どこ吹く風

旅のことを主に書く。

ハイキング

2005年08月01日 13時54分54秒 | 旅-スイス
 スイスは鉄道、ケーブルカー、ローブウェイが発達していているので山歩きがスムーズに、ラクにできる。冬になるとリフトが動くので行動半径はなお広がるであろう。
前の日のBrigはガスっていたのはザンネンだった。午前中なら天候も安定しているのでSchilthornまで行くなら朝から登った方が良い。

 Grindelwaldへ移動する道すがらハイキングが予定されていた。Allmendhubelまでケーブルで登りGrutshalpまでのゆったりした道を歩いた。全体的にアップダウンの少ないトラバース気味の歩きで、Grutshalpの直前でわりに急な下りがあるというコースだった。

 Allmendhubl付近も展望が素晴らしく谷底の村からBreithornまで一望でき、もちろんアイガー、メンヒは目の前に聳えている。緩やかな丘陵地を歩く、上り下りは僅かで目は草花に。牧草地の花は飼料となるので摘んでも叱られないとのこと。道筋の岩に白赤白のペンキが見えるのは、ハイキングコースの印しでこのマークは初心者コースを示している。ルートの分岐点には案内表示板が設置されており、所要時間が記されている。

ハイカーが多く、歩くタノシミを満喫しているようだ。特に年配者が多いのが目立つ。両手にストックを持ってリュックを背負い景色を楽しむ様は、ヤマトはいざ知らず我がウチナー島ではあまり見かけない。
見かけないというのは正確ではなく私がハイキングのような歩きの楽しみ方をしていないので見かけない、というのが正しい。

遠くの方ではカウベルのカラ~ン、カラ~ンという音が聞こえ、目の前はお花畑、目を転じれば白い雪に覆われた峰々が連なっている。雪山、岩、草原、林、村、部分を見ても全体を見ても、どこを切り取っても絵になる風景だ。写真と同じだ、絵と同じだ、絵本・童話の世界だ。

ところどころに柵があり、人間は通れるが牛は抜け出せない工夫された箇所がある。また崖っぷちにロープが張られている箇所もある。ルートから外れているいるのにと不思議に思ったが、設置した理由は牛の保護のためということに気づき納得した。

牛のジャマにならないところを人間がお裾分けを頂いて楽しんでいるようだ。草原に杭が打たれてテープが張られルートが示されている所もあった。これは牧草が踏み荒らされるのを防ぐための方策のようだ。全て牛優先という感じがした。

このルート以外にFirstからBachalp湖まで。FirstからGr.Scheideggまで。
EngadinでMuotasMuraglからPontresinaまでの4箇所のハイキングを楽しんだ。全てのルートが下りだったので久しぶりの山歩きをする私でも、トレーニング不足の私でも平気だった。コース選定をした先輩の配慮によるものである。

その全てのコースともハイキングを楽しむ人々がいた。ご老人の一行が私たちが降りている急坂を登ってきた。脱帽です。いくらスイスでもあそこを登ろうとは思わない。林の中だが雷鳥の坂以上の傾斜があるところを一歩一歩登ってきた。グーテンモルゲン、グットモーニングとか言う挨拶をした。

ハイキングの途中マーモットとかいうリスの仲間が岩で日向ぼっこしている光景が見られた。鹿か山羊が顔を出す事もあった。。草花と動物心和むひと時だ。

ハイキングルートは無数にあるので体力にあわせて楽しめる。私たちは2~3時間程度だったので心底楽しみながら歩けた。