どこ吹く風

旅のことを主に書く。

Engadin 、St.Moritz 中心に

2005年08月04日 10時03分07秒 | 旅-スイス

 BernerOberlandでは毎日晴天続きで満足してSt.Mortzに向かった。心残りはGrindelwaldからMeilingenへはバスに乗ってGrosseScheidegg超えで行きたかった。山あいの九十九折の道をのんびりバスに揺られての旅も良いものだと思う。1車線の狭くてクネクネしたところをフォーンで対向車に注意を呼びかけながら走るバスも絵になる。しかもフォーンがホルンか角笛を思わせる音色である。

 またMeilingenからAndermattアンデルマットまでも、Susutenズーステン峠超えのバス旅行の予定であったが、シーズン前のために未だ運行していなかった。バスなら汽車よりも人々の暮らしに近いので歴史を学びながら又違った気持ちの旅が出来ただろう。スイスの夏の行楽シーズンは7月に入ってからのようだ。

 途中Andelmatt泊った、交通の要所とのことであったが山の中腹に位置する静かな小さな街だった。若い男女の兵士がカフェテラスでビールを飲んでいたので近くに宿営地があるのだろう。交通の要所なら駐屯地があっても不思議ではない、彼らは国民皆兵の民間人の訓練中の兵士なのだろうか。
 汽車から見えた光景だったが、線路が本線から分岐して山に向かっている。そこには映画で見たナバロンの要塞の小型版のトンネル入口があり扉が閉まっていた。きっと備蓄庫なのだろう。チラッと見えただけなのにいろいろ想像した。

 St.Moritzは湖に面した街で、ガイドブックによれば保養地とのこと。Segantini Museumを観賞してからMuottas Muragiへ。尾根の中腹にあるホテルには直営のケーブルで登った。逆でケーブル会社が運営するホテルかもしれない。このケーブルだけはハーフチケットの割引が利かなかった。食事もフルコースしかなく(別途料金)ちょっと・・・

 私のような旅人には相応しくないホテルなのかもしれない。ディナーを楽しむためにだけ来る客も多いそうだ。食事中大きなガラス窓越しに見えるSt.Moritzは絵葉書そのもの。ビールもワインも美味しい。このような優雅な気分になれたのもこれまた貴重経験だった。
 
食事中どこからかホルンが響いてくる。食後展望の素晴らしいテラスへ行くとホルン吹きたちが片づけしている。ザンネン遅かったと思いながら彼らの様子を見つつ暮れ行く景色を眺めていたら、またナンやらカンやら大声の話し合いがなされて再びホルンを取り出して山を背景に吹く準備を始めた。

どうやらTVの撮影らしい。便乗して写真を撮った。有名な自転車乗りらしい人とアルプスのホルンの組み合わせのCM撮りのようだった。撮影後自転車の有名人は坂道を颯爽と下っていった。その後を撮影クルーがヘルメットにカメラを装着し追いかけて下っていった。それに便乗して私たちもアルプスに響くホルンの音を楽しむ機会を得た。写真も撮った。
 翌日は眼下のPontresinaまでハイキングで下った。草花はきれい、初めて見つけた種類の花を撮りながら整備されたコースを歩く。カモシカ(山羊?)が散歩している、登りが殆んど無いのでルンルン気分で歩ける。トレーニングなしで歩けるコースまであるのが素晴らしい。時間的にもテレンパレンと歩いても2時間弱乗り物だけでない歩くのも良いものだ。

 Corbatschへのロープウェイは週末から開業ということで整備中だった。周辺のホテル・民宿もそれに合わせての営業のようだった。St.Moritz駅前から乗ったTaxiは35フランでいいとのことで道途中で表示金額がその金額になった時点でメーターを切った。それほどヒマな時期つまりシーズン前というところでしょう。

Corbatch へは行けなかったが、Surieiの湖はよかった。湖の渚に館が建って湖越しの風景がおとぎの国を思わせた。湖畔の草むらに坐り近くのスーパーデ買ったパンとビールの昼食をとった。湖ではパラグライダーに身を引かせた水上スキーが行き交っている。近くの教会から聞こえる鐘の音、しばし別天地を味わった。この心地よさがスイスなのか。

写真はMuottasMuragiからSt.Moritz遠望
   下の「トイレ」の項のホルンと合わせてどうぞ。