.14、2015年)
ワルツの王ヨハン・シュトラウスⅡが作曲した喜歌劇(オペレッタ)『こうもり』を観てきた。最高に楽しい、素晴らしい上演だった。配役もドンピシャ、日本語上演も、随所にアドリブのようなセリフが入っていて、東京では決してできない、まさに大阪版『こうもり』だった。
序曲はよく演奏会などでも単独で演奏されるほど有名なモチーフがてんこ盛りのオーケストラ曲で、これだけで、ああ知ってると思わせる。
第一幕は、かつてアイゼンシュタインにからかわれてみっともない姿を町中に晒してしまったファルケ(つまりこうもりとアダ名されている人)が、復讐のために(と言ったら少々怖い感じになるが、遊びのつもりで)アイゼンシュタインを嵌めてやろうと企む。訴訟に負けて、次の日から刑務所入りするのだが、名前を変えてオルロフスキー殿下(オフロスキー?とわざと言い間違えるのも傑作)の主催する舞踏会に出かけていく。夫がいなくなったので、妻のロザリンデも仮面をつけて舞踏会へ。おまけに女中のアデーレも奥様のドレスを失敬して友人のイーダとともに舞踏会へ。唯一、ロザリンデの愛人のアルフレードは、アイゼンシュタインと間違われて、刑務所入り。
第二幕は、舞踏会。市民オペラなので、ここで市民合唱団の人たち(多くはもう相当の老人たちばかり、しかも男性と女性の比率が1対2くらいなので、男性は両手に花状態)が多数登場するし、特別に近所の高校のハンドベル演奏あり、これまた近所の創美バレエスクールのチャルダーシュのダンスありで賑やか。仮面をつけた謎の美女(アイゼンシュタインの妻)に首ったけになったアイゼンシュタイン、刑務所所長のフランクはアデーレといい仲に。
第三幕冒頭は、留守番を頼まれた刑務所看守のフロッシュの独演会が傑作。これは通常どの程度の時間を取るのかしらないが、はまり役の山中雅博の独壇場で30分を一気に。めちゃめちゃ気取っているのに、大阪っぽい清原邦仁のアルフレードとフロッシュのやりとりも面白いし、刑務所所長のフランクとアイゼンシュタインとのやりとりも日本語上演ならではの言葉遊びで観客を沸かせた。
こんな楽しいオペラは初めてだった。大阪のオペラ人に拍手喝采!河内長野市のようなそれほど大きくもない町の市民オペラで資金的にも大変だろうけど、ぜひ続けて欲しい。

序曲はよく演奏会などでも単独で演奏されるほど有名なモチーフがてんこ盛りのオーケストラ曲で、これだけで、ああ知ってると思わせる。
第一幕は、かつてアイゼンシュタインにからかわれてみっともない姿を町中に晒してしまったファルケ(つまりこうもりとアダ名されている人)が、復讐のために(と言ったら少々怖い感じになるが、遊びのつもりで)アイゼンシュタインを嵌めてやろうと企む。訴訟に負けて、次の日から刑務所入りするのだが、名前を変えてオルロフスキー殿下(オフロスキー?とわざと言い間違えるのも傑作)の主催する舞踏会に出かけていく。夫がいなくなったので、妻のロザリンデも仮面をつけて舞踏会へ。おまけに女中のアデーレも奥様のドレスを失敬して友人のイーダとともに舞踏会へ。唯一、ロザリンデの愛人のアルフレードは、アイゼンシュタインと間違われて、刑務所入り。
第二幕は、舞踏会。市民オペラなので、ここで市民合唱団の人たち(多くはもう相当の老人たちばかり、しかも男性と女性の比率が1対2くらいなので、男性は両手に花状態)が多数登場するし、特別に近所の高校のハンドベル演奏あり、これまた近所の創美バレエスクールのチャルダーシュのダンスありで賑やか。仮面をつけた謎の美女(アイゼンシュタインの妻)に首ったけになったアイゼンシュタイン、刑務所所長のフランクはアデーレといい仲に。
第三幕冒頭は、留守番を頼まれた刑務所看守のフロッシュの独演会が傑作。これは通常どの程度の時間を取るのかしらないが、はまり役の山中雅博の独壇場で30分を一気に。めちゃめちゃ気取っているのに、大阪っぽい清原邦仁のアルフレードとフロッシュのやりとりも面白いし、刑務所所長のフランクとアイゼンシュタインとのやりとりも日本語上演ならではの言葉遊びで観客を沸かせた。
こんな楽しいオペラは初めてだった。大阪のオペラ人に拍手喝采!河内長野市のようなそれほど大きくもない町の市民オペラで資金的にも大変だろうけど、ぜひ続けて欲しい。