この数日、ASPARAGUSの「MONT BLANC」を何気にずっと聴いてました。
今や数少ない自分が聴くパンク/メロコア系のバンド・・・なんですけど
これ単純にロックアルバムとしても全然聴けるなっていうか
ジャンル自体そもそも関係ないなっていうか。
聴き心地抜群、な訳です。
パンキッシュな即効性も、ロック特有のどっしりとした音の厚みもあって。年代が上の人でも
しっかりと楽しんで聴けるパンク/メロコアって感じがします。
だからこそ色々な人が聴けば良いと思う訳ですが。
人を選ぶ要素があんまないなっていう。
英詩くらいかな。
改めて何回も聴いてると、まず何回聴いても飽きないっていうのがあって。
一曲一曲がしっかりと作られている。
それに加えてやっぱ基本的な演奏力が高いって感じます。
ベテランならではの安定感。
に、加え楽曲の展開だったりメロが面白くて、結構イレギュラーな構成の楽曲もあったりして
その意味でも繰り返して聴く事が面白いアルバムでもある。
どの曲も凝ってるとは言え
純粋にポップだと思うし、ロック的にグッと来る部分もあるしで、
聴けば単純に良い気分になるし、気持ち上がるしって事で
一言でド真ん中、的な。
いつ聴いても外れなし。ってくらい粒揃いの作品ですね。
それで、この中に2曲ほど特に素晴らしいなあって思う曲がありまして
それ書きたいが為にこのレビュー書いた、ってのもあるんですけど
一曲は「JERK」って曲。
めちゃめちゃ刺激的で、ロックの暴力的な部分が目立つ名曲です。
「お前はゴミみたいな物ばかりしっかり抱えすぎて
大事な物をボロボロと落としていっている事にまったく気がついていない」
ほぼ攻撃性しかない歌詞で
いきなり俺の目の前から消えろ、だの俺をイライラさせるな、だの
痛快なフレーズのオンパレードなんですが
こういう苛立ちを素直に吐き出した曲って意外と少なくて
その意味では非常に人間らしい、純粋な曲です。自然的に生まれる怒り、っていう。
この曲は、リリースから3年経った今でもコンスタントに聴く位好きですね。燃えるし。
もう一曲は「HONESTY」って曲。
タイトルでビリー・ジョエルの曲を思わず髣髴とさせますが(そういやNICOTINEがカバーしてたな)
こっちはこっちで
ポップ・ロックの決定版といいますか
どのパートのフレーズもおいしく、かつ決まってる部分の気持ち良さが尋常じゃない、
名曲って形容詞がよく似合う曲になっていて。
歌声の柔らかさも好きですね。
ちょうどこれからの季節に合いそうです。数年前よくこの曲冬に聴いてたなって思い出しました。
今年の冬も聴きそう。
熱量はたっぷり入れ込みながらも、引く時は引き、技巧的な部分もしっかり見せる。
そういった懐の深い部分がいちいちツボ、って感じのアルバムです。
最近こういう系統聴いてない人もどうぞ、って事で。
ちなみに現在のところこれが最新作ですね、彼らの。来年は何か出るのかなー。