どこ吹く風

旅のことを主に書く。

氷河急行 Glacier Express

2005年08月07日 21時34分53秒 | 旅-スイス
 St.MoritzからZermattへはGracier Express に乗った。15,6両編成の列車でパノラマ車両に1等、食堂車がある。私たちは2等でした。Pontresina(ポントレジーナ)の駅で同行の先輩方と別れて妻との二人旅になった。Samedan(サメダン)で列車に乗り込む。
指定券を購入してあるので席の心配は無い、荷物を置くスペースはSt.Moritzからの客のスーツケースやリュックで満杯状態、席を探しながら見た座敷も満席だった。

 私たちの席は喫煙席で他の旅行者が坐っていたが、婉曲に移動してもらった。韓国人で品の良い父親と学生らしい息子、男二人連れの観光は珍しい。挨拶をしたら父親は日本語ができた。暫らくするとビールを取り出して飲み始めた。私が冗談めかして良いなイイナと言うと1本差し出したのでありがたく頂戴した、カンパ~イ。

 St.MoritzとAndelmatt(アンデルマット)間は来るときに通ったルートなので、撮り損ねた写真ポイントを思い出しながら右に左にと移動しながら景色を楽しむ。絵葉書やガイドブックに載っているランドヴァッサー橋も前もって準備して構えることが出来た。韓国の若者にこっちこっちと手招きしてビューポイントを知らせたりした。

 列車はドンドン下って行く、暑くなってきた。冷房設備が無いので窓を開ける。ガラス窓は上から下に押し下げる方式で日本の上げるのとは違う。今では窓を開けて走る汽車は日本には無いだろうけど。

 Thusis トゥジイスの駅を通過するときホームで面白い彫刻がチラッと見えた。駅のベンチに腰掛けた少女の像である。スーツケースを横において佇んでいる様子を彫ったものだった。確かにそのように見えた。この次はしっかり写真を撮るぞ。
昼食時間になると車掌が予約した人たちを食堂車に案内する。食堂車での食事も一つのウリなので飛込みでの食事はムリなようだ。私たちはパンやチーズ・ジャム果物で済ます。ホテルでの朝食時に昼のためにコッソリ持ち出したものであり、また、駅のキオスク、街のCoopと書かれたスーパーで仕入れたものである。

 下りていくと牧草の色が濃くなってきた、長さも長い。またトウモロコシや麦畑が出てきた。初めて見る畑にスイスにも畑があるのだとの妙な安心感を覚えた。川の断崖の上のお城もヨーロッパの風景だ、当たり前の景色にも感動する。
急流下りのゴムボートも見える。

 
 280Km の道のりを8時間で走るので急行とはいえスピードの事では無いようだ。乗換無しで行けるという意味に解した方がいい。車両もこれまでに乗った普通車両と変わらない。スイスは鉄道会社が乱立しているので連結している車両も幾つかの会社のものがあるようだ。
窓の下にある小さなテーブルに描かれた路線図もその会社の分しか表示されていない。つまり途中までの分だけである。まあこの辺りは大らかということか。
 8時間の旅も席に坐っていたのは短くて、あちらこちらをウロチョロしていた。指定席も要らなかったかも・・・(笑)

写真は車窓からの一こま