どこ吹く風

旅のことを主に書く。

トイレ

2006年08月28日 13時32分48秒 | モンブラン
 この下にトイレ、小便器の写真を載せた、向こうは便器・便座が高いので使いづらい。子供もいるだろうに何故あのように高い位置に取り付けるのだろうか。小便をするときは爪先立ちになり、便座に坐れば足がブラブラして安定が悪い。
用が足せないわけではないけど快適ではない。

 しかも有料トイレが多いので小銭を常に用意しておかねばならない、場所によって0.5フランであったり、0.25フランであったりするので二種類の硬貨を別のポケットに入れておいた。無人なので指定された硬貨以外では入れない、後進国はトイレ係がいるのでその面では進んでいると言えよう。(笑)

 ところで山の上はトイレの後始末はどのようにしているのだろうか。富士山のトイレ問題をTVで見たが、山肌に雪渓のようなトイレットペーパの川があった。気温が低くて分解せずに長年の積み重ねでまるで川の流れのように見えた。富士山でアレだから、氷河に囲まれたアルプスではどのような処理をしているのか気になった。
 南極では条約により焼却して灰を持ち出すとのこと。アルプスではロープウェイで持ち出しているのかな、そんな事は無いだろう。
ではどうする? 分からない。

 便器のデザインは随分違う、何処をどうすれば水が流れるのか戸惑うものもあった、あれこれボタンやらパネルを押して水が流れたらホッとする。汽車のトイレもボタンが並んでいて分かりづらい、去年はとうとう流さずに出たこともあった。

 ウォッシュレットは一度もお目にかからなかった。私たちが利用するような一般的な場所には設置していないということか。ウォッシュレットは寒冷地には向かないともいえる。あの寒さで尻に水が当たる事を考えただけでもヒョー寒い。
あちらこちらでトイレのお世話になったが、幸い下痢せずヨカッタ~。

写真:昨日の写真と入れ替えればよかった、シャモニの街を行進するバグパイプの楽団です。
シャモニのお祭り風景のひとコマ

振り返って

2006年08月27日 08時42分42秒 | モンブラン
 私たちは当初2週間程度を予定したが、結局JALのフライトの関係とどうせ行くのだからあっちも見たい、ここへも行きたいとスイスで15泊16日間の滞在となった。15日ならスイスパスの日数とピッタリだったが1日オーバーになるので初日はルチェルンまでの鉄道の正規料金を支払わざるを得なくなり、26フランも払ったので損した気分だった。(笑)

 スイスは小さな国で、乗換無しで行ける最長距離はチェルマット~サンモリッツ間の氷河急行だと思う、それが8時間。単線も多くてしかも山越えするときは機関車の入れ替え時間もあることを考えると大きさが分かるでしょう。交通網が整備されていてバスや船との連絡も良いので動き易い、またインターネットを通して必要な情報が手に入るので計画が立て易い。物価が高いという事を除けば旅行し易い国です。

 ベルナーオーバーランド、チェルマットそれにサンモリッツは去年も行ったが今年も行こう。あそこは何回行っても感動する風景があるだろうから。そこで1週間ほど居座ってもいい所だが、貧乏根性というのかせっかく行くのだからこの際何処も彼処も見てやろうとばかりに目いっぱい動き回ってしまった。
日程はフレキシブルに変更できるように行動を縛るホテルの予約は極力少なくした。7月中旬まではプレシーズンなので飛び込みでも宿は探せる。しかしその地の宿の候補は予めリストアップしておく方がいい。
 ティラノで女子学生から、ダヴォスの宿の情報が欲しいのでガイドブックを見せてくれと言われたことがある。その時近くいたブラブラ旅をしている若い男性が、駅前のホテルで100chfだったと話に加わってきた。彼女はガイドブックを読み、話しを聞きメモして汽車に乗った。
言葉のハンディがあるので下調べだけは充分にしてから出発した方がいい。

 交通費に関しては、スイスパスが絶対にお勧めです。複数人になるとセーバパスになって更に割引される。山岳鉄道を除く路線がその日にち分フリーになりバスや遊覧船も乗り放題になるのがいい。されに山岳鉄道やケーブルにロープウェイが半額になるのでお得です。もちろん割引されない会社もある。
 スイスでは改札口が無くキップを持たなくても入場できるし汽車に乗れる、しかも車掌がいない汽車もある。ただ無賃乗車がバレルと90フランの罰金が待っています。キップを買う時間が無かったという言い訳ができるほど言葉がしゃべれても許してくれるとは思えない。車内に目玉マークの警告書(らしきもの)が張られている。

 今回のスイスは満足のいく旅であった。
日程に沿って書いたので、これからは思いついたことを時々書きます。

写真は、シャモニの外れにあるグランモッテッツのケーブル駅のトイレ
一定量の小便が溜まるとサ~ッと渦巻状に水が流れ出した。流れ終わっても未だ小便を出し切れないときはどうなるのだろうと心配になった。(笑)

帰路へ

2006年08月25日 14時02分15秒 | モンブラン
 ディアボレッツアからチューリッヒへ行くのに数回汽車の乗換が必要になる。重いスーツケースはサンモリッツから空港駅へ送ってリュックだけの身軽さなので苦にならなかった。
クールまでは氷河急行でも見所の谷間を右に左に橋やトンネルさらにループ状に下りと絶景の連続である。窓の開く2等車なので窓を開けて風に当たりながらシャッターを切った。他に乗客はいるが景色がよく見えるように右の窓左の窓と移動する。谷にかかった石の橋でも特に有名はランドヴァッサー橋は危うくシャッターチャンスを逃すところだった。
 この渓谷から暫らくで「カバンを持ったおんな」の駅に着きます。今度は上手くシャッターを押すことが出来た。

 スイスは湖の風景が美しい所でもある。湖は多く何処へ行っても湖、湖畔、山が織り成す景色がまたいい。チューリッヒ湖を眺めながら走るうちにチューリッヒに着いた。
お土産を買っていないのでここで降りて調達する為に早めに出てきたのだ。予定した時間は2時間、駅を出て見回すとスーパーらしいものが見えたので道路を渡り入る。
お土産はチーズ。チョコレートを主体に人数分を仕入れる、ざっと10数Kg になる。私が小鳥のエサと呼んでいるシリアルも買う。

 30分で買い物を済ませたが、この荷物を持って市内見物する気がしないので空港行きの汽車に乗る、これでスイスともお別れだ。今回は都市地区を見ていない、去年も2時間のベルン見物だけだったのでスイスは山岳地方しか知らない。都市部も落ち着いた街並みで歴史を感じさせるので、この次は・・・と思う。

 先に送ってあったスーツケースを空港で受け取り、先ほど買ったオミヤゲを詰めた。搭乗手続きを済ませてたが、満席のようだ。
ブランド品の店を覗きながら歩いていると何やら騒がしい、見ると数名のお巡りさんが捕り物をしている、男が一人取り押さえられた。何がなんだか分からないがテロ云々よりも窃盗でしょう、という感じだった。

 残ったフランを使いきろうとビールを飲む、私は大を注文し飲み始めて気付いたが黒ビールもある、モノ欲しそうに見ながら黒ビールを注文したらよかったとブツブツ言うと、飲んだらいいでしょうとのお言葉、手のジョッキを飲み干しで黒ビールも飲んだ、美味しかった。
いい機嫌で飛行機に乗った。

 写真は、逮捕連行される男にしようか、ビール次の女の子にしようか、待合で見かけた美女にしようか迷ったが、結局スイス最後の日の写真だからとこれを選んだ。
いろんな旅行スタイルに合わせた車両を準備しているsbbに敬意を表します。

ディアボレッツア

2006年08月24日 09時05分55秒 | モンブラン
 ディアボレッツアのパンフレットにジャグジーの写真がある、実物はというとレストランの野外休憩所に展望の良いところに直系1.5メートルの風呂桶があり水が張られている。夕方それをバーナーで炊きお風呂にするのだ。ベルニナ三山と大氷河を見ながら風呂に浸かるのも気分が良かろう。あいにく水着を持っていなかったので入れなかった、露天風呂とは違って趣は全く無いのでそれほどザンネンには思わない。。

 雨が落ち雪がちらついた、でも夜中に月が出て星も薄っすらと見える。朝には晴れ間も出てご来光はバッチリ見ることができた。山はガスがとれてくっきりと見える。素晴らしい夜明けでスイス最後の日を飾ってくれた。
去年はホテルの直ぐとなりにあるMuntPers(3207m)まで登った。5時過ぎに上り始めて7時過ぎには戻ったのでホントに朝飯前の山登りだった。ハイキング感覚でガラ場を歩くだけの山だがピークに登るのは気持ちがいい。

 今日は始発のケーブルで降りねば飛行場で慌てることになるので山歩きはやめた。朝食は良くなかった。
ホテルの支払いは前日済ませているので食事を終えたら荷物を纏めて降りるだけだ。ロープウェイは昨日登るときにも一緒にだった日本人の若いカップルもいる、ベルニナディアボレッツアからハイキングするようだ。

 麓の駅で汽車が来るのを待っていると、車で旅行している地元の夫婦が犬と散歩している。犬に牧場出入り口のロープを飛び越させようとしているが、犬はくぐって通るだけ、見ていて可笑しかった。その夫婦が近づいてきたので少し話しをした。
スイスは物価が高いと言うと、そういう人もいるが中にはその価格で満足している人もいる、自分らはその中で適当に生活していて楽しんでいるというような事を言うていた。

 汽車の窓から眺めていると先ほどのカップルが歩いているのが見えたので、大声を出して手を振った。大勢の日本人がそれなりにスイスを楽しんでいる、物見遊山の観光とは違う楽しみ方をする時代になった。
かく言う私たちもツアーと同じ金額でこの日数楽しんだ部類です。

 ポントレッジーナまで乗り乗り換えてサメダンまで出てクール行きを待った。汽車は遅れ気味でクールからチューリッヒへの乗り継ぎ時間は6分しか無いのに10分遅れている。どうなる事かと思ったら待っていた、こういう配慮はありがたい。当然といえば当然だが乗って待っている乗客もそんなものだと思っているのだろう。

 クールからは大きな湖沿いにチューリッヒへ走った。二階建て車両からの眺めがいい、又来ることもあるだろうと思いつつも、もう最後かもしれないという気持ちもある。
いい旅をしました。

写真は名残の月とパリュとベルニナ

イタリア ティラノ Tirano

2006年08月23日 07時10分02秒 | モンブラン
 明日は帰るだけなので今日が実質的な最終日である。
この際イタリアまで足を延ばすことにした。8時にケーブルカーが動き出して8時半にバスが来る予定なので早めに朝食を済ませた。スイスは一般的に朝が遅くて7時半から朝食というのが多い。早めに出ようと思うと食後の歯磨きをする時間が無くなる。

 ケーブルの運転士といいバスの運転手といいイタリア系はとにかく陽気だ。ケーブルを降りた所はポント・ムラーユでそこからポント・レッジーナ駅までバスに乗る。去年はムオッタス・ムラーユからハイキングでポント・レッジーナまで降りたのでポントレッジーナの街に入ると見覚えのある箇所が多々出てきた。
駅前のユースホステルもなつかしい、この年になって初めてユースホステルに泊まったことは忘れられない。

 接続良くティラノ行きの汽車が来た。峠のダムのほとりにあるオスピッツオベルニナ駅は去年1時間ほど過ごした場所だいよいよイタリア側への下りに入る。後ろの席にジイサンが一人で坐っていた、朝から酒をチョビチョビ飲んでご機嫌のようだ。
峠を越えると景色が一変して氷河を抱いた山や氷河から流れ出る水が幾段もの滝を作っている景色が出てきた。はるか谷間にはしゅうらくも見える。
景色に見入っているとそのジイサンが手で次はあそこからの景色がきれいだよという感じで反対側を指している、汽車はカーブして素晴らしい景色が出てきた。次はこっちと合図してくれる。
下の駅で降りたが風采の上がらない飲んべージイサンだったが親しみが出た、ありがとう。

 グングン下るにつれて気温が上がり暑くなりだした。ティラノではパスポートの検査を受けて街へ出た。中心地付近目指して歩いたがとにかく暑い。こんな暑い所には居れないので早々に引き返すことにして見物もそこそこに駅に向かった。その途中昼食を取るためにレストランに入った。10.5ユーロのランチメニューを注文するとサラダはサラダバーで自由に取り、スープが出て、パスタは3名別々のものを注文して食べ比べた。さすがイタリアだ美味しい。お腹が満ちた頃メインが出てきた。これも3名がチキン、牛にソーセージと注文したので食べ比べる、しかしパスタで充分な量がありメインは食べ残した。
パスタは前菜だというのを忘れていた。これで10.5ユーロはやすい、スイスなら倍は取られる。

 イタリアは僅か2時間の滞在だったので単に行っただけ。
帰りの汽車は途中駅でトロッコ風のオープン車両が連結された、それに乗っている人は楽しそうだ。車掌にあの車両は特別なのか、と聞くと2等車で誰でも乗れるという、知っていたら乗ったのに・・・

 ベルニナディアボレッチャ駅からロープウェイでディアボレッチャに登った。ホテルは増築したようで少し変わっている。山岳ホテルなので狭い部屋に2段ベットが2台置かれている、バス・シャワーは共用でこれまでで一番狭い部屋だった。
 
 天気は良くない、雨が落ちたりガスったりしている。ガスの切れ目からピッツパリュやピッツベルニナが目の前に聳えている、氷河も目の前に迫っている。この雄大な景色が近くから見えるのでここが好きだ。晴れて太陽の光当たっていたら尚素晴らしかっただろうにと悔やまれる。
クライマーも数組おり女性連れのパーティはパリュの尾根を登ってきたとのこと。けっこう傾斜もあり雪も着いており距離もあるので技術・体力が必要だろう。
 
 夕食はサラダ、スープ、パスタと肉お代り自由なので隣の外人さんはお代わりしていたが私たちはとてもとても・・・
スイス最後の夜をビールでカンパイした。

写真はティラノの街を走る汽車です、チンチン電車なみに汽車が走っているのが面白い。

ピッツネイルとコルヴァッチ

2006年08月22日 09時02分16秒 | モンブラン
 ケーブルカー乗り場はこれまで見た駅とは違い、外観は街の普通の建物という感じだった。広場から階段を登りきったところにチョット派手な看板ついているだけで、気をつけなければ見逃しそうなほどだ。
 ケーブルはグングン高度を上げていく、サンモリッツの街が遠くなるにつれて眺望が開けて湖越しにコルヴァッチやピッツロゼックが姿を現した。しかしこれから登るピッツネイルはガスり気味だ。

 ロープウェイに乗り換えるがピークはガスの中、それでも時折り晴れ間も見える。したの牧場・草原にはモーマットがチョコチョコ動いている。ガスったときが安心して動き回れるのだろう。晴れることを祈りながら頂上駅についた。そこにはパンフレットに出てくる山羊の像があり岩の上から悠然と我々を見おろしている。山羊とはいえその姿は立派だ。

 ピークはあとひと登りの所にあるのでそこまで岩だらけの道を歩いた。その頃から晴れ間も出るようになり遠方まで見える、マッターホルンはあの方向で、ベルナーオーバーランドもティトリスも見える、氷河急行はあの谷間を走っていると表示板を見ながら旅の足跡を振り返った。
下のほうには湯治場のような小屋も見えた。下りは反対側に降りたが剣の池の谷のガレ場に似ている、小石や砂礫が岩肌の上に乗っているので歩くとズルズルと滑る、忍者武芸帳の影丸の術岩石雪崩と言いながら池の谷を下った頃を思い出した。

 ここは日本人の団体も多かった。ピッツネイルのコーヒーサービス券も例のサイトから落として持っていたが、使わずにコルヴァッチへと向かった。

 コルヴァッチへはバスを使うことになるが広場からはどの系統に乗るのか自信が無かったので駅まで歩いて戻った。
コルヴァッチのロープウェイ乗り場まで行くバスは随分待たねばならない、そこで途中まで行って湖で時間待ちすることにして別の早い便に乗った。湖と湖の合い中に絵に描かれたような場所がある、去年もそこでのんびり時間を過ごしたところで、湖を背に館が建っており前は一面お花畑という最高の場所だ。通り過ぎるだけではもったいないので、時間のロスをそこで過ごした。
コルヴァッチへ行かれる方はそこで一時下車して休憩すべきです。せめて写真タイムだけでも持ちましょう。

 コルヴァッチからはピッツベルニナは見えないがピッツパリュとピッツロゼックが真っ白に輝いてい見える。去年はプレシーズンでロープウェイの営業開始3日前だったのでこの景色を見逃した、今年はシッカリ見ることができました。
遅い昼食を展望台の脇でとり見飽きるほど眺めて降りた。
バスが予定通りの時間に来るので動きがラクだ。

 駅の戻りディアボレッツアのホテルに予約を入れたら満室という。どうしてあんな山の上のホテルがいっぱいなのだ・・・と思いつつ、こういう場面にも慣れてきたのでムオッタス・ムラーユへ変更した。汽車でも行けるがバスならケーブル乗り場経由なのでバスにする。
ケーブル乗り場でキップを買うとき往復券は明日も使えるのかと聞くと、もちろん使えてその上宿泊客は大幅な割引があり1/3ほどになった。

 ここは去年も泊まったホテルだ。入口にドッグバーがあり数種類のドッグフードが準備されているのにはビックリした。ペット連れの旅行姿もたびたび目にしたので納得したが、フ~ンという感じは消えない。

ムオッタス・ムラーユからサンモリッツを眺めると山に囲まれた四つの湖が見え街が斜面沿いにある。手を額縁風に四角形にするとその中に美しい風景が生まれる。ここからのサンモリッツが一番キレイだと思う。ピッツネイルとコルヴァッチに挟まれて湖が奥のほうまで散在しているこの風景、この景色を見にサンモリッツまで来ると言うても過言ではない。

 夕食はホテルのコース料理を食べた、ここで食事する為に上がってくる客が多いとのこと、それほどこのレストランの名が高いです。フルコースで80フランなので高いと思うか妥当な金額と考えるかは各人の財布次第というところです。
ここで泊まろうと思うとこの金額は予め覚悟しておくように、ディナーの単品メニューはありません。

写真はムオッタス・ムラーユからのサンモリッツ
   右手前がホテルです。

サンモリッツ St.Mortz

2006年08月21日 09時49分53秒 | モンブラン
 サンモリッツの Hotel Bellaval は駅の直ぐ裏にあるのに、目の前が湖なので湖畔の宿という趣で良いところだ。エレベーターが無いので重いスーツケースを運ぶのには苦労したけどそれでもお勧めの宿です。なにせ宿泊料が56フランしかしない、夕食もホテルのレストランで食べたが全て込みで83フランしかかからなかった。

 旧市街まで駅からバスも出ているが散歩がてら歩いた。石畳の曲がりくねった道に建物も石造り、町の古さを感じる。夕食でもとレストランの入口に張ってあるメニューを見ると高い、高級な場所にリ雰囲気の良い店だからムリも無かろう。観光案内所でフォンジュの店をピックアップしてもらったらホテルのレストランもその中に入っていたので街中で食べずにホテルに戻る。

 フォンジュは2人前注文するのがキマリのようだ。フォンジュというても日本で食べるフォンジュがいい、スイスはパンならパンだけ、ポテトならポテトだけという風に単品で出てくる。日本ではパンに野菜類、その他と盛り合わせなので変化を楽しめる。

 サンモリッツは見たい行きたい場所が多くある。昨年行けなかったコルヴァッチ、ピッツネイル、それにディアボレッツアにも泊まりたい、ムオッタス・ムラーユも捨てがたい。四つの湖の更に奥のソーリオという所も見たい、セガンティーニ美術館はどうする無料入場券も印刷してきたのに、とあれこれ迷った。
しかし結局山に登って景色を見て、イタリアのティラノまで足を延ばして帰ることに決めた。それで宿泊はムオッタス・ムラーユとディアボレッツアに泊まることにして、セガンティーニ美術館及び市内見物は取りやめにした。

 駅でスーツケースをチューリッヒ空港駅へ送った。スイスパスを使えば1個10フランのはずだが20フラン取られた、ピッツネイル行きのバスについて尋ねると2番に乗るようにとのこと。バス停で待っているとあの係員が急ぎ足で来て荷物料金を多く取りすぎたと返金してくれた。バスの質問をして良かった。

 ピッツネイルのロープウェイ乗り場は昨夕散歩した旧市街のど真ん中と言える地区にある。バスの運転手は陽気な人でイタリアーノという感じでイタリア圏だと改めて実感した。バスは人が乗り降りするときは車体が下がり段差が少なくなる仕組みになっている。スイスパスを呈示するだけなのでキップを買う煩わしさが無い。ただ言葉のハンディと地理が不案内なのでどの路線のバスに乗ればいいのかは迷う。
間違って乗っても街自体が広くないし、山や湖を目印にすれば居所が全く分からなくなることは無いと思いながらバスに乗った。

 山はガスがかかっているようだ。晴れるのか・・・

写真は、湖畔の五つ星ホテルです、泊まった二つ星ホテルのベランダから撮りました。

氷河急行 Glacoer Express

2006年08月20日 09時30分32秒 | モンブラン
 始発でゴルナグラード鉄道で下る人はいない、あの池までハイキングして逆さマッターホルンを撮りたかったとか周囲の山がよく見えるように右に左に移動しながら別れを惜しむ。
このくらい晴れ渡った空の下でクライネマッターホルンに登りたかった。去年重たい荷物を必死で担いだリッフェルベルグ駅では思い出して妻と大笑い。
リッフェルアルプ駅で団体が乗り込んできた、そのスーツケースの量たるや数名のホテルマンが客車に投げ入れ、通路だけでなくシートにも積み上げている。ツアー旅行は荷物を運ばないでいいのでラクだ。

 マーティニから送ってあったスーツケースをチェルマット駅で受け取り急いで汽車に乗る。ほどなくサンモリッツSt.Mortzへ向けて出発した。
氷河急行は逆コースではあるが二度目なので余裕を持てる、ただ汽車に坐っているだけなので余裕もヘッタクレもないけど。車両はパノラマカーで窓が開かないがクーラーがかかっているので暑くない、去年は下っていくにつれて気温が上がり暑くてたまらなかった。車両は良くなったが窓が開かないので写真が撮りにくいので痛し痒しというところ。

 ほぼ満席でインド人の家族、英語を話す娘と母親、田舎のオバチャン達と様々な方々が乗っている、この車両の日本人は私たち3人のみ。たぶん1等車に乗っているのだろう。
飲物軽食その他を押した売り子さんが来たがキオスクで準備したので買わない。ランチの予約をとりにウェイターが来たがパンを齧るツモリなので注文しなかったら窓際においてあったメニューを下げた。
 メニューによると、水、サラダ、メインはパスタにチキン(?)、ポーク(?)でデザートのアイスクリームが出て30フランとあった。
食堂車に出かけるのではなくて、時間になったら運んできた、隣の席で食べるのを横目で見ていたが量・質ともに悪くない。

 ブリグBrigを過ぎるとアレッチ氷河の入口フィーシュを通った。ここも見る予定にしていたが、レ・ディアボルレに寄ったのとチェルマットにも3泊したので日にちがきつくなったので省く事にした。サンモリッツを2泊にしたらこの辺りも見物できるが、そんなに動き回る事も無いだろう、次の機会に峠越えを組み合わせて計画する事にした。そう言いつつ次があるとは限らないのだけど。

 フィーシュやベッテンのロープウェイは、私にさあ乗れと言わんばかりに口を開けているようだ、その先にはワイヤーが山の方にはしっている。空には色とりどりのパラセールが飛び交っている。ユングフラウやメンヒ・アイガーを目の下に見ているのだろう。ここの反対側はベルナーオーバーランドなのだ、ようやく概念図が頭に入った。

 四峠巡りにときに立ち寄ったオーバーワルト駅を過ぎるとトンネルに入りアンデルマットに着いた。去年はここに泊まったし峠巡りの途中でも寄ったので見覚えがある。交通の要所で線路と道路が四方に向かっていて駅は大きい方だ。今日の行程の半分まで来た。ここからは山を登りなだらかな渓谷を走るので景色がいいので窓に顔をつけて眺めていた。
 いったんクールまで行き少し戻る感じでサンモリッツへ向かう、川沿いに走るが古い城が見える。この辺りについては一番初めに書いた「カバンを持ったおんな」の項を見てください。私が期待していた場所を通ります。

 サンモリッツには5時前に着きホテルの場所を駅員に尋ねた。ホームの地下連絡道を湖方向に出ると、駅と同じ敷地といえる場所に Hotel Bellaval はあった。道路を隔てて湖がありロケーションは良い。ただ近くに五つ星であろうホテルが湖に突き出たところに建っているのでその差を感じずにはおれない。

写真は、アンデルマット風景です。

ゴルナグラード Gornergrat

2006年08月19日 09時08分07秒 | モンブラン
 7月10日の月曜日となっている。行きたいところへ行く、見たいところを見るという日々を過ごしていると何日とか曜日の概念が無くなる。前日やどの予約が出来なかったのは週末だからだったのだと気付いた。世の中の人がみんな休みになるのに自分らだけが休んでいる錯覚に陥っていた。

 電車から降りてホテルの方へ歩くと岩の上にヤギかカモシカがいる、角の生え方からカモシカのようだ。子供が切り立った岩の縁を歩いている大丈夫かなと気になるが子供は人間も同じで気にすること無く平気のようだ。昨年もいたのを思い出した、思いがけない歓迎を受けてフロントへ行く。何から何まで新しい、去年は改築中のため泊り損ねたので感慨もひとしおだった。
山小屋の面影はあるもののホテルそのもの。私の目には高級ホテルにしか見えない。

 夜中に目を覚ますと快晴、月明かりで山がよく見える、星は影が薄い。クルムホテルは建っている位置も高いが場所代も高い、コレまでのホテルの二日分(3人で440chf)を払った。
眺めは良く夕焼けに朝日にと申し分ない、目の下には氷河がありモンテローザは指呼の間でマッターホルンも刻々と色を変えながらその存在感を充分発揮している。

 ゴルナグラードにある3ヶ所のホテルはどちらも高級だがムリしてでも一泊する価値がある。金銭的に余裕のある方ー1拍2食付で1万5千円だから普通の人にはそれほど高くないでしょうーはゴルナグラードに連泊してそこを拠点にしてもいい、そこまでの鉄道で登り降りしなければならないけども得られるものと比較するとオツリがくる。

 リッフェルベルグは山々を見ながら草原を散歩する、ほんの少し登れば景色もまた違う、小さな教会とマッターホルンの組み合わせがいい。
ゴルナグラードは裏のピークに登ればモンテローザ、マッターホルンは言うに及ばず四方とも4000m級の山々が連なっている、この景色を独り占めしているようで気が大きくなる。氷河は川なのだと思わせるような流れ方がしている氷河が前にも後にもある。雄大さは天下一品です。
もちろんゴルナグラードには必ず登ってくるでしょうが泊まるとまた違う景色が楽しめます。バカの高上がりと言われようが、山では高い場所のほうが気持ち好いです。

 サンモリッツ行きの氷河急行の時間の関係で8時前の始発電車で降りなければならなかったのはザンネンだが、後ろ髪を引かれる思いで下った。途中すれ違う電車は満席で9割が日本人と思われた。次々と登っていく電車の人数から静かだったピークも騒々しくなるだろう。夕日・朝日を静かに充分楽しむにはやはり上のホテルで泊まるべきだろう。

クラインマッターホルン とスネガ

2006年08月18日 08時49分59秒 | モンブラン
 シュワルツゼーの朝は素晴らしい、池のほとりの教会まで散歩する。
小さな池に小さな教会それに朝焼けに輝く山も水面に写っている。池の周囲を歩いてそこに写る景色を楽しんだ。近くにはヤギが草を食べている、この辺りは草が少ないのかヤギの世界で遠くには群れも見える。
エーデルワイズを探したが見つからない、朝露に濡れながら探すも目的の花は無い、こんな所に蛙が飛び跳ねている、池には魚もいるどのようにしてここまで移動してきたのか・・・・

 昨日この小さな教会で式を挙げるカップルを見た、参列者もシュワルツゼーのホテルに泊まって朝早くからの式だった。ホテルの人が米袋に入れて持って行けというので式が終わるまでいて米をかけると、私たちが周りをうろついているので不審そうに見ていた関係者もニコッとした。
こんな山の中の小さな教会で式を上がるのは二人が何か思うところがあったのだろう。
 
 今日もクラインマッターホルンへ登ることにする、昨日はスッキリしない天気だったので今日は心ゆくまで眺めよう。
フーリまで下り乗換してトロッケナーシュテークで又も乗り換えして展望台へ上がる。去年と同じで初日は天気がよくなく二日目は良い。景色も満喫して去年は気付かなかった氷河洞窟の氷の彫刻を見た。この施設は今年できたようには見えないので前から在ったに違いない、しかしガイドブックで読んだ記憶がない。氷河のこのような施設は3ヶ所目だったのでそれほど強い印象を受けなかったが他所で見る予定が無い方は見ておく方が好いでしょう。トンネルを出たらすぐの所に倉庫のようなものが見えるでしょう、そこが入口です。

 降りる途中のトロッケナーシュテークは大勢の客で賑わっている、みなさんは私たちのようにセカセカしていない、のんびり日光浴をしている。我々から見るとクラインマッターホルンを目の前にして寝そべるなんて勿体無いと思うが、彼らは眺めを楽しみ、澄み切った空気を吸うだけでマンゾクのようだ。
私たちも長椅子に身を横たえたマネだけのバカンスの写真を撮りスネガへ向かった。

 スネガは地下ケーブルカー、ロープウェイで山頂まで行く。昨年より立派になった駅舎は未だ仕上がっていない部分もあった。ロープウェイの鉄塔は去年は基礎工事をしていたのにもう建ってしまっていた。
昼過ぎのスネガから見るマッターホルンは気だるさを感じる、逆光で霞がかかったようなボケた感じがそうさせるのだろう。この次は朝来てみたいものだ。

 中間駅からスネガまで下りのハイキングをした、頂上直下にエーデルワイズが咲いていたと聞いてそこから歩かなかった事を後悔する。これもこの次にということにしよう。
シュワルツゼーの小屋からゴルナグラードのクルムホテルに電話を入れてもらったので今夜の宿は心配ない。
チェルマット駅で氷河急行の予約をしたが10時の便は満席で1時間前しか空いていない、これで早めにゴルナグラードから降りなければならなくなった。

 ゴルナグラード鉄道は森林帯を越えると目の前にマッターホルンが聳えている、。去年泊まったリッフェルベルグも過ぎてどんどん登っていく、氷河が見えモンテローザが目の前に迫ってくる。
この時間だから乗客も少ない、右に左に席を変えながら景色を見ているうちに着いた。
憧れのゴルナグラード クルムホテルだ。

またもシュワルツゼーに

2006年08月17日 06時59分06秒 | モンブラン
 きのうはシャモニから移動してきただけで終わってしまった。
夜もガスが晴れたり出てきたりで窓から見えるチェルマットの明かりが見え隠れした。チェルマットが部屋の窓から見えるということはマッターホルンは見えないということです。
朝目が覚めると晴れている。セーターに雨具を着込んで外へ出るともう先客がいる。マッターホルンにかかっているガスが上へ上へと上がっていく、もう少しアガレとばかりにフ~っと息を吹きかけて吹き飛ばしたい気分になった。暫らくすると山頂それも先っぽに光が当たりそれが次第に降りてきてマッターホルンが輝きだした。
山の上に泊まってヨカッタ~。谷間にあるチェルマットではこの景色を見ることはできないだろう。

 朝食の頃までは晴れていたが又ガスり始めた、ホテルの向かいにあるクラインマッターホルンへ登るロープウェイは動き出さない。1時間も待っても動く気配さえない、ガスってはいるものの展望台で待てば見るチャンスもあるだろうに。
下から登ってきた団体の添乗員に聞くと展望台行きのロープウェイは動いていると言う。エッ! 目の前のロープウェイは動いていないのに・・と思いよく聞くと、フーリからロープウェイはとっくに動いていると言う。

 去年はフーリとトロッケナーシュテーク間は休止していて、ここシュワルツゼー経由だったので勘違いしていた。今年はシュワルツゼーとトロッケナーシュテークは運休しているのだ、冬場しか動かないようだ。ホテルの従業員に尋ねたとき動かないと言われたのは夏場は動かないという意味だったのだ。
もう11時になる、無駄な時間を過ごしたものだ、中途半端な知識が災いした。
急いでフーリに下りクラインマッターホルンへ向かった。

 乗換場のトロッケナーシュテーク周辺の雪が去年に比べて少ない、去年は建物の直ぐ脇までスキーで滑っていたのに今年ははるか向こうまでしか雪が無い。山頂もガスがかかっている。時間はタップリあるので昼食のパンや果物を齧りながら晴れるのを待つ、ブライトホルンは目の前に現れたり消えたりしている、マッターホルンも同じ。

 去年吹雪かれたことを思えば天気はまだ良い方だ。トロッケナーシュテークで大勢の観光客に混じってのんびりした時間を過ごしてチェルマットに降りた。予定していたゴルナーグラートのホテルに電話すると満室という、それも2箇所とも。慌てて案内所に駆け込んでももう遅い。スネガにホテルは無いし・・チェルマットは高くて見晴らしは良くないし・・と考えた末にもう一度シュワルツゼーに戻る事にして電話を入れるとそこも満室と言う。昨夜泊まった者だとプッシュすると従業員室を空けるというのでロープウェイで上がった。

 ホテルに行くのに21.5フランかかる、約2千円だ。しかしホテルの料金が85フランで2食付いているので費用的にはチェルマットで泊まるのと変わらないと思う。夕食は簡略化されているとはいえコース料理で美味しいし、周囲の環境・風景は比べ物にならないのでお得だと思う。しかしあくまでも高級山小屋なのでその辺りは覚悟すべきです、フツーの人は。

 従業員室は倉庫の隣の半地下で高窓からヤギが草を食べているのが見えた。昨日載せた写真の右端石組み窓がある所です。

写真は朝焼けのマッターホルンです。

シュワルツゼー

2006年08月16日 06時32分49秒 | モンブラン
 シオンで思いもかけない楽しいひと時を過ごし予定より2時間遅れの汽車に乗った。フィスプでチェルマット行きに乗り換える、谷の間から真っ白な雪の冠を被った山が見えてきた。河原を埋め尽くさんばかりの大崩落のあった箇所見て、ガソリン車が乗り入れできる最終地点のテッシュ Taschを過ぎるとチェルマットは直ぐそこだ。

 駅前ホテルに飛び込みで行くと高い、やはりチェルマットだ宿泊料は高いようだ。シュワルツゼー Schwarzseeまで登る事にしたがロープウェイの最終時間が気になって買い物もそこそこに急ぎ足で歩く。天気は良くない、西のシャモニ・モンブランの雲が移動してくるであろうからしょうがない。途中駅のフーリ Furiはガスの中でシュワルツゼーで降りる頃には雨まで降ってきた。
ガスで視界が極端に悪くなり近くにあるはずのホテルも見えない、雨具を取り出すのもメンドウだしと濡れてホテル入りする。4時ごろになっていた。

 シュワルツゼーは昨年素通りしたが、泊まってみたいと思っていたのでインターネットでいろいろ調べてあった。クライネマッターホルンへ行くのも便利だし・・晴れていたら景色が素晴らしいところでもある。

 部屋は二段ベッドが二つ置かれている4人部屋で、2階に8~10室あり共同のシャワーが3ヶ所と2ヶ所のトイレがあり、改装したばかりなのか思いの外綺麗で日本人のハイキングツアーのグループがいた。
ヘルンリ小屋まで行ってきたとのこと、年配者が多かったがみんな元気でした。添乗員は若い女性だったので、きっとあの人はハイキングに参加しないで小屋で休んでいただろうと思い、本人に確認すると一緒に歩いたと言う。添乗員もラクでは無いタイヘンだ、明日もハイキングで下ると言う。
ハイキングツアーは数年ぶりに企画されたらしい、スイスまで歩きに来るのだから国内のハイカーは多いのだろう。歩け歩け運動は見たことがあるが暑いオキナワではハイカーの姿はお目にかかったことが無い、気付かないだけかもしれない。

 夕方になってもガスは消えずマッターホルンは目の前にあるはずだが姿を現さない。ホテルの近くをブラブラしたが寒い、明日は晴れる事を期待するのみ。
夕食はコース料理で前菜はパスタの中にフーチバー(よもぎ)が入っているもので珍しいパスタで何か懐かしい味がした。メインは魚のソース掛けで他にほうれん草やライスが出た。
ワインのハーフボトルを取ったので食卓がいっそう賑わった。

シオン Sion

2006年08月15日 11時21分21秒 | モンブラン
 朝から雨模様、晴れるならもう一泊しても良かったが先へ進む事にする。Aiguille du Midi の展望台へもう一度登りマンブランを眺め、イタリア側へリフトで渡りたかった。

 7時40分発の電車に乗るために早めに食事を取り駅へ行く。Hotel Point Isabel の宿泊料は238.2ユーロ、3名の2泊分なので朝食付きで6000円というところ、駅に近く出歩くにも何ら不便を感じない場所でこの値段はお勧めの宿です。

 電車は昨日バスで通った道沿いにスイスに向かう。グラン・モンテッツへのロープウェイ乗り場も見える、ほどなくトンネルに入ったのでラトゥールは見えない。来る時に見た谷から垂直に聳える断崖絶壁の雄大な景色を眺めながらモンブランから遠ざかった。

 ところで昨日面白い光景に出くわした、モンタンヴィエール Montenvers 登山電車の駅の近くに踏切がある、踏み切りの警報が鳴り出したするとなんと電車が止まり自動車が行き来しているのです。チンチン電車ではない電車が踏み切りでストップするのを初めて見ました、その電車に乗っていたので驚きもした。
それほどのんびりした田舎町です、シャモニは。

 マーティニでスーツケースをチェルマットに送った、受け取るのはチェルマットを出る日なので3・4っ日分の着替えをリュックに詰めてある。列車の時刻表を見ると予定していた汽車の前にもう1本普通列車があるので、深く考えずにシオンが終着の各駅停車に乗った。予定している汽車30分後に来るだろうと考えていたので駅構内をぶらついたりトイレへ行ったりした。ふと掲示されている時刻表を見るとその汽車はあと2分で出発となっている。慌ててホームに行こうとするが妻がトイレから出てこない、イライラしながら待ちホームへ走ったがドアの開閉ボタンを探すうちに動き出してしまった。

 しょうがないのでシオンを観て廻る事にする。旧市街の方へ歩いていくと広場にミニ電車があり乗客もいる、丘の上の教会、城へ行くというので乗ることにした、一人3フラン。市内の名所を回り丘へ向かう、狭い道だがこのミニ列車は人ごみや家並みを縫って走る、この汽車から街の人を見るということは、逆に見られているということなので何か面映い気もする。
丘の上の城では僅か15分しか時間が無いのでハーハーふうふう言いながら城門まで登り、直ぐ降りた。

市場や路上のカフェ、公園や教会広場も1時間で廻るのでシオンに降りる時間がある人は是非乗ってみてください、楽しいですよ。シオン駅から乗ることも出来ます、向かって左側にこのミニ列車の時刻表があり旧市街の広場まで歩かなくてもそこで乗れます。
デズニーランドの施設内だけの列車とは違い、観光バス並みに公道を走るので楽しさが違います。終着が広場なので降りてから市場なり路上カフェへ向かえば地理感もできていいと思います。

 各駅停車で30分かかったところを急行でも30分かかるとカン違いした結果、思わぬ観光を楽しむ事が出来ました。行き当たりバッタリ、これも個人旅行の良いところです。

写真は、シオン駅前のミニ列車

シャモニ周辺

2006年08月14日 09時08分54秒 | モンブラン
 この旅もちょうど折り返しに入った。長いような、短いような・・
朝食を早めに取って、バスでCol de Balme へ向かった。途中街中の大きな建物に Ecole・・という文字がある、学校のはずだがとよく見ると登山学校だった。ガストン・レビュファの写真集「雪と岩」を思い出した。

 バルム峠の知識が無いままバスに乗り、終点の Le Tour で降りたが、そこはハイキングコースの名所なのでただ上まで登ってもしょうがないので別のピークへ行くことにする。バスの出発間際に気付いたのだが、ほんのチョット歩けば氷河が目の前に迫って見える場所があったようだ、これから行く皆さんはお見逃しが無いように。

 もう一度エギーユ ドゥ ミディまで上がるツモリなのでハイキングする時間が無い、Les Grands Montetsへロープウェイで登った。頂上は3千メートルを越すのでサムイ、セーターに雨具を重ね着した。雪と氷河にドリュが目の前に聳えている。スイスより氷河が深いというか凄く感じる、山が深いのだろうか。雪がチラついてきた、天気は下り坂のようだ。シーズン前の点検作業でロープウェイの時間がずれている。

 街に戻りモンタンヴィエール Mnontenvers 行きの赤い登山電車に乗った。雨が激しくなった、晴れていたら窓越しにエギーユやモンブランが見えただろうにザンネンだ。雨の中氷河に降りるゴンドラに乗り氷河トンネルに展示されている氷の彫刻を見た。雨は降り止まない。1時間の滞在でまた登山電車に乗った、天気が良ければもっと形式を眺めていただろうけど、降りてエギーユの登山口へ向かった。
ところが「本日は悪天候の為ロープウェイの運行を停止しています。」の張り紙がある。これまたザンネンなことが重なってしまった。
 
 それではと、プレヴァン Les Brevent へ向かった、地図を持っていないのでロープウェイのワイヤーと鉄塔を目印に歩いたが、坂道を遠回りしてしまった。時間は2時半ごろになっており下りの最終まで30分間しかないと言われた。
その頃からは晴れ間も出てきて頂上からの眺めは良かった。朝行ったバルム峠、ラ・トゥールの村、グランモンッテッツの山々がよく見えた。目の下にはシャモニの町が細長く伸びている。
ドリュの西壁は他の岩山と重なって分かりづらい。Aiguille du Midi や Mont Blanc も晴れている、来て良かった~。

 上がってきた客はもう一人のご夫人との4名だけ、写真を撮ってもらったり撮ったりしていると係員が最終便が出ると呼びに来た、もっと見ていたかった。
シャモに降りるとお祭りが開かれて、イギリスやアイルランドのバグパイプにダンスが披露されていた。

写真は、あいにくガスっているがドリュの西壁です。
    ガストン レビュファの岩登りを思い出した。

エギーユ・ドゥ・ミディ Aiguille・de・Midi

2006年08月13日 06時50分27秒 | モンブラン
 夕べは夜中にたくさんのクラクションや奇声が聞こえてきた、ワールドサッカーでイタリアが勝ったお祝いのようだ。イタリア人が多いのかな。

 フロントからシャモニのPointe-Isabelleホテルに予約の電話を入れてもらう。1時までにチェックインしないとキャンセルされると言われた。ホテルの予約はこの方式、ホテルのフロントから電話を入れてもらうのが確実だ。

 マルティニ駅でシャモニ行きのホームを尋ねると40番と言う、この小さな駅で40番とは・・・探せない、1番ホームにいる人に聞くと直ぐそこを指さす、1番ホームより手前に盲腸路線がある、そこがシャモニ行きのホームで40番・50番と表示されている日本なら0番ホームというところ。既に汽車は入っている。

 9時43分に出た。マーティニの街は意外に広い、昔から交通の要所として知られシーザーもナポレオンも通ったとある。山に向かって登っていくが高度が低いので木々に覆われており、高度差はゆうに1000mはあるだろう切り立った崖にも木が生えている。パノラマ車両なので見晴らしが良い。国境の駅で乗り換えがあった。

 ホテルは駅前の通りに面しとても近いところにあった。チェックインし36時間のモンブランパスを買った、これで明日いっぱいまでロープウェイやリフト・バスが乗り放題になる。部屋へ行くとまだ掃除中だった、日本なら部屋へ通さないだろう。メイドさんにロープウェイ乗り場を尋ねるとバルコニーへ出て教えてくれた。目の前にエギーユ・ド・ミディへのロープウェイが見える。

 街のなか駅への途中も大勢の人がいる、日本の団体も数組到着した。ロープウェイはこの時間はピストン運行していたので待たずに乗れた。乗換があるが20分ほどで着き更にエレベーターで展望台へ上がる。
モンブランは目の前になだらかな斜面を見せ、エギーユ山群は天を突き雪原が広がる。見飽きることが無い景色だ。目の下のローソク岩ではロッククライミングしているパーティが見える。モンブランから下山してくるアリ粒のような集団も見える、一歩一歩キックしながら歩いているようだ。頂上直下の傾斜はきつそうだ。

 高度に順応していないのか歩くと息切れがするのでリュックを背負ってもらった。
イタリア側へ行くリフトに乗りたかったけど、イタリア側はガスっているようだし、ユーロの持ち合わせが無い。18ユーロで雪原の空中散歩が楽しめたのにザンネンだ。
遙か遠くにピラミッドのようなマッターホルンが見え隠れしている。クライネ・マッターホルンから見たモンブランの方が大きく見えるのは何故か。

 降りるケーブルは改札規制するほど混雑している。登ってきたロープウェイから女の子が担がれるようにして運ばれた来た。高山病になったようだ、暫らくすると今度は年配の男性がヘタっている、救護室に運ぼうとするが動きたくないのか通路に寝そべったままでいる。我々に向かって大丈夫だという風に話しているが言葉が分からない。女の子よりも元気だ、こういう人を見ていたので待ち時間が短く感じた。

 途中の乗換駅で休憩・散歩するのも面白そうだ、機会があればそうしよう。
次の目的はモンタンヴェールだ、シャモニ駅の近くから電車が出ている。そこへ行く途中に大雨が降ってきた。軒先で雨宿りしていたが止みそうも無いので少し早いけどディナーにした。珍しくコース料理にしたのです、22ユーロだったが美味しくたいらげました。

写真は、展望台直下のロッククライミング風景