どこ吹く風

旅のことを主に書く。

推測 憶測 妄想

2005年08月14日 06時18分37秒 | 旅-スイス
 たった11泊の短いスイスの旅でアレコレ憶測でモノを言うのはおこがましい気もするが書こう。車窓から見える風景に疑問がわき、自分なりに結論を出したものがある。また買い物をしながら感じた疑問もある、それも自分なりの答を出した。ワトソン君に説明するホームズのように鋭い推理なのか、はたまた妄想なのかは正確な答えを未だ見つけていないので何とも言えない。個人的には正しい推理と思っている。中らずとも遠からじ、程度だと思っている、安易過ぎるかナ。

 スイスはユイ、結つまり共同作業、協同組合が発達したところだと思う。広大な牧草地から街中の狭隘な牧草地までじつに良く管理されている。トラクターが動けない斜面や狭い所は人力での刈り取りが行なわれていた。それに山の中腹で放牧している頃麓では刈り入れをしている。冬の用意なのだろうか。このように重層的な作業がなされている。各家庭がバラバラの作業では出来ないだろう。集落ごとに共同で作業を分担した方が効率的だろう。

 牧草管理、放牧担当、乳絞り・販売加工と作業を分担して行なわざるをえないだろう。山の放牧場には大きな石があちらこちらに積み上げられている。牧草地の整備の一環だろう。これらも個人ではムリだ。

 スイスは直接民主主義の国といわれる、集落ごとの共同作業が基礎となり、話し合いで持って物事を決定する風習が育ったのだろう。限られた生産の場を効率よく利用して、さらに納得できる分配をするには強権か話し合いしかない。

 スイスはきっと貧しい国であっただろう。また宮廷・貴族制はそれほど発達しなかったのではなかろうか。その根拠はスイス料理というものをあまり耳にしないからだ。私たちがビンボウ旅行で食に金を回さなかったので、そのように感じたのかもしれない。

 フォンジュは一回だけ食べた。あれはチャンプルーと同程度の扱いでいい、料理人が出る幕が無い家庭料理だ。
食は王朝・宮廷で発達する、スイスには王朝食文化が発達するほどの強力な権力者が出なかったのではなかろうか。
調べたらすぐ分かる事だろうが、調べるほど拘っているわけではない、ただ疑問が起きて勝手に理屈をくっつけて分かったフリして楽しんでいるだけです。

 次にスイス、特に私たちが行った地方は山岳地帯なので勾配の強い坂道が多い、それも延々と続く上り坂も多い。当然大型トラックも走っている。トラックは思いのほか快調に坂を上っている。ふと気づいた、トラックが黒煙を出していない。我が島だけでなく、日本では必ず煙を吐きながら喘ぎあえぎノタノタと上るトラックがあるのに、そのような車両に出くわさない。

 煙を吐かないトラックがあっても不思議ではないが、黒煙をまるっきり吐かないトラック(大型車両の事)だけというのもヘンだ。何故だ? 
きっとディーゼル車が無いのだろう、これが私が出した結論です。完璧に整備したら日本のような黒煙車は出てこないかもしれない。しかし全ての大型車両が全く排ガスのケムリを出さないのは考えらえれない。エンジンが違うと思う。
この推理はいかが?

 牛乳、買って飲んだ、あの美しい牧場でノンビリ草を食みながら育った乳牛だからさぞかし自然の味がするだろうと思っていた。一口飲んでの感想は予想に反して淡白だった。乳脂肪分が2.7%となっている。ドイツ語表記なので勝手にそのように思っているだけだが、これも中らずとも遠からじ。日本では3.5が普通になっていると思う。

 酪農先進国がこの数字、日本と違って濃厚飼料を与えないのだろう。飼料用の牧草の改良は進んでいるだろうが、トウモロコシのような飼料を与え続ける事はしないのだろう。狭い牛舎に閉じ込めて濃厚飼料で乳量を上げ、脂肪分を増すようなことをしていないのだろう、と推測した。

写真は牧草の刈り取りに向かう人たち