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日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

アニメーションフェスティバルいろいろ-その① 海外とイタリアのアニメーションフェスティバル

2025年05月08日 | アニメーション・漫画
アニメーションフェスティバルいろいろ-その① 海外の有名なアニメーションフェスティバル /Festival dei cartoni animati - ① all'estero

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まだ慣れていない為両方にアップします

アニメがテーマのプライベートレッスンで アニメーションフェスティバルについても話すことにしました😊

Prendendo le lezione private in tema degli animazioni, parlo anche dei festival dei cartoni animati...
  1. 世界の4大アニメーションフェスティバル

フランスの アヌシー国際アニメーション映画祭 / Festival International du Film d'Animation d'Annecy    (1960~)

クロアチア(croazia) の ザグレブ国際アニメーション映画祭 / Svjetski festival animiranog filma Animafest Zagreb  (1972~)

カナダのオタワ国際アニメーション映画祭/Ottawa International Animation Festival / OIAF  (1976~)

日本の広島国際アニメーションフェスティバル / International Animation Festival Hiroshima) (1985~2020で終了し別開催)


1.まずはアヌシー:

アヌシー国際アニメーション映画祭(Festival International du Film d'Animation d'Annecy)1960年 カンヌ国際映画祭からアニメーション部門を独立させる(indipendente)形で創設され  アニメーション映画祭としては世界で最も長い歴史を持つ国際映画祭

短編作品や長編映画  テレビシリーズなど多彩な作品が上映され  国際見本市や企画マーケット カンファレンス ワークショップなど アニメーションに関するあらゆるイベントが実施される世界最大規模のアニメーション国際見本市であるMIFA(Marché international du film d'animation)が併設される
2016年度には世界68カ国から約1200社の企業が参加・出展した

最高賞はグランプリに相当するクリスタル賞  2017年度の応募作品数は 世界95か国より計2,850作品

日本:  紅の豚(Porco rosso)  平成狸(cane procione)合戦ぽんぽこ(Ponpoko, la guerra dei tanuki del periodo Heisei)   窓際のトットちゃん(Totto-Chan: The Little Girl at the Window)

1993年のアヌシー国際アニメーション映画祭で「紅の豚」が日本初の長編部門グランプリを受賞。

イタリア・フランス作品:  リンダはチキンがたべたい!( Linda e il pollo) は こちら



『巨大化(gigantesco)するアヌシー国際アニメーション映画祭 世界から作品と情報集まるも、大き過ぎる課題も』 (2024.7.10/アニメ・ジャーナル記事) は こちら

抜粋:   
2024年6月 期間中の延べ入場者数は12万5000人 こうした巨大化は一部で批判も集め始めている 通訳がつかなくなり フランスの映画祭なのに英語でトークがスタートする等 参加者がそれだけグローバル化している
2024年のアヌシーで目を惹いたのはアジア勢の参加が目立ったことだ 中国 香港 台湾 フィリピン マレーシア ASEAN等のアジアの国々が制作の一部を受託してきた(lavoro in oppalto)時代は終わり 安定して自国企画(progetto originale)の映画やテレビシリーズを目指せるようになっていることだ
そうしたアジアの国々には 日本のアニメの影響を受けた作品も少なからずある

Site officiel du Festival et du Marché international du film d'animation d'Annecy (公式サイト)は こちら

   *       *       *

2. 次はザクレブ:

ザグレブ国際アニメーション映画祭/Svjetski festival animiranog filma Animafest Zagreb 

毎年6月にクロアチア(Croazia)のザグレブで開催されるアニメーションを専門に扱う国際映画祭

1972年クロアチアの首都ザグレブにて設立 受賞国は主にヨーロッパ 1984年には手塚治虫の実験アニメ「ジャンピング」が 2004年には「頭山」(山村浩二監督)が 2020年には「Just a Guy」(原翔子監督)がそれぞれ短編部門でグランプリを受賞
 
公式サイトは こちら

   *       *       *

3. 次はオタワ:

オタワ国際アニメーションフェスティバル/Ottawa International Animation Festival (OIAF)
 

1976年から毎年9月にカナダの首都オタワで開催される北米最大級(nortamericano)のアニメーション・フェスティバル。国際アニメーション映画協会(International Animated Film Association)公認の国際映画祭。

公式サイトは こちら 

受賞作/カナダ: 木を植えた男 (L'uomo che piantava gli alberi) 

オタワ国際アニメーション映画祭で日本からは 2007年に「カフカ 田舎医者」(山村浩二監督) 2015年に「帽子をかぶった小さな人々」(二瓶紗束奈監督)がグランプリを受賞。長編部門では2017年に「夜は短し歩けよ乙女」(湯浅政明監督)が 2019年に「音楽」(岩井澤健治監督)でグランプリを受賞。

世界4大アニメーション映画祭の日本の地位って!?オタワ国際アニメーション映画祭:ぐるっと!世界の映画祭|シネマトゥデイ  (2019.12) は こちら

抜粋:  監督インタビュー「メインは短編コンペティション部門で学生や自主制作している人たちが中心。そういう人たちがこうした映画祭で出会い刺激を受け合う(dare impulso)。成長の場としての意義を感じた」上映会場には日本のアニメ好きや学生など若い観客が多かった。
OIAF宿泊のみ招待で渡航費は自費  海外映画祭出品支援事業が海外映画祭出品に伴う外国語字幕制作や参加時の海外渡航費を支援する
 
         *       *       *

4. そして広島:

  1. 広島国際アニメーションフェスティバル(広島フェス)  International Animation Festival Hiroshima
アーカイブは こちら


1985年第1回  隔年で8月に開催   2020年コロナ禍によるオンライン開催を最後に終了 

特色:  カテゴリー分けがなく  ベテラン作家の力作を押しのけて(spingendolo da parte)学生作家の作品が受賞することもあった  審査員は入れ替え制
35年経つが マニアックな(maniaco)プログラムが増えすぎていた 

日本アニメ史 (津堅 信之著)より抜粋:
第7章 5. 広島国際アニメーションフェスティバル

1985年に始まった広島国際アニメーションフェスティバルは 30年以上にわたって 自主制作のアート系短編アニメーション作家にとっての登竜門(porta del successo)だった
商業制作ではない自主制作アニメーション作家は世界各国にいる。草月アートセンター、サークル活動や上映会の延長線上に広島フェスがある。主催には広島市が入り、原爆投下40周年を機にしたものだ。

第1回大会では手塚治虫「おんぼろフィルム」がグランプリ。広島フェスは海外の最新事情を紹介する場であり、数百本もの国内外の短編アニメーションが上映されたが、商業アニメとの距離感は払しょくできず、一部の常連たちで固まってしまった。広島市民への浸透も不十分で2020年に終了。

伝統になるべき時期にきた ―広島国際アニメーションフェスティバルを観覧して-前編- 2018/9.3 は こちら

抜粋:  今回はグランプリを競うコンペティション部門に日本人作家の作品が事実上1本も入らずテンションが下がった   3,000本近い応募作品の選考方法に興味があった
広島フェス選考審査では「作品の作者名や制作国を明かさず上映し審査する」ことが言われ  それを「売り」にしてきた  
先入観なく作品と向き合い審査するという主旨だが本当に可能なのか

「全応募作品のうち約1.5%はほとんど全員一致で「入選枠」に入り 約93%はほとんど全員一致で「選外枠」に入り  そして残りの5.5%が慎重な熱のこもった話し合いにかけられます」(選考委員長) 
映画祭での上映時間枠に限りがあるため「5.5%」の半分以下しか入選枠に入れられない。毎回「なぜこれがコンペに入ったの?」という作品が何本かあった  

人間の様態や「絆(legame)」 また「移民(immigranti)」をテーマにした作品も複数入った 
2014年の第15回大会で 初めて日本人作家の入選がゼロだったコンペでは「戦争(guerra)」を題材とした作品が目立った 第一次世界大戦100周年にあたりヨーロッパ各地域で大戦をテーマにした作品制作が多く いずれも日本人が切実感をもって取り上げにくいテーマである

「広島」の役割:
かつて広島フェスは「4大アニメーション映画祭」のひとつであり 特に日本国内では唯一のアニメーション専門の国際映画祭として長くその存在感を維持してきた
しかしここ数年 新千歳 TAFFなどが立ち上がり独自色を放っている 中での広島の役割は もはや「伝統」の維持にあるように思う

初参加の第2回大会(1987年)はY・ノルシュテイン、B・ボツェット、P・ドリエッセン、特偉そして手塚治虫など おそらく過去最高のビッグネームが集った
2008年の第12回大会 生誕80周年だった手塚治虫の回顧上映 杉井ギサブロー 出崎統 富野由悠季 りんたろう 高橋良輔という虫プロ出身監督5人が集まってのトークイベントという 商業アニメ界との距離を保ってきた広島フェスとしては信じられない光景を目の当たりにできた こういう「むかし話」ができている時点で広島はもはや「伝統」なのである

      *       *       *

広島国際アニメーションフェスティバルの終了を受けて2022年8月に第1回開催されたのが
  1. ひろしまアニメーションシーズン(アニシズ) HIROSHIMA ANIMATION SEASON
 
 アニシズ

ひろしまアニメーションシーズン2024 | ひろしま国際平和文化祭 | HIROSHIMA FESTIVAL

特色: 音楽イベントを主体としてマンガ、ゲームなど「メディア芸術」を多く加え、その中にアニメーションを入れる。
「世界4大アニメフェス」の一角ではなくなり、「ひろしま国際平和文化祭」の1企画となった。86の国・地域から2149本の応募。来場者数はコロナ禍の影響もあり約4割減の延べ約1万9千人。審査員は固定
 
     *       *       *

海外でやってる日本のアニメイベント開催時期まとめ【2023年版】は こちら 

ジェトロ、全米最大のアニメイベント「Anime Expo 2024」で大型施策  40万人 は こちら

アメリカで有名なのは 
Anime Expoですね  (ロスで開催)

世界のアニメ・マンガイベント事情(2020&2021) | 海外プレスリリース配信 Global PR Wire は こちら 


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ちなみに 例年フランスで開催されているJapan Expo は 今年はEXPO2025(大阪万博)で2日間開催されたそうです

その② イタリアに続く...


写真:  アヌシ―のアニメフェスティバル


 


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