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仏教ライフを考える西原祐治のブログです

ニッポンの数字 ――「危機」と「希望」を考える

2024年05月18日 | 日記
『ニッポンの数字 ――「危機」と「希望」を考える』(ちくまプリマー新書・2024/2/88・眞淳平著)


「自殺」の多い社会
 日本では、「自殺」が大きな問題となっています。
 国内では22年、2万1881人が、自ら命を絶ちました。これは同年の、日本人の死囚の10位「皿管性及び詳細不明の認知症」2万4360人と大きく変わらない数字です。うち、男性は1万4746人、女性は7135人でした。
 自殺者数の推移を見ると、第2次世界大戦の終結(1945年)以降、最多は03年の3万4427人。これ以降、概ね減少傾向が続いています。
 とは言え、世界各国との比較では、日本のこの数字は大きな水準です。WHO(世界保健機関)によれば、日本の19年の、人口10万人当たり自殺死亡者数は15・3人。G7(先進7か国。日米英独仏伊加)の中で、米国(16.1人)に次ぐ2番目。もっとも少ないイタリア6・9人)の2倍以上、に上っています。世界の中では、データのある188か国・地域中、多い方から28番目です。この数字が日本よりも多い国は、アジアやアフリカなどの低所得国が多く、先進国では、韓国(28・6人)、リトアニア(26・1人)、ラトビア(20・1人)、スロベニア(19・8人)、ベルギー(8・3人)、ハンガリー(16.7人)、米国(16・1人)の七ヶ国だけです。
22年の自殺者の年代は、20代~80代以上のそれぞれで、2000人台~4000人強。 20代2483人、50代4093人(年代別では最多)という状況にも心が痛みますが、80代以上が2490人、自ら命を絶っているごとには、この国の闇を見る思いです。
 自殺の理由(複数あり)は上から、健康問題(1万2774人。難病、体の痛み、うつ痼などの精神疾患等)、家庭問題(4775人)、経済・生活問題(4697人)、勤務問題(2968人)。この4要因がほとんどを占めています。(つづく)
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