超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

神はサイコロを振らない 1~2巻/竹内元紀

2010-11-21 21:33:51 | 漫画(新作)




竹内元紀「神はサイコロを振らない」1~2巻読了。

特に理由もなく積読状態にしてたんですけど。ファンなのに。





で、率直な感想としてはですね・・・
まず面白い!
そして新しい!
久米田康治の「太陽の戦士ポカポカ」の成功例って感じですかねえ。ちょっと違うか。
そもそも内容は良いと思うけど売り上げはイマイチだと思うしね。
そこが残念ではあるんだけど。
氏家ト全の漫画がアニメに出来る今、竹内センセの漫画もアニメにしてはどうだろうか?
意外と受けると思うけどな。
そうでもないかな・・。

基本的にいつもの下ネタ繰り出しギャグ路線なのは変わらず、
しかしこの作品は今までと違って、一つの軸があって。
父親が神に願ってしまった所為で子供のまま成長が止まってしまった奏羽が、元に戻るために奮闘、って感じの。
ネタバレは避けますが、つーか
ネタバレって言っても発売から半年経ってるのにそういうのもアレですが
それが最後、行き着くとこまで行き着くんですよね。
願いが叶ったか叶わなかったかは実際読んでもらうとして、きちんとキレイなオチが付いて終わるわけです。

大体竹内元紀の漫画って、最後適当に終わるパターンが多かったので
こういう作品も描けるようになったのか!って感心してしまいました。ってちょっと偉そうな言い方ですけど。

下ネタギャグ漫画の一つですが、
そういう超くだらねーギャグと、一応のストーリー展開を両立させてるので
読み応えとしてはちょっと変わってるよな、って印象なんですけど
そういう風変わりな作品を読みたい人は是非。
もちろん久米田康治木多康昭氏家ト全、あの辺の下ネタ系漫画が好きだった人も是非!
 相変わらず竹内元紀のギャグには脱力感があって、良いです。個人的に好み。


最後にキャラ的な事を言うと奏羽は普通に可愛かったですね。
主人公でツッコミ役って何気に珍しいな。
男キャラはいつもの通りバカばっかでしたが
何気にサブキャラの姉小路さんのキャラは新鮮だったと思う。露出激しいのにまとも、っていう。
それもある意味どうなのかなって気もするけどね(笑)。
 最初の頃は微妙じゃん?って思ってたキャラも最後の方になると不思議と愛着が沸いていて。
逆に初見でインパクト大だったミカゲはどんどんと単なる補佐役になってたというか
隅っこの方でたまに顔出すみたいな・・・
食われてしまっていた感じでしたね(笑)。なんでああなったんだろ、と思いつつ
でも別に他に面白いキャラいるからいっか、みたいな。
ボスがああいう外見だったのは本当予想通りだったけど、作中で適当な事をネタにしてるからそれも良し。
気が付けばナイスキャラの連発だったので
2巻で終わってしまったのは惜しいと言えば惜しいですね。もうちょっと見ていたかったかな。

とはいえ、冗長な部分は一切なく、手軽に読める作品としてきれいにまとまっている、
無理くり終わらせた感とかも全くなかったので
これはこれで完成してていいんじゃないかと。
なんかさっぱりした気持ちだった。




しかし竹内センセの考えるポエムとか小説は今作でも絶好調でしたな。
ヘタウマ、って感じの絵柄も個人的にめっちゃ好き。 次に何描くかも気になるところです。
また日常グダグダ系に戻るのかな。
チカちゃんはまだ続いてるけど。