どこ吹く風

旅のことを主に書く。

Kleine Matterhorn

2005年08月10日 16時30分26秒 | 旅-スイス
 夜明け前に目が覚めた。窓から見ると山頂に雲がかかっているが、まあまあの天候だ。朝の散歩で尾根筋を少し登る。小さな雪渓があるのでわざわざ踏んで登る。Monte Rosaモンテローザの頭だけが見えてきた。暫らく経つと雲に色がついてMatterhornの東面が輝き始めた。
この分なら天気も何とかなりそうだとと半分願望の篭った予報を立てた。ホテルの満足いく朝食を心行くまで食べて、Zermattまで降りる。ロープウェイ、ケーブルカー、リフトの区別がつかないが、ガイドブックによれば「Kline Matterhorn や Schwarzee 行きゴンドラリフト駅」とあるので、あの乗り物はゴンドラリフトと言うのだろう。別のガイドブックにはロープウェイと記されているのもある。どちらでも良いのだろう。

 シュルーマッテン・リフト乗り場からクライネマッターホルンを目指す。坐っているだけだから目指すというのは大袈裟ではある。山に向かって坐るべきか、谷側を見ながら登るべきか迷う。結局まえ後それに横をキョロキョロする。同乗者は自転車を積んできた。下のほうに見える道を下るのだろう。それも楽しそうだ。

 シュワルツゼーでの乗り継ぎは少し離れているので歩く。ピーク目指してゴンドラ・ケーブルと乗り換える。天候はあまり良くない。トンネル内の風は冷たい、ピークへのエレベーターに乗る前に雨具を着る。
展望台はガスッている、ガスの切れ目からブライトホルンが見え隠れしている。マッターホルンも時折り顔を見せるが全体像は見せない。粘れるだけ粘ってみようと腹を据える。このような天気のためだろう人出は少ない。チラッと見える山の斜面に人が豆粒のように見える。

そのうち降りだした、雨かと思いきや霰だった。思わずアラレだ~と急いで写真に納まった。止んだり降ったりしているうちに雪になった。久しぶりの雪だ、降っている雪は10数年ぶりだろう。楽しくなってきた、マッターホルンが見えない分は雪で楽しもうという気分だ。雪に夢中になっていると管理人らしき男が大声でなにやら喚いている。どうやら展望台は封鎖のようだ。エレベーター前に集められて順番に降ろされた。その前に写真をと吹雪の中での記念撮影をした。

 スキーや登山の出発口では戻って来た人でごった返していた。ガイドは連れ帰るとすぐ次のパーティのヘルプへ出て行く。雪のトレッキング参加者は全員完全な雪山スタイルで、10本爪(?)のアイゼンを装着している。完全装備が珍しかったので記念撮影をした。この季節に吹雪かれるなんて信じられない。アルプス登山の本・報告書に記載されているが実感として理解していなかった。
去年のメンヒ頂上を踏めなかったことが理解できた。

全員下山せよとのことらしい。しかし風が強くてケーブルカーは運行停止している。レストランは満席、ケーブルカーが動かないのは昼食時間なので止めているのではないか、会社の陰謀ではないのかと疑いたくなった。(笑)

そのうちケーブルも動き出して一路下山、シュワルツゼーでは雨になっている。
返す返すもザンネンだがこういう日もあるさ。

 雨のZermattに降りておみやげを買う。カウベルの大きなもの、ホンモノが欲しかったが見つけることが出来なかった。地図も欲しかったけど下の方が安いだろうと思いこれもパス。
Zermattでは見るべき場所も分からないので早々にホテルまで登った。事前の学習不足だった、ナンセイ。それにおみやげが重くて持ち歩く気がしなかった。
吹雪かれ、雨に降られたが何故か楽しい一日だった。