超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

鋼鉄の華っ柱 5巻/西森博之

2012-01-18 22:07:13 | 漫画(新作)






西森博之「鋼鉄の華っ柱」5巻。





うーん相変わらず面白いですね(笑)。真道が真道過ぎて困る。
やってることは人を利用して自分の好印象を演出し、成り上がってるのにも関わらず
不思議と不快感がないのは
きっとやられた側がその後生き生きしてるっていうか
それで完全には不幸にしないところかな。
救いっていうか
フォローをちゃんと与えてやる的な。これぞ正に紳士ですよね。正直惚れるに値する男だと思う。
客観的に考えれば卑怯だし最低な部分もあるのに、最終的には格好良く映る男真道。
西森作品の主人公の中でも特異だと感じるのと同時に、
ここへ来て異なるアプローチっていうのは長年の読者的にも面白いッス。
もっともっと描いて欲しいし、早く続きが読みたい!そう思わせるには十分の新刊でした。
実は前回の展開もよく覚えてたので、その意味でも割と熱入れて読めたかも。
そんな引きの上手さも相変わらずですね。
今度はモンスターチャイルドが襲来、って事で実際どうなるのかな?何にせよ一本調子じゃないのは歓迎。
どことなく真道に似た頭の回転の速さと狡猾さを感じますが・・・(笑)。
直接対決も見てみたいのう。

毎回書いてて毎回思うんですけど、正直ベテランの絵柄じゃないですよねー。
書けば書くほど最先端になっていく絵柄の妙は一体なんなのか。
これは本当に不思議です。
常に打ち立ての蕎麦を食ってるような感覚。
クセに関しても段々抜けつつあると思うから間口も広くなってると思うし
何より真道のゾクゾクする格好良さは半端ないですよ。
かの渡久地東亜の再来的な。
そこからたまに覗かせる人間らしさもまたツボで。気が付けば良キャラ多くなってきているその手腕も見事です。
最近なかったタイプの作品でもあるので毎回新鮮な気持ちで読めるのは得なのかも。

しかし、サラダボーイが漬物になったのは流石に笑わざるを得なかった(笑)。
その癖敢えて公衆の面前で彼を励まして印象爆上げと、
こりゃ色々な意味でおいしい所攫いすぎだろって。
面白いけど、意図とか結果を考えるとちょっと怖くもありますよね。でもこういう尖った主人公は貴重だと思う。
夏野のがむしゃらな性格も割と好きだし、取り巻きの方々も大分キャラが立って来て
どんどん展開が広がっていくのにもまた期待ですかね。
懐柔されまくってる従業員の方々にもまた笑ったけど、結果的には真道の方が付いてく価値はあるでしょうね。
そう思わせるキャラ造詣にもまた拍手ものな5巻目でした。スカッとした。




次の巻では、許婚が登場?これはこれでまた面白そうだな(笑)。
本格的に加速していくのにも期待したいッス。そして真道の行動からは目が離せない!



あの夏で待ってる 第2話「先輩といっしょ・・・」 感想

2012-01-18 02:44:11 | アニメ






最優先事項で!




懐かしの名セリフ頂きました~(笑)。いやはや思わず反応しちゃったぜよ。
あの頃は私もまだ学生だった・・・のは置いといて
やっぱりこの空気感は好きですね。
「おねティ」+「あの花」の方程式は今回も健在でサービス展開と共に切なさも十分に感じ取れて
惹き込まれるには十分の良回でした。よく考えたらみずほ先生とじんたんって組み合わせは意外かも(違
でも個人的にはあのジゴロくんの「バカは俺だ」って発言が意外性あって面白かったですね~
この辺はあの花スピリットを忠実に受け継いでる感じかな。
誰もが誰をも思って
その実報われない恋ばかりで。
それはリアリティがあるけどその分見てて儚い
けどその儚さが気持ち良い、っていう。センチメンタリズムも盛り込んだラブコメは個人的に大好物なので。

先輩はきっとどれだけ好かれても受け入れる事は現時点ではないのかな、と。
おおよそ他の星の人間っていうのと死なせた罪悪感だとかそんな気持ちが関係しているんだろうけど
正直一番お似合いなのはこの二人だよな。どう考えても。
作り出す空気感は
正に夫婦みたいなそれと同じで
観てるだけでも微笑ましい関係性の描写の上手さは流石
それでも現時点では結ばれないんだろう、と思える距離感の描写も流石。
一話でキャラの魅力が提示されましたが、今回は展開の魅力が提示された感じだったかな。
少年少女の甘酸っぱい青春模様を想像するだけで楽しい
役者は十分に揃ってると思うのでこれからの加速具合にもまた期待ですよね。

しかし最初からここまで負けが確定してるヒロインもまた珍しいな。谷川さん。
もう早くも二人の世界が出来上がっちゃってる所為か
二話の時点で安定の振られ側っぷり
そのいじらしさに思わず頑張れって気持ちも沸きましたが
こういうキャラは失恋してこそ華なので、どうせなら潔い散りっぷりをみたい気持ちも正直あるかな。
描写によってはカタルシスが凄そうなのでね。どうなるかは未知数ですけど
既にこの段階でもある程度の切なさは感じるので
割と望んだ展開をしっかりと補給出来るアニメには仕上がりそうですね。基本安心して視聴出来るアニメかと。





「行きたい場所」・・・そこにどんな想いが込められるのかは定かではないですが
その辺の真意含めて楽しく観て行けそうなタイトルです。やっぱりラブコメには夏が似合うね。




ちはやふる 第15話「つらぬきとめぬたまそちりける」 感想

2012-01-18 01:45:05 | アニメ





あの日の君は少年だった。




目が眩むほどにピカピカのストーリーですね。
まるでメロディック・パンクを聴いてるかのような爽快感!
ここまで心がきれいな子達を眺めてると
自分は一体・・・?と首を傾げたくなるから困る(笑)。いやはや先週と言い今週と言い非常に面白かった。
やっぱり試合描写が丁寧だと引き込まれるなあ。それでもってあの雄大なBGMも反則レベルで。

少年は男だけじゃないんですよね。
女子にだって少年の心はあるし
男子にだって少女の心はある。そんな千早の少年性が垣間見れた今回
最後まで勝つ気だったからこそ流れた涙。その涙はとても美しく、前を向いている。
一方で太一は涙を必死に堪えた。
まだ自分は涙を流すほど打ち込んでいる訳じゃないから、
本気で打ち込んで
本気で勝った時や負けた時の為にとっておく
それもまた彼らしい考え方ですよね。
でも、共通してるのはお互い前を向いている、って事実で。

気が付けば部員のみんなも段々良い顔になってきてるねえ。誰もが誰も真剣で
相手思いで
そのたっぷりのピュアネスに感銘を受けつつ、
他人の痛みを感じれるようになった彼らの表情にこっちまでグッと来ちゃうのがこの話の凄いところ。
準優勝が一番辛い、あと一歩が届かないって言う苦しみ。それは私生活でも感じますよね。
いつか勝ちを手に出来るように、涙はその時まで取っておく。
涙をきちんと流せるまで必死に打ち込むって思想は本当にポジティブでいいな。
酸いも甘いもあるけど結果的には観てて前向きになれるアニメじゃないかな、って個人的には思いました。
特に男は本気で観といた方がいいと思うぞ!逆にね。



ストイックであることの美しさが描かれてるのは素晴らしいな、と。
そんで新の決意にもまた感動したお話でした。みんなキラキラしてて真面目に感化されてるのが面白い
そういうキャラの素直さも魅力の一つなんだろうな。いやはや有意義なシリーズでした。